被りは今のところクールだけ・・・。限定はキュートの色物アイドルだけ。
まぁ、お楽しみ下さい。
なんやかんや出会いがあった(主にアイドル)4月も終わり、5月。
第1の地獄であるゴールデンウィークも無事に乗り切った。連休のバイトに加え、間の平日は登校日であるのにも関わらず、先生方の
いつもは学校でいない分、祝日になるとランチタイムからディナーまでこなさなければならない。
まぁ、それでもランチタイム後からディナーまでは比較的にお客さんの入りが少ないから休憩とれたりするんだけどね。
マスターも平日は大変だと思い聞いてみると、
「平日のランチタイム? マスターの気まぐれ日替わりランチを30食限定にして、あとは食材見て材料足りなさそうなヤツはその日は提供しない。余裕あるヤツだけで回す。水はセルフ。以上」
意外と考えて仕事してた。つまみ食いとか発注ミスは減らないもののこういうところはしっかりしてる。
「その分、夜はしっかりしたいから優也には毎回買い物を頼んでるわけだしね」
本当に助かってるよとにこやかに笑う。
「おじさん、何か企んでない?」
毒舌のおじさんが俺に優しくするときは大体何かがある時だ。少しいやな予感がする。
「いや、企むなんて……。ただ、今週の金曜、土曜と休業するだけだよ」
「は?」
「休業だよ。休業」
ここで発動してしまったか。
喫茶clover、営業時間 11時~21時 『不定休』
月によって、休みがかなりバラつくことがあり、1ヶ月に4日あるかと思えば、10日あったりなどその裁量はマスターが決めてる。
まぁ、大体多くなるのがゴールデンウィーク以降、8月、年末年始なんかなのだから仕方ないとはいえ……。
「どうすんのよ?」
「慰安旅行ー!」
「アンタじゃなくて、お客さんはどうするんだよ!?」
そもそも慰安旅行かよ!
「常連さんには早めに言っといて、後は早めにドアに貼り紙しておけば大丈夫でしょ」
「まぁ、そうかもしれないけど」
「忘れないうちに店のスペアキー渡しとくね。後は、食材の追加とかも頼むわ。金は一応置いていくけど、領収書もらっといてね。後、家の自宅の鍵ね」
「おじさん家の鍵? 何で?」
別におじさん家に用ないぞ?
「金曜は夜からこっちの天気崩れるみたいだからね。もし大雨だったら泊まってけばいいよ。着替えはあるんだし」
何より防犯になるからね、とおじさんは笑った。
「まぁ、いいや。お土産よろしくね。ちなみにどこ行くの?」
「北海道! 熊の置物でいいね」
ニッコリ笑って脇腹を突き刺してやった。
なんやかんやあっての金曜日。空は分厚い雲に覆われていた。
おじさんのご好意に甘えることにして、学校が終わった後、おじさんの家―と言っても、1階が店、2階が住居スペース―へ行き、荷物を置いた。
今はキッチンの在庫チェック。
「キャベツ、ニンジン、ベーコン……野菜類を買いに行かなきゃいけないなぁ」
おじさんの家から拝借したチラシで安い店を見比べる。
「少し遠いがこっちの店の方が安い。間もなくタイムセールだし」
自転車を飛ばせば何とかなるかもしれないが・・・。
雲行きが怪しいが、覚悟を決める。
財布、エコバッグを持ち、店の戸締まりを確認。店の外灯は点けておく。
「ニンジン、キャベツ! 待ってろよ-!!!」
自転車にまたがり、必死にペダルをこいだ。
いざゆかん!スーパーへ!!
