獣耳っ娘、霊夢の妙な日常 作:kokkin
「さて、どうしようかしら・・・」
「何がですか?」
「早苗の服をどうするか、よ」
「・・・そうですね、どうしましょう・・・」
霊夢は、自分の巫女服を着込んでいるが、早苗はまだバスタオルを巻いている状態だ。神社にいても、いつ、何の拍子でバスタオルが取れるか分からない。
バスタオルが取れてしまえば、早苗の裸が見えてしまう、それは阻止したいし、早苗もそんなことは望んでいないだろう。
早苗は、服の話を持ち出してからというもの、真っ赤になって俯いてしまっている。
「(とりあえず、早苗には、留守番を任せて、人里で買い物を……でも服なんて買うお金あったかしら?)早苗」
「はい、なんですか?」
「ちょっと、人里に行ってくるから、留守番、宜しくね」
「え?あ、ちょっと、霊夢さん!」
霊夢は、早苗の話に耳を貸すことなく、歩いていってしまう。
「霊夢さん!……はぁ」
早苗は、尾いていこうかな、そう思ったが、バスタオル姿では、さすがに出かけられかった。
それに、霊夢に見つかったら怒られる、仕方が無いと割り切って、そのまま神社にお留守番することにした。
ただ座っているのも悪いと思い、神社内の掃除をしよう、そこまで考えたのは良かったのだが。
「箒はどこでしょう?」
箒が見つからなくて、うろうろしてると、寝室にひいてある布団に目が行った。
とりあえずは、布団を畳もう、そう思ったのだが、つい……鼻を近づけてしまう。早苗にとっては禁断の領域だ。
そこでつい……布団に鼻を近づけてしまった
「(……霊夢さんの匂いがする……大好きな、匂い、です……)」
そのまま、布団に寝転がった。霊夢の匂いを嗅ぎながら。
「霊夢さん、早く帰ってこないかなぁ……はぁ
……はっ、いけない掃除しなきゃ!」
そう言い、布団から立ち上がろうとするが、つい……匂いが気になり、顔を、鼻を、布団に押し付けてしまう。
早苗は幸せそうな表情で、布団を顔に押し付けたり、そのまま寝転んだり……とにかく、その匂いを、堪能している。
掃除をしようと思っても、布団から抜け出せない、この幸せを誘う匂いから、逃れられない。
今は猫の耳と尻尾があるからなのか、嗅覚も冴えて、霊夢の匂いを強く感じられる。
それほどに、霊夢が恋しい。里へ行くのも一緒に行きたかったことだろう、だが……
「さすがにバスタオルのままじゃだめですよね……私も、霊夢さん以外の人に裸は絶対見せたくないですし……」
早苗は結局、誰よりも、霊夢の事が好きで好きでたまらないようで、そして、掛け布団で体を隠し、匂いに包まれ、眠りについてしまった。