まさかの最後の投稿が先月とか・・・・・・しかもまだハロウィンの話とか・・・・・・
年内にクリスマスまで行ければなぁ。
デレステにて確定ガチャ引いたらあーちゃんでした。
おぉう。これは運命なのか・・・・・・
加蓮さんからの叱咤激励のあと、クラス、マスター、響子さんそれぞれに謝罪をして協力を要請した。
みんな断る――ということはなく、喜んで力を貸してくれた。
その日の夜は久しぶりに寝られたことで不眠も解消された。
さらにP.C.SのPさんを通して部長さん、さらに専務さんと交渉を行い、まさかまさかの料理教室とcloverのコラボでハロウィンメニューを販売した。
さすがに芸能プロダクションと1喫茶店がコラボして大丈夫なのかと不安にはなったけど、その辺はマスターと専務さんの間で話し合いが行われ、何やら契約を結んだらしい。
そんなこんなで今日は346プロダクションでハロウィンパーティーが行われるらしく、招待を受けた俺はもはや顔見知りレベルになった守衛さんの前を通り過ぎて正面ロビーに入る。
「おぉう、さすが大手芸能プロダクション」
黒い幕で覆われ、フロアのあちこちにジャック・オー・ランタンやデフォルメされたおばけの小物、コウモリやネコを象った飾りが見られる。
さらには――
「みんな仮装してる!?」
受付嬢を始め、フロアにいる人大半が仮装してるのが分かる。仮装していない、スーツを着ている人たちは外回りにいく人とか戻った人なのだろうか?
「トリックオアトリート~」
「おわっ!?」
急に後ろから声をかけられて驚きながら振り返ると、そこにいたのは事務員の千川さん。
――この人、割と神出鬼没でびっくりするんだよなぁ――
今日はいつもの蛍光グリーンの事務服ではなくて黒い三角帽子にオレンジのライン、黒いローブを羽織った魔女の格好だった。そして、手にはかごを下げていた。
(あの事務服もコスプレっぽいんだけどね)
「あ、えっと……トリックオアトリート?」
ハロウィンメニュー考えたり、ハロウィンイベントを店でやるものの、自分自身参加したことが無いためあいさつみたいに返してしまった。
(あれ? 言ってから気づいたけど、コレあいさつじゃない!!)
つい『メリークリスマス』的なノリで返してしまった。
「イタズラしちゃいますよ?」ニッコリ
「!!」ビクッ
千川さんに微笑まれながら言われ、イタズラの内容が気になったもののトートバッグの中から準備していたクッキーの袋を渡す。
「ど、どうぞ」
「ありがとうございます。川嶋君の手作りですか?」
「えぇ、まぁ」
ハロウィンなのだから手ぶらで行くのもどうかと思い、事前に作っていた。
――ある程度多めに作っておけば子供たちに配リ足りないというとはないだろう。
余ればお茶請けにでもすればいいし――
そんな備えが早くも実を結んだ。
「川嶋君のお料理、1度食べてみたいんですよね」
「それならぜひ店の方にいらしてください。出来る限りのサービスしますよ」
こういったところでの企業努力って大事だからね。
アイドルの方が来てくれるのはありがたいけど、だからといってそれ以外のお客さんをないがしろには出来ない。
……まぁ、俺バイトなんだけどね。
「じゃあ、これ、お返しです」
と言って、千川さんがかごから取り出したのは例のドリンク。
――あ、そこはお菓子じゃないのね――
