東方黒麗教 〜the Black Maiden. 作:rii11
部屋に通される。
さして狭くも無く、広くも無い様な部屋。
「さて、では説明してもらいましょうか」
「そうですね。では、単刀直入に言いますね。私達は、月の追っ手がここまで来ない様にしたいんです。できそうですか?」
いや…聞かれてもですね…。
原作の通りにしか動かしようがないですし…。
「それだったら、月を偽者の月にしてしまうのはどうです?」
「偽者に?」
「そうです、大きな月にするのです」
「なるほどね。偽者にすり替えて、分からなくするのね?」
「そうなのです」
そういえば、アクシデントは有ったけど、一応原作通りに進んでるです。まあ、原作通りに進める必要なんてないのですけどね。でも、まだ夜を長引かせるだけの理由…。
「多分人間は、その変化にはきずかないはずです」
「そうね」
「そして、月の影響を受けやすい妖怪が、人間を連れて解決しようと動くはずです」
「そうね」
「そこで妖怪は、夜を止めてでも異変を解決しようとするはずです」
「ちょっと良い?」
「なんですか?永琳お姉ちゃん」
「なんでそんなに言えるの?」
「…未来から来た。って言ったら信じるですか?」
「そういえば、外来人でしたね」
「そうなのです」
「しばらく此処に居ると良いわ。お嬢様が”良い”と言えばだけど」
「分かったです。良かった場合はしばらく居ることにするです。」
「では」
数分後…
「お嬢様が、戦ってみたい。だそうです」
「分かったです」
「それでは、準備をして御待ち下さい。呼んでまいります」
数分後
輝夜を連れて永琳がやってくる。
「御待たせしたわね」
「いえいえ。さて、初めるです」
両方とも空高く飛びあがる。
「どうするの?」
「何がですか?」
「スペルカードか、戦闘をするか」
輝夜は、そんな2択を出してくるです。当然、この世界で行われている
「スペルカード。です」
「じゃあ、始めちゃいましょうか」
先に輝夜が動き始める。後ろの方へ下がって行く様だ。確かスペルカードは···。
難題「龍の頸の玉 -五色の弾丸-」
放たれた弾幕は様々な色を放ち始める。
神鬼「未来永劫斬」
放たれた弾幕をもろともせず、一気に斬り。そして切り刻む様にして、斬る。普通の人間なら、オーバーキルも良い所だ。が、輝夜はそうならない。振り向いて見ると、まだ輝夜はそこに居る。
「どうしたの?この程度?」
「いいえ、まだまだです」
「そう。···なら」
神宝「ブリリアントドラゴンバレッタ」
先程もそうだったが、今回はより高難易度になっている。
容赦の無い弾幕が漓夢に当たる。-筈だった。当たる寸前に時が止まったのだ。漓夢の能力は、その身が危うくなると自動で使われるのだ。
「そういえば、どうやったら私の勝ちになるんですか?」
不意にそんな考えを思い浮かび、口に出していた。でも確かに、私はどうやったら勝つのですか?まあ、勝てなくても良いですけどね。そう思い、ある程度距離を取って再開した。
「ふーん。厄介ね、貴方の能力」
「そう言えば、どうやったら私が勝ちになるんですか?」
そう聞くと、輝夜はニヤリと口を吊り上げ、まるで口裂け女の様なその口から発せられたその言葉は。
「私が満足するまで」
やっといい感じになって来た気がするのです。
それでは、期待しないで待たないで下さい。
ダスビターニャ