EXTRA達が復帰した直後、千歌達は・・・
千歌「すぅ・・・はぁ・・・」
彼女達は今、沼津駅前に居た。果南、ダイヤ、鞠莉の3人を見送ったばかり。
曜「行っちゃったね。」
千歌「さぁ!私達も戻って練習しよっか!」
梨子「そうね!6人で新しい学校へ行っても、Aqoursは続けて行く。」
曜「そして、EXTRAが居なくても進んで行く。」
ルビィ「そうだね!それが皆の答えなんだもん!」
花丸「やる気が出て来たずら!」
善子「ギラン!」
花丸・ルビィ「うぅ・・・」
木の後ろから1年生3人が顔を出した。
花丸「相変わらず空気読めないずらねぇ・・・」
善子「やかましいわ!!」
ルビィ「あはは・・・あ!」
梨子「どうしたの?」
ルビィ「練習・・・何処でするの?」
千歌「何処でって、何時もの・・・・あ、そっか。学校は使えないんだ・・・」
浦の星女学院は統廃合で廃校になってる為、使えない。
梨子「駅前の練習スペースは?」
曜「彼処は、ラブライブが終わるまでって約束で。」
花丸「え?じゃあどうするずら?」
善子「鞠莉にでも聞いてみる?何処か当てはあるか?って。」
千歌「・・・・・」
曜「ん?千歌ちゃん?」
千歌「自分達で探そう!」
5人「?」
千歌「何かね、頼ってたらダメな気がする!この6人でスタートなんだもん!この6人で何とかしなきゃ!でしょ!」
6人が笑みを浮かべた。すると曜が。
曜「閃いた!」
千歌「はい!曜ちゃん!」
曜「新しい学校へ行ってみるってのはどうかな?私達が春から行く。」
善子「新しい・・・学校・・・?」
新しい学校へ見に行く為、6人はバスに乗って出発した。
千歌「結構遠いねぇ・・・」
梨子「生徒数を考えると、かなり大きい学校っぽいけど・・・」
曜「あれぇ・・・?こっちに学校なんて、あったかな・・・?」
バスが新しい学校前のバス停に到着し、千歌達が降りる。その学校は、かなりボロボロで、廃墟のような風情を出していた。
千歌「・・・へ?」
花丸「が・・・学校ずらぁ・・・」
善子「曜!間違ったんじゃないの!?」
曜「えぇ!?でも学校から送られて来たメールだよ?」
学校の表札を見たルビィ。
ルビィ「ああーーーーー!!!見てーーー!!!」
その表札には『静真高等学校』と書かれてあり。
6人「分校ーーーー!?」
更に『分校・浦の星女学院』までも書かれてあった。千歌達の新しい学校は分校だった。
やば珈琲店で、千歌が怒り心頭でむつ達に問い詰める。
千歌「何それーーー!!!」
むつ「何でも、浦の星と一緒になるのが嫌だって声が一部であるらしくて・・・」
よしみ「しばらく、分校で様子を見ましょうって事になったんだって・・・」
いつき「それで、浦の星の生徒用に今は使っていない小学校を借りたらしくて、教室も今の所1つだけ・・・」
花丸「統廃合になって、廃校になった学校に移ったんじゃ意味ないずら・・・」
ルビィ「それに、3年生卒業しても、ルビィ達1つの教室に入ったら・・・」
想像。ルビィが登校すると。
ルビィ『おはようございま・・・す!?』
善子「う・・・ウェルカムトゥ・・・」
浦の星全生徒が1つの教室にぎゅうぎゅう詰めになっていた。
ルビィ『ピギャアアアアア!!!!』
千歌「何それ?授業出来ないじゃーん!」
梨子「スクールアイドル活動もね!」
千歌「あ・・・」
梨子「でも、どうして一緒にしたくないなんて声が?」
花丸「あーーーーーー。」
ホットドッグを食べるのを中断。
花丸「そう言えば、曜ちゃんはどうしたずら?」
全員「え?」
何故か、曜の姿が何時の間にか消えていた。
千歌「あれ?確かに・・・」
善子「居ないわね。」
店を見渡しても、姿が無い。
千歌「さっきまでそこに座ってて・・・確か電話がかかって来て・・・」
善子「っ!?」
外を見た善子が何かを発見した。
善子「嘘・・・!?」
ルビィ「え・・・!?」
花丸「ずら・・・!?」
3人が壁に張り付いて外を見てる。
千歌「何?」
ルビィ「え!?」
3人は咄嗟に外を隠す。
