東方黒麗教 〜the Black Maiden. 作:rii11
過ぎるのは一瞬ですね。
それではどうぞ
「た、大変です」
鈴仙が急いでこちらに向かって来る。
ん?何が起こったんですか?
「何?私達の戦いに水をささないで」
そんな事を輝夜は言う。
「何が起きたんですか?」
「竹林が!燃えているんです!」
燃えているのですか···。
多分、妹紅では無いのです。
「本当?」
「ええ。今、妹紅さんが、犯人を探しています」
「私も犯人探し手伝うです」
正直、輝夜との戦闘でもうすぐ奥の手を出す所だったですから。危なかったです。
「中々やるな」
「いえ、何回焼いても生き返るのは、貴方が初めてです」
「そうか」
こんな会話をしているが、こいつがこの竹林を焼いた犯人だ。さて、どうしてくれようか。このままじゃ、あの野郎に濡れ衣を着せられてしまう。
こいつは、炎を出しても自分の力にするからな。手の出しようもないな。こんな時に、あの野郎が居れば···って、何を考えているんだ。
私はあの野郎には馴れ合えない。そんな事より、先にこいつをどうにかしないとな。
「早くしないと燃えちゃうよ」
チッ
調子に乗りやがって。1発···いや、何十発か殴らせろ。
キィィン
透き通った様な音が発生した。
「なんじゃ、こりゃ」
「動けないんだけど。どうなってるの?これ」
一瞬にして炎が凍ってしまったのだ。
「うわー凄い事になってるです」
相手の能力は、炎を操る程度の能力。ですか。
「仕方ないです。奥の手を使うしか無さそうです」
「1···2···3···4···5。5枚ですか···行けるですね」
ヒュッ
5枚全てを、炎に向けて投げる。炎で焼けない所を狙って。
キィィン
先程まで炎だったそれは、全部氷に変わっていた。
これが奥の手です。紙に能力を付与しておいて、必要になったら使うのです。そうする事によって、魔力の消費を抑えられるですし、威力も上げる事が出来るです。
「こんなの、物語に書かれて無かった筈」
そう、こんな物語は有り得ない。私が、氷漬けになってる物語なんて。絶対に無い。あいつ、絶対に許さなえ!!
ゼッタイニ。ゼッタイニ ゼッタイニ。ゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイゼッタイ。
ぼうっ······ジュー
さっきから何なんだ?急に炎は凍るし、凍ったと思ったら、また炎が上がる。
炎を出すための対価が、出した炎を氷にしてしまう事なのか?でも、それだったら、私の身に纏う様に使うんじゃ無くて、相手の体にまとわりつく様に使う筈だしな···。
鈴仙の能力で波長を見ようとしたら、狂わしちゃったです。多分今、狂気に脅かされている筈です。···今は、あの人をどうにかするのが先ですね。スキマに入れるです。
ココドコ。沢山ノ目ニ見ラレテテ気持チ悪イ。
人影が現れる。
誰。
「私は、漓夢。リーって呼んで。です」
リー。誰ソレ。ソレヨリ私ハアイツラを許サナイ。アイツラハ私ヲ売ッタンダ。
「私には、貴方の気持ちは分から無いですが、復讐に燃えている事位分かります。どうです?手を貸すですよ?」
フザケルナ。私ハ、オ前ラヲ倒ソウトシテココマデ来タンダ。今更味方ニ成ルナド、都合ガ良スギル。
「そう···ですか。では、その狂気を無くすです」
ヤメロ。私ハアイツラニ復讐スル。
「目を開けて、受け入れるです。そうすれば、その痛みも収まる筈です」
吐息がかかる位まで顔を近ずけ、目を開ける。波長を見て、収める。
「あれ?ここは?」
目を覚ましたみたいです。
「って、離れて。何しようとしてるの。そんな事をして良いのは、ティーだけだ···し。それに、何ここ?気持ち悪いんだけど」
「では、ダスビターニャ」
何だったんだ?
って落ちてる!
やばいやばい。
···あれ?衝撃が来ない。しかもここ、私達の屋敷の目の前だし。
「何してるんだ?早く中に入ったらどうだ?」
あっティー。
「何でもない」
「そう」
初めてくれた評価が☆10で良かった〜。
それでは、期待しないで待たないでください。
ダスビターニャ