獣耳っ娘、霊夢の妙な日常 作:kokkin
「はい、これを体に巻いておきなさい」
「……ありがとうございます」
霊夢は神社の境内に入り、バスタオルをもって早苗に渡す、今の身長なら体は隠せるだろう。
まぁ……風が吹いたら……その、女の子にとっての大事なところが、見えちゃうわけだけど。
隣を見てみると、バスタオルを纏った早苗が真っ赤になっていた。
小声で「れいむさんの匂い……」そう言い、バスタオルの匂いを嗅いでいて、尻尾がハートの形を作り上げていた。
確かに早苗が巻いているバスタオルは、先日、霊夢が使用したものだ。先程も着替える前にそれを巻いていた、匂いも残っているだろう。
早苗は、匂いをかいでいる様子を霊夢が見ているのを確認したとたん、真っ赤なまま、顔を背けてしまい。耳も尻尾も垂れてしまう。
「あ、あのれいむさん」
「なによ?」
「……今の、見ちゃいましたか?」
"今の"とは十中八九、匂いをかいでいたことだろう。早苗は申し訳なさそうな表情で唸っていた。
霊夢はそんな早苗の頭に手を置き、告げる。
「大丈夫よ、そんなことであんたを嫌いになったりしないから」
「……はい」
「でもあんたが匂い好きとはね~」
「あぅ……」
「(あう、れいむさんに知られちゃったよぉ、ど、どうしましょう・・・ち、違うんです、れいむさん、誰のでもいいわけじゃ、無いんですからね
って、ぁぁぁ、私ってば何をぉぉぉ!)」
早苗は先程から、胸の鼓動が早くなっていくのを感じていた、先程から尻尾の動きに落ち着きが無い、一応の制御は出来ても、本格的には、まだ制御できない。
早苗が落ち着かない理由は簡単だ、大好きな霊夢がすぐそばにいて、霊夢の匂いが染み付いてるバスタオルを巻いて・・・
早苗の胸は、もうドキドキが止まらなくて……音が、霊夢に聞かれていないか心配で……。
でも、霊夢はそんな気持ちにも気づきはしないだろう、誰とも同じように接して、それでも誰とも付き合おうとはしなくて……。
だから、皆、霊夢を好いている。だけど、【東風谷早苗が博麗霊夢を慕っている】という気持ちは、伝わってはいないだろう。
「(うぅ……れいむさんの、鈍感)」
その言葉はもちろん、霊夢には届かなくて……それでも早苗は霊夢を想い続けていた。
―――霊夢のことが、好き、だから。始めてて会った、あの時から――――
「(これくらいは、いい……ですよね)」
霊夢の手に触れようと手を伸ばし、指が、触れる。
だが霊夢は気づいてない様子だった。だが、早苗は幸せそうに顔が緩んでいた。
「(れいむさん、大好きです!)」
霊夢は服を着てるけど、早苗はバスタオルしか身にまとう布が無い状態なので、風が吹いたら、もうアウト!な状態だったが、風も吹かず、何とか無事に神社へ戻ることが出来た。