「うーーん・・・・。?」
ふと、目を覚ますと、周りは果てしなく黒い空間で地面全体に眩い白い光を放っていた。おうなんと神々しい。
何となく前方を見ると、これまた神々しい銀髪美少女がいた。め、女神か!?
「神 直磨(じん すぐま)さん。死後の世界にようこそ。・・誠に残念ながら、先程短い生涯ながら、死んでしまいました。」
彼女は本当に悲しげに彼女は告げた。
・・・・ん?
「あ、あのーー」
何?死んだ?全然記憶にない。ていうかマジでか。本気と書いてマジか。
「はい、マジですよ。」
「え?」
怖っ!?えっ?喋ったっけ。イヤ口にしていないはずだ。
「驚かせてしまったのでしたらすみません。…だから、あの、少しずつ後ずさりしないでください。本当に・・」
あっ、若干女神(たぶん)さんがオロオロしている。こ、心が…。よし、戻ろう。
「…あ、よかった。ん、んん!では、どうやら直磨さんは死後の記憶が欠如している様なので、説明しますね。」
俺が元の位置に戻ると、ホッとした様で胸を撫で下ろしていた。そして仕切り直したいのか軽く咳払いしていた。何この人可愛い。あっ、赤くなった。
女神様はもう一度咳払いして、簡単に説明してくれた。
なるほど、エリス様というのか、名前も見た目もマジ!ゴッデス!! あっ、吹いた。そして睨まれた。何故?
俺の死因は、まぁ誰かを庇って、とかではなく普通に?車側の信号無視による交通事故だった。なお、運転手は生きている。クソが!!
「それでは、直磨さん。貴方には三つの選択肢があります。一つは、もう一度零からまた新たな人生を歩む。一つは天国でのんびり過ごす。まぁ、天国と言っても肉体を持たず、本当に唯々静かにゆったり時を過ごすだけなんですが、そして、最後に、直磨さんのいた世界ではない世界。つまり、異世界で記憶と姿はそのままで転生するというものです。」
異世界!?まっ、まさか剣と魔法のザ・ファンタジーな世界って感じの!?
「私としては、異世界に行かれる方が助かるというのが本音ですが、…これは直磨さんの意思を一番に尊重します。どうされますか?」
うーん。どうするかなー個人的には、異世界行きたいなぁ。でも、一つ気になることがある。
「あの、エリス様?私個人としては、異世界に行きたいんですが…その異世界は具体的にはどの様な世界なんでしょうか?後、異世界の言葉って私は話せるのでしょうか?」
俺が前向きな意見を言うと、エリス様は待ってましたと言わんばかりに意気揚々と補足してくれた。わお、現金な娘。
「は、はい!!その世界は、魔王軍という存在に日々の生活を脅かされていて、多くの方が亡くなられましたが、その世界の方々は元の世界に戻る事を恐れてしまっています。勿論異世界の言語に関してはこちらの方で全力でサポートします。」
おぉ、えっ、でもそれじゃあ平和ボケした地球人である俺が行っても意味ないんじゃ…?
「勿論直磨さんが転生する際、特典を何でも一つ。持って行くことができます。優れた才能でも、特別な力を持つ武器や道具でもです。」
マジか!?何かテンション上がってきた!
「じゃあ、異世界に転生する方向でお願いします。」
すると、何処から出したか分からないが、幾つかの書類を出してきた。
「分かりました。では、此方特典の候補一覧です。どうぞ。」
俺は渡された書類を目を通した。…ん?お!?
「あ、あの…エリス様?」
「エリスで良いですよ?敬語も大丈夫です。それで、どうしましたか?」
俺はとある書類を指差し、聞いた。
「この武器って、俺の知っているモノの能力のままなん…なのか?」
そこには、『魔戒剣』と書かれていた。
「あっ、はい。鎧召喚も技も取得できます。ただ、鎧はその人にあった形になります。後、レベルによって時間と強度が変化します。」
なるほど、『牙狼』はあくまで最強の称号を得た魔戒騎士しか扱えない。まあその辺はしょうがないか。
「あっ、浄化とか必要ですか。」
だったら面倒だし、どうやればいいんだ?番犬所なんてあるのか?
「それでしたら、週一で3分ほど陽の光を浴びせたり、魔法で生成された水で洗ったりすれば大丈夫です。」
割とお手軽だな。
「では、それでよろしかったらその場を動かないでください。」
「はい。」
エリスさんが頷いてしばらくすると、足元に魔法陣が展開され俺は光の柱の中で軽い浮遊感を感じた。おお、不思議。
「では、神 直磨さん。これから異世界に送ります。なお魔王を倒した暁には、何でも一つ願いを叶えます。」
「何でも!?」
「はい♪」
どうしようかなぁー一つだもんなぁー
「それでは二度目の新たな世界での人生に、幸福が訪れる事を心から願っております。では、行ってらっしゃいませ。」
そして俺は、その言葉を最後に視界が真っ暗になった。
エリス様の性格。こんな感じでしたっけ?