リポ○タンとかタ○マンみたいな栄養ドリンクみたいな感じだと思うんだけど……みたことないんだよなコレ。自社製品かな? まぁいいや。
「今後ともご贔屓に」
そう言って千川さんは一礼して去って行った。
とりあえず貰ったドリンクはバッグの中に――
「ばぁー」
「ふぁい!?」ビクーン
いきなり後ろから声をかけられ、びっくりした。
と、同時にドリンクを放しそうになった。
「わっ、とっ、とっ、とっ」タシッ
お手玉しつつも無事にキャッチ。脅かした犯人を確認すると――
「おー……」ポフポフ
金髪で右目が隠れた特徴的な髪型。サイズがあってないのでは? と思うほど袖が余っている服を来た小柄な子が拍手していた。もちろん手は袖の中だから音は鳴ってない。器用だね。
「また会えたね……お兄さん……」
か細い、それこそ消えそうな声で話す彼女。
面識があるようだけど……。
――店に来たことは無いし、料理教室にも来てない子だよなぁ。と、なると――
思い当たるのは先日、3つのイベントが重なり、忙殺されて睡眠不足で記憶が曖昧になっていた日が何日かあった。
聞いた話では、リアルゾンビ(そもそもゾンビ自体見たことないけど)と化していたとか。その時に会った子だろう。
面識は無いけど、話には聞いたことがあった。
「白坂……小梅さん?」
「知ってたんだね……嬉しいな」エヘヘ
どうやら当たりだったようだ。年相応の笑顔を見せてくれた。
「その仮装は……ゾンビかな?」
「うん……正解。それと……お兄さんのマネ」
これまた正解。包帯巻いてるからミイラかと思ったけど、ゾンビと答えてよかった。
ところで俺のマネって、そんなに俺酷い状態だったのか。
おぼつかない足取りで上半身もブラブラ揺らしていた。
白坂さんがやるからかわいらしいと思うけど、俺がやったら確かにトラウマ案件だね。
「あ、俺の名前は川嶋優也ね。川嶋は――」
いつものように『川嶋』の字の説明をする。
346プロに『川島さん』がいて本当に助かる。その分説明が楽だから。まだ面識は無いけど、いつかお礼を言わなきゃ。
「私のことは……小梅でいいよ」
小梅さん……いや、小梅ちゃんって感じなんだよね。
「あ、それと……」
「ん?」
小梅ちゃんは両手を上げて――
「トリックオアトリート……お菓子をくれなきゃ……イタズラしちゃうよ?……」エヘヘ
――かわいい――
先ほど脅かされた気もするけど、あれはイタズラではなかったんだろう。割と寿命が縮みそうなくらいびっくりしたんだけど。
まぁ、細かいことは気にせずお菓子を
取り出して小梅ちゃんに渡す。
「はい、どうぞ」
「あれ? 2つ……」
小梅ちゃんは貰っていいのか戸惑っていた。
「小梅ちゃんと、小梅ちゃんのお友達の分で2つ。俺は名前も分からないんだけどね」
小梅ちゃんのことを聞いたときに一緒にあがった『あの子』の存在。
俺は見えないけど、小梅ちゃんと一緒にいるらしい。
――食べられないだろうけど、イタズラはされたくないしなぁ――
悪い子ではないだろうけど、イタズラのレベルが分からない。まぁ、保身だよね。
「ありがとう……よかったね……」
小梅ちゃんは俺に向かって頭を下げたあと、振り返って虚空に話しかけた。おそらくそこに『あの子』がいるのだろう。
「ありがとう……バイバイ……」フリフリ
「ん?」
俺に向かって手を振る小梅ちゃんの横でペコペコと動く白いもやのようなものが見えた気がするけど、気のせいだよね?