「だっはっはっはっは。大漁大漁」
食材を買い込んでしまったためにハンドルが重くなり、操縦しづらくなった自転車を押して帰路へ向かう。
ちなみに大漁と言いながら魚はほとんど買っていない。
「小降りだけど降ってきてしまったか」
持ってきていたウィンドブレーカーを自転車の籠にかけて食材が濡れないようにする。
これは帰ってからお風呂を沸かさなければいけないようだ。
店まであと少しというところで雨脚が強くなってきたようだ。
先ほどまで小降りだったとはいえ、時間が経てば濡れる。服が張りついて不快だ。
「ん?」
店の前に人影がいた。常連さんには休業であることを伝えていたし、貼り紙もしてある。おそらくは雨宿りだろう。
だが、店に近づくにつれて、人影もハッキリしてきたことで、俺は自分の認識を誤っていたことに気づいた。
『頻繁に来る』常連さんには声をかけた。だが、『滅多に来ない』常連さんには伝えようがない。
そして、その人影は『滅多に来ない常連さん』だった。
「高森さん!」
俺の声に気づいた高森さんはこっちを見て困ったような笑顔をした。
「今日、お休みだったんですね」
見れば少し濡れていて、震えているのが分かる。
「とりあえず、中へ入って!!」
鍵を開けて、入るように促した。
タオルを渡し、ココアを二つ分準備する。
「一体いつからいたの?」
「少し前でしょうか。向かってる途中で降られてしまって、急いで来たんですけど、お休みみたいで……」
帰ろうとしたらしたら雨脚が強くなっちゃったらしい。
「ごめんね。急にマスターが言い出しちゃって……。俺も買い物してきたとこだったし」
言いながら高森さんにココアを勧める。
高森さんはお礼を言ってカップを両手で持って一口。
「熱っ!」
「えっ!? ごめん!」
温めすぎたらしい。
「大丈夫です。舌火傷しちゃったかなぁ」
手鏡を出して舌を出す高森さん。
「ええっと、氷舐めたら大丈夫かなぁ。それとも、どうすれば」
「プッ、アハハハ」
焦る俺を見て笑う高森さん。
「川嶋さん、落ち着いて下さい。大丈夫ですから」
「えっと……。ごめん」
「川嶋さんは少しでも早く温めようとしてくれたんですよね。分かってますから。ありがとうございます」
高森さんの笑顔を直視するのが恥ずかしくなり、目線を窓の外に向ける。少し先も見えない土砂降りだ。
「雨、強まってきましたねぇ」
「崩れるとは言っていたが、まさかここまでとは」
言いながらテレビをつける
『台風3号は現在関東へ北上しており、明日未明には太平洋上へ抜ける予定です』
「台風……だね」
「台風……ですね」
「「アハハハハ」」
「どうしましょう……」
高森さんは不安そうだ。
「泊まっていくかい?」
「えっ!?」
言って自分でも驚いた。何言ってんだ俺!
「あ、いや、明日お仕事なければだけれど。というか、さすがに雨の中帰すのも危ないし、この雨だから、タクシーを呼んで来てくれるにしても時間かかるだろうし、もしかしたら渋滞してるだろうし、親御さんに来てもらうにしても……ねぇ?」
必死で説明する。かなりどもっているが仕方ない。他意はない。
「確かにそうですね」
「えっ!?」
「明日はオフですし、プロデューサーさんも出張してて頼めませんし、渋滞してるかもしれませんし……。
でも、えっと、ご迷惑じゃないですか?」
「いや、高森さんが大丈夫なら大丈夫だけど……高森さんは大丈夫なの?」
「とりあえず、お母さんには友達のところにいることにします」
そう言って高森さんは電話をかけ始めた。俺は……とりあえずお風呂を沸かしてこよう。
高森さんを濡れた状態でいつまでもいさせるわけに行かないし。
高森さんが泊まることに決まり、俺たちは今、近所のコンビニにいた。
というのも、着替えは俺の中学時代のジャージ(中学時代もおじさん家に泊まっていたから置いてあった。)にするとしても、他に女の子のお泊まりセットが必要ということだった。
俺が買ってくるからメモしてと頼むと、
「いえ、私も一緒に行きます!」
と、顔を真っ赤にして言われた。何故だろう?
そこで高森さんにはジャージに着替え&変装をしてもらい、2人で傘を差してコンビニまで来ていた。
「お待たせしました」
立ち読みしていると、買い物を終えた高森さんが戻ってきた。
買い物袋から透けて見えるのは歯ブラシと紙袋に入った何か。
「何買ったの?」
「言えません!」
まぁ、女の子には秘密があるのだろう。
「では、行きますか」
傘を差して、2人並んで歩き出す。
「バレるかと思いましたけど、ジャージにメガネ、髪型変えると意外とバレませんね。比奈さんの言ったとおりでした」
そのヒナさんが誰だかは分からないけど、おそらくアイドルなんだろう。
「まぁ、アイドルがジャージ着て買い物なんて普通は思わないからね」
「アイドルの前に同じ人間なんですけどね」
「おっしゃるとおりで」
「ふふふっ」
「ははっ」
そんな他愛ないことを話しながら歩いた。
「じゃあ、これ、ジャージとタオルね。シャンプーなんかは……。」
「あ、それならさっき買ってきました」
「じゃあ、大丈夫だね。何かあったら呼んでね」
キッチンに戻ろうとすると。
「川嶋さん、覗かないでくださいね?」
「覗きません!」
涙目上目づかいでそのセリフは反則です!