ルビィ「な・・・何でもないずらぁ!」
花丸「リトルデーモンが、少しだけ騒ついてるだけよ!」
善子「ピ・・・ピギィ!!」
むつ「落ち着いて。」
疑問を抱いた千歌と梨子が外を見たがる。
梨子「何隠してるの?」
千歌「そうだよ。何を見たの?」
ルビィ「な、何でも無い!何でも無いの!」
善子「見ない方が良い!」
花丸「その通りずら!」
1年生「ゴクリ!」
梨子「どうして・・・?」
1年生「ううぅ・・・・」
千歌「もしかして、何処かで可愛い制服見付けちゃったとか?」
やば珈琲店から出た千歌と梨子。
1年生「ちょ!ちょっとーーー!!」
店を出た千歌が、横を見て固まった。
梨子「?」
横を見た梨子。2人の目に映ったのは・・・
何と曜が、1人のイケメン少年と楽しく会話してる光景だった。
1年生が見たのはこの事だった。千歌と梨子はお互いの頬を引っ張り合う。
梨子「ゆ・・・夢・・・?」
千歌「夢だよね・・・?夢夢・・・」
梨子「そ・・・そっか夢か・・・」
千歌「だよね・・・」
善子「リアルこそ正義!」
千歌・梨子「はい。」
これは現実だった。
花丸「もしかして、曜ちゃんの弟ずら?」
ルビィ「弟さん?」
千歌「確か、居なかったような気がするんだけどな・・・」
梨子「じゃあ、やっぱり・・・?」
善子「曜の・・・ビッグデーモン!?」
千歌「だあああああ!!こっち向く!!!」
此方に振り向いた曜。しかし誰も居なかった・・・のは嘘で、千歌と善子は看板の後ろ、梨子は犬と散歩してる飼い主さんの後ろ、花丸とルビィは柱の後ろに隠れてる。
ルビィ「にゃ・・・にゃーーお。」
花丸「何で隠れるずら・・・?」
千歌「だ・・・だって・・・」
梨子「しーーー。」
犬「ワウン?」
しばらくすると、曜と少年の姿が消えていた。
ルビィ「あ!居ない!!」
千歌「っ!追えーーーー!!!!」
5人は急いで曜を追う。
むつ・よしみ・いつき「が、頑張って・・・」
5人は曜と少年を隠れながら尾行する。
善子「ちょっと、押さないでよ!」
ルビィ「しーーー。」
花丸「聞こえるずら・・・」
曜「?」
振り向いたが、誰も居ない。
猫?「にゃおーーーん。」
曜「・・・?」
尾行は続き、つじ写真館前の道まで来た。
5人「そろーーーり・・・」
曜「っ!!」
素早く振り向く。
曜「・・・・?」
そこにあったのは、象のキャラクターの特大フィギュアだった。
猫?「にゃおーーーーん。」
曜「・・・・・・・?」
彼女は強く凝視する。
曜「なーんだ、猫ちゃんか。」
猫だと自分を納得させ、少年と一緒に歩く。
善子「ふぅ・・・危ない危ない。危うく見付かる所だった。」
フィギュアを持ち上げた時・・・
曜にバレてしまった。
善子「う・・・」
曜「善子ちゃん?」
善子「う・・・・・おかけになった電話はお客様のご都合よりお繋ぎ出来ません!!」
フィギュアで無理矢理誤魔化す。
曜「いや、そうじゃなくて・・・」
少年「どうかしたの?曜ちゃん。」
曜「あ、ごめんね月ちゃん。」
千歌・梨子「月?」
花丸・ルビィ「ちゃん?」
隠れてた4人が顔を出す。
曜「え!?千歌ちゃん!?」
月ちゃんと名乗る人物が帽子を取った。
曜「あ、そっか。紹介した事無かったっけ?私のいとこの月ちゃん!」
彼女は渡辺月。曜のいとこである。
月「月です!よーろしく!」
花丸「もしかして・・・」
ルビィ「女の子・・・?」
5人「なーんだ・・・・」
曜「え?」
場所を変えて大黒屋。
千歌「え?じゃあ、あの学校の生徒なの?」
月「うん。入学前に曜ちゃんにも一緒に通わない?って誘ったんだけど・・・曜ちゃんは千歌ちゃんと一緒の学校が良いって。」
彼女は静真高等学校の生徒である。
曜「そ、そうだったっけ・・・?」
梨子「照れる事ないじゃない。」
月「あ!君が梨子ちゃんだね?」
梨子「あ、はい!」
月「何時も曜ちゃんが言ってるよ?尊敬してるって!」
梨子「・・・あ!そ、そんな・・・」
曜「照れる事ないじゃない。」
5人「あはははは。」