※
「何故だ……」
特に目的地など無く――強いて言うなら見知った顔を探しながらブラブラとプロダクション内をうろつく。
もちろん入館証を首から提げているから不審者では無い。実際に顔見知りのプロデューサーを見かけるけど、文句は言われない。ただ――
「何で俺の菓子を強奪していく……」ガックリ
すれ違ったプロデューサーはことごとく第一声が
「トリックオアトリート!!」
と、獲物を狩る肉食獣のような目をして言ってくる。
お菓子を差し出さない場合はイタズラではすまない気がするんですよね。ハロウィンの皮を被ったカツアゲじゃないですかね、コレ。
さて、気を取り直して子供たちに――
「トリックオアトリート」
とある花屋の娘さん(1年生)
子供たちに――
「トリックオアトリート♪」
元儚い系ネイリスト(1年生)
子供たちに……
「お、トリックオアトリート」
ツンデレチョロイン(2年生)
「この蒼い三連星が!!」クワッ
「おなかすいた~ん」コンコーン
『青の』一番星(4代目)
もはやハロウィン関係なかった。
その後もスマイル長電話(2年生)やダイジョーブパティシエール(2年生)など顔見知りのアイドルと遭遇した。
確かに子供なんだけど、俺が思ってた子供より年上なんですけど……。
冷静に考えると、子供たちはお菓子を貰うために歩き回っているのだからジッとしているべきだったのだろうか……。
「あ! ゆーくん発見!!」
自分の行動の甘さを痛感していると、仮装をした2人がこちらに向かって走ってくる。
――まぁ、あの呼び方をする時点である程度は絞れるけどね――
「ゆーくんゆーくん、どう? アタシセクシーでしょ?」
駆け寄ってきて早々にセクシーポーズをとりながら衣装の感想を聞いてくるのは、『カリスマJK』城ヶ崎美嘉さんの妹にして、自称カリスマJCの城ヶ崎莉嘉ちゃん。
お姉さんのようにセクシーで大人っぽいアイドルを目指している。そんな彼女の仮装は――
「サキュバス?」
露出が激しめの服で、布地は彼女のイメージカラーの黄色。羽根と尻尾、頭に角を生やした彼女は淫夢を見せると言われているサキュバス。
「分かる? 分かっちゃう~?」
嬉しそうにしながらもセクシーポーズはやめない。
と――
「ゆうやお兄さん、こんにちは~!」
と、笑顔で手を振るのは赤城みりあちゃん。
天真爛漫、でありながらも、時々育ちの良さが垣間見る彼女。眩しすぎる。
「はい、こんにちは~。みりあちゃんは小悪魔かな?」
「うん! 今日のみりあは悪い子なの! だから悪いことしちゃうよ~!」
「そっかぁ」
みりあちゃんの話を聞きながら2人に目線を合わせるために中腰になる。
「でもね、廊下を走ると危ないよ。大事な機材を持ってたり、重たいもの持ってる人が通るかもしれない。そんな人たちにぶつかったら、機材が壊れるかもしれない。その人や、2人がケガしちゃうかもしれない。嬉しいのは分かるけど、気をつけなきゃいけないよ?」
「「はぁい」」
「うん。分かればよろしい」
そう言って、バッグの中からお菓子を2つ取り出して2人に渡す。
「はい、ハッピーハロウィン」
「あ、そうだ!」
「忘れてた!」
「「トリックオアトリート!!」」
うん。お菓子は渡したから大丈夫だよね。
「イタズラしちゃおう!!」
「みりあもやる~!!」
「えっ! えっ!?」
彼女たちにとってお菓子よりイタズラの方が重要だったらしい。
先ほど偉そうに注意したことを自分自身であっさりと破るのだった。
その後も、ぐうたら妖精にお菓子を投げ渡したり、三下小悪党のイタズラを無効化しつつお菓子を渡したり、おっぱい師匠を早苗さんに引き渡しつつお菓子を渡したり、25才児の
「お帰りなさい」
「あ……ただいま」
部屋に戻ると魔女がいた。数多の人間を笑顔にし、俺の心を魅了して離さない魔女が。
「トリックオアトリート。お菓子をくれなきゃイタズラしちゃいます♪」
されたい気もするが、何をされるか想像も付かない。
とりあえずお菓子を――
「あれ?」
トートバッグを漁り、中身を取り出すも、貰ったものは出てくるものの、俺が作ったクッキーは影も形もない。
「うそん」
「じゃあ、イタズラしちゃいますね?」
両手をワキワキと動かしてジリジリと迫ってくる。
笑顔のはずなのに、その動きがかなり怖い。
「えっと……お手柔らかに」
このあとめちゃくちゃイタズラされた。
※
「千川、なんだよその衣装。魔女か?」
「はい! 魔女ですよ」
「いやいや、お前の場合は魔女より脱衣婆の方があってるだろうよ」
「――ト」
「あん?」
「トリックオアトリート♪」ニッコリ
「あぁ。これでいいか?」
「違いますねぇ。私に渡すなら
「えっ……」
「出せないと言うのなら、イタズラしちゃいますね?」
このあとめちゃくちゃ搾取された。