「煩悩退散、煩悩退散!煩悩退散!!」
いいながらタマネギを、ニンジンをベーコンを切る、切る、切る。
鮭は小麦粉塗して、バターで焼いてムニエルに。
タマネギ、ニンジン、ベーコンはスープに。
買ってきたフランスパンはガーリックトースト(ラスク)に……
あとはサラダを作って……こんなもんかな。ドレッシングはシーザー、イタリアンこんなとこでいいだろうか。
「お風呂お先にいただきました。わぁ、すごいですね。」
湯上がりの高森さん……いい。俺のジャージも輝いて見える。それにいいにおいだし、色っぽい。
「お客さんがいることだしね。少し見栄張ったよ」
「川嶋さん、料理出来るんですね」
まぁ、確かに高森さん来たときは接客だけだったしね。
「店で作ってるし、ひとり暮らしだしね。さ、食べよう」
高森さんが席に着き。
「「いただきます」」
高森さんは満足してくれたようだ。
「洗い物は私がしましょうか?」
「ん~。お客様にさせるのは気が引けるけど、俺が洗うから拭いてもらっていい?」
「分かりました。」
あ、これあかん。距離が近いから高森さんのにおいがくる。
煩悩退散、煩悩退散!煩悩退散!!
「こういうのいいですよね。共同作業みたいで」
「ウンソウダネ」
「どうしたんですか?」
「ナンデモナイヨ。ホントダヨ?」
高森さんを寝室(俺が泊まる際に寝る部屋)へ案内してから俺は風呂に入ることにした。
帰ってきてから色々ありすぎて少し疲れてしまった。出会って間もない高森さんと2人きりで一つ屋根の下……
いかん、煩悩退散!
客間に布団を敷いて寝ることにした。高森さんはもう寝たのだろう。さすがに確かめにはいかない。
「さて、寝るとしよう」
電気を消して布団に入る。
ペタッ……ペタッ……
しばらくたっただろうか、何か物音が聞こえた。
「ん?」
ペタッ……ペタッ……ペタッ。
物音は近づいて来て突如止まった。
と、ふすまが開いて――
「川嶋さん・・・起きてますか?」
「あぁ、高森さんか。どうしたの?」
正直幽霊かと思ったのは内緒だ。
「少し眠れなくて・・・川嶋さんさえよければお話しませんか?」
無理もない。知らない場所で男と2人で寝られるわけがない。
「俺でよければ喜んで」
俺は布団から起き上がる。高森さんは布団の近くに体育座りする。
その後高森さんのアイドルの話、事務所の話、仕事の話、ファンの話を聞いた。
俺も店の話、店長の話、お客さんの話など話した。
「ん……」
しばらくすると、高森さんが寝てしまった。
とりあえず、心の中で謝罪して布団に寝かせて俺は部屋を出た。
どこで寝るかを考えて、ソファにタオルケットを持ち込んで寝るのだった。
ザ・座談会
「どうもハマの珍人です」
「川嶋優也だ」
「高森藍子です」
「さぁ、今回もあーちゃんをゲストに迎えてやっていくワケですが……」
「今回、かなり力入ってないか!?」
「文字数、最初の投稿の3倍持ってきた!」
「すごいですね」
「内容は作者の妄想だがな」
「川嶋優也の名を借りて~♪」
「アイ○ラッガーで真っ二つがいいか?」
「なんです?それ?」
「ウルトラ○ブン!」
「作者の好きな作品だからな」
「まぁ、いいや。今回はマスターいないんだよね」
「旅行だからな」
「それでお休みですもんね」
「そこはごめん」
「いえいえ」
「ってか、知り合って間もない女の子泊めるとか、非難囂々の未来しか見えないんだけど」
「考えたのお前!」
「ねね、あーちゃん。テンパった川嶋君、どうだった?」
「かわいかったです」
「やめてくれ」
「ちなみに、コンビニ行った際の変装。イメージ的には、モバマスの志保ちゃん(パフェ好き)のサイドポニーにした際のを参考に考えてます」
「それにメガネか。あれ? 蛍光グリーンの事務服着せたら「それ以上はいけない!」アッハイ」
「アハハ」
「そして風呂上りあーちゃんという女神」
「わかる! ……はっ!?」
「恥ずかしいです」
「当初は雨の中駅まで送って、『店の定休日などを教える』体でのL○NE交換で終わらそうとしたんだけどね」
「次回に持ち越しか」
「ハードルあげますねぇ。」
「時々あーちゃん毒舌だよね?」
「そうですかぁ?」
「あ、天然だったわ(白目)」
「今回はここまでかな」
「「「次回の投稿でお会いしましょうノシ」」」