月「千歌ちゃん!ルビィちゃんに花丸ちゃんに善子ちゃん!曜ちゃん本当にAqoursの事が好きみたいで、会う度に皆の事を話してるんだよ〜!何時も思うんだ〜。もうAqoursは曜ちゃんの一部なんだな〜って。」
曜「何かそう言われると、本当恥ずかしいよ・・・」
月「あははははは!」
花丸「流石曜ちゃんずらね。裏表が無いと言うか?」
ジロリと善子を見る。
善子「何で私の事を見るのよ!!」
ルビィ「それと、分校の事・・・」
月「あー・・・」
梨子「そうそう。どうしてそんな事に?」
月「ウチの学校、昔から部活動が活発でね。幾つかの部活は全国大会に出る程で・・・」
千歌「え?それで?」
月「うん。浦の星の生徒が入って来ると、部がダラけた空気になったり、対立が起こるんじゃないかって、一部の不敬が言ってるらしくて・・・」
分校の理由は、静真高等学校の一部が、浦の星の生徒が部活の支障になるんじゃいかと言う理由だった。
ルビィ「そんな・・・!?」
善子「何でそう言う話になるのよ!」
月「だよね・・・僕達生徒も、先生達も心配無いって説得したんだけど・・・部活がダメになったらどうするんだ・・・とか、責任取れるのか・・・とか。」
梨子「そんな事言い始めたら、何も出来ないと思うけど・・・」
曜「それでね、どうしたら良いかって相談してたんだ。」
善子「全面戦争・・・」
梨子「そんな訳ないでしょ。」
善子「うっ!」
曜「その人達が気にしてるのは、浦の星の生徒が、部活でもちゃんやって行けるかって所なんだと思う。」
月「だから、実績もある部活があるって証明出来れば良いんだよ!」
ルビィ「部活・・・」
花丸「証明するって言っても・・・」
千歌「そんな部活・・・・」
梨子「・・・あ。あるでしょ?」
曜「全国大会で優勝した部活が1つだけ!」
千歌「あ・・・!」
曜「私達スクールアイドル部が、新しい学校の他の部活にも負けないくらい、真面目に本気で活動していて、人を感動させてるんだって分かって貰えれば良いんじゃない?」
千歌「それ・・・それ良い!」
曜「でしょ!」
善子「ライブでもやるつもり?」
月「それも良いけど・・・実は来週、丁度良いイベントがあるんだ!」
1週間後。
花丸「み・・・み・・・未来ずらーーーー!!!!」
静真高等学校へ訪れた。
ルビィ「い・・・行くの・・・?本当に・・・?」
善子「・・・・っ!!」
2人の女子生徒を見て驚き、その女子生徒が善子を見付けた。
善子「あれは・・・能力者!?我が前世を知る者!!」
梨子「前世?」
花丸「中学生時代の同級生ずら。」
すたすたと歩き去ろうとする善子だが、梨子に掴まれた。
梨子「学校と皆の為よ?」
そんな中、静真高等学校の生徒達が千歌達を見ていた。困惑する6人だが、千歌は勇気を出した。
別の場所では、2台のバイクと1台の車が通った。
静真高等学校・講堂裏。
ルビィ「うぅ・・・緊張する・・・」
花丸「こんな大きい所だったんずらね・・・」
善子「な、何言ってるのよ・・・?ラブライブ決勝の会場の方が何百倍も大きかった・・・ヒィッ!?」
花丸「あの時は皆居たし・・・」
千歌「居るよ。今も。」
講堂に拍手が響く。
善子「これで全員・・・?」
花丸「思ったより6人って・・・」
ルビィ「少ないのかも・・・」
千歌「・・・・・」
月「曜ちゃん達の番だよ?特別に少しだけ時間貰えたから。頑張って!」
千歌「うん。浦の星の皆の為に。」
梨子「そうね。」
曜「大丈夫。出来るよ!」
不安になった1年生が元気を取り戻した。
千歌「0から1へ。1からその先へ!Aqours・・・」
Aqours「サンシャイーン!」
ステージに立った。
司会者『それでは、この春から統合になる浦の星スクールアイドル部・Aqoursのライブを行いたいと思います。』
拍手が聞こえたが、さっきより少なかった。
千歌(始まりだ!)
梨子(これが私達の!)
曜(新しいAqoursの第一歩!)
ルビィ(この6人で踏み出す!)
花丸(6人で!)
善子(6人・・・)
後ろを見ても、果南達の姿は無い。
千歌「・・・・・っ!」
迷いを振り切って前を向く。それと同時に、髪留めのクローバーが取れてしまった。
ライブの後。
Aqours「はぁ・・・・・・」
惜しくも失敗してしまった。
ルビィ「失敗しちゃったね・・・」
梨子「まさか、あんな初歩的なミスをするなんて・・・」
曜「気が緩んでたって訳じゃないけど・・・」
花丸「何か、落ち着かないずら・・・6人だと・・・」
ルビィ「お姉ちゃん・・・・・」
千歌「あっ・・・・・・」
そこに、むつ達3人が千歌達を見付けた。
むつ「あ!居た!千歌ーーーー!!」
千歌「あ・・・むっちゃん!どうだった?」
むつ「うん・・・やっぱり、今のまましばらく分校の形にしたいって・・・」
千歌「だよね・・・」
梨子「ごめんなさい、私達がちゃんとやっていれば・・・」
いつき「ううん。千歌達が悪いんじゃない。」
よしみ「寧ろ悪いのは私達。廃校の時も今回も、全部千歌達に頼りっ切りで・・・」
いつき「実際、千歌達以上の誇れるような部活して来た所も無いし・・・」
曜「それは、人数が少なくて皆兼部してたからだよ。水泳部だってそうだし。」
千歌「でも・・・だからこそ、私達がちゃんとやらなきゃいけなかったんだよね・・・」
むつ「・・・・っ!」
今川焼を買って来た。
むつ「はい!」
それを千歌達にあげた。
千歌「ありがとう・・・」
むつ「浦の星の皆、分かってるから!」
よしみ「古い校舎も悪くないって!」
いつき「寧ろ私達っぽくて良いかな〜なんて。」
むつ「本当本当!私達らしいよね〜!」
この場を和ませようとするけど、千歌達の気持ちは変わらなかった。
十千万。
美渡「いっただきー!」
今川焼を1個食べる。
志満「こら、はしたない。」
しいたけ「ワン!」
子しいたけ「ワンワン!」
千歌「6人かぁ・・・はぁ・・・」
向かい側の桜内家の部屋から梨子が出て来た。
梨子「何か、久し振りだね。こうやって話すの。」
千歌「・・・・・」
梨子「まだ気にしてるの?」
千歌「そう言う訳じゃないけど・・・」
梨子「スクールアイドル部って、他の部活に比べて誤解され易いと思うの。ステージ上では何時も笑顔だから、真剣さが足りないように見えるし。楽しそうにしてるから、遊んでるようにしか見えないし。」
プレリュー「クゥン。」
千歌「そうかも・・・」
梨子「でも実際は、歌いながらダンスして、辛そうだったり不安そうに見えたら、見ている人も楽しめない。絶対そう言う所は見せないようにしないといけないし。諦めずに伝えて行くしか無いと思う。浦の星の生徒だって、真剣に頑張って来たんだって。」
プレリューが梨子を舐める。
梨子「スクールアイドルだって、新しい学校の部活に負けないくらい真面目に努力してるんだって。」
千歌「・・・それは、分かってるんだけど・・・」
近くの浜辺。
千歌「6人で続けるって、どう言う事なのかなって・・・鞠莉ちゃん達に6人で続けてって言われた時は、その通りだな〜って。よーしって、気合入ってたんだけど、6人になったら何か急に不安になった・・・きっと、あのステージに立った瞬間、気付いたんだ・・・あぁ・・・もう鞠莉ちゃんも果南ちゃんもダイヤちゃんも、それに私達を顧問してくれた漣さんや千幸さんも居ないんだって・・・新しいAqoursって何だろう・・・3人が居ないAqoursって・・・」
梨子「どうする?これから。このままだと浦の星が、スクールアイドルが誤解された事になっちゃうかも。」
千歌「でも・・・」
梨子「失敗は、自分達で取り戻すしか無いんじゃない?」
走り出して、千歌の前に止まる。
千歌「え?」
梨子「まだ間に合うと思う!」
千歌「間に合うかな・・・?」
梨子「うん!今度こそちゃんと出来るって事を、反対してる人にも見て貰う!」
千歌「ライブ?」
梨子「私達の答えは、前に進みながらじゃないと見付からないと思う。不安でも、やろうよ!ラブライブ!」
千歌「・・・くすっ。何か梨子ちゃんっぽくない!」
梨子「1年も一緒に居たんだから、誰かさんの色の染まっちゃったのかな〜?」
千歌「誰の?」
梨子「うっ!」
気付いてない千歌の鼻を掴む。
千歌「ふぁっ!」
梨子「あはは!千歌ちゃんっぽいね!・・・私達、きっとまだまだなのかなって思う。」
千歌「優勝したんだよ?」
梨子「でも、まだまだダメダメよ?」
千歌「そっか!ダメダメか!」
何故かスペシウム光線とエメリウム光線のポーズを取った。
千歌・梨子「あはははははは!」
梨子「嬉しそうね!」
千歌「梨子ちゃんこそ!」
梨子「うん!何かそっちの方が、私達らしいかも!」
千歌「まだまだってやらなきゃいけない事が沢山あるって事だもんね!」
梨子「走ろっか!」
千歌「うん!」
2人は家へ向かって走り出す。
『END』
次回「捜索依頼」