夜
自販機の前
烈「寝れなくなるからコーヒーはやめておくか」
ポケットに手を伸ばし中から財布を取り出し、小銭を漁って100円玉を取り出す。
それを自販機に投入し飲み物を選ぶ。 特に理由もなくお茶を選んだ。
止めてあるバイクに座りながらお茶を飲む。
烈「それにしても、夜の9時半ってこんなに人少ないもんなのかな」
烈や加奈が住んでいる家は少なくとも田舎ではなかった。
車は通ってるが、徒歩の通行人が一人もいなかった。
たまにこの時間帯に家に帰ったりするが、こんなに少ないのは初めてだ。
烈「どうでもいっか」
なんでこんなどうでもいいことを思いつくのだろう、と少し疑問に思った。
烈はお茶を飲み干し自販機横の空き缶用のゴミ箱に空き缶入れた。
?
烈「臭い。 なんだこの匂い? ゴミ箱・・・の匂いじゃない」
烈「でも感じたことのある匂いだ。」
女「きゃああああああああ!!!」
烈「!? 叫び声? 」
強烈な叫び声だった。 この世のものとは思えない声だった。
男「なんだあいつは!? うわああああああ!!」
烈「!!!!」
烈は走り出した。 声のした方向へ。
常識的に考えて烈の行動は馬鹿だと思う。 わざわざ事件に首を突っ込もうとするのだから。
ただ彼は大抵のやつは喧嘩で倒せる自信があった。 たとえ相手が刃物を持っていても、拳銃を持っていても、彼には自信があった。
走れば走るほどさっきの匂いが強烈になった。
烈「臭え・・・この匂いは・・・」
烈「ここの奥っぽいな」
そこは普通の裏路地だった。
彼は入っていった。 地獄の入り口だとも知らず。
裏路地を少し進むと、ピチャ、ピチャと足音が変わった。
烈「なんだ?水か?・・・!?」
彼はようやく気づいたこの臭いの正体を
烈「血?」
ポケットにしまってあったケータイを取り出して、足元を照らした。
足元は赤黒かった。
よく見ると血が流れている。 外の方にゆっくりと。
烈は目の前の方向にケータイを向け、周りを見やすくした・
烈「!!!???」 気が狂うかと思った。
烈「ウエエェェェェェェェ・・・・・」 吐いた。 彼の目の前の光景はあまりにも現実離れしていた。
グロテスク、その一言だった。 あったのは女性の死体だが、それが本当に女性なのかすら認識しがたいほどに無残な死体だった。
烈「これは・・・人間・・・な、なのか?」
思わず人間なのかを疑ってしまうほど無残だった。
烈「こんなこと一体誰g!?」 突如激しい頭痛が襲った。
烈「くぅ!・・・痛てぇ・・・」
烈「こんな頭痛・・・いままで経験したことがない・・・」
烈「過去の記憶と関係してるのか?」
裏路地
一瞬
烈は昔のことを思い出していた。 もちろん歩きながら。
彼は一種の記憶喪失だった。 もっとも失ってる記憶は5歳より以前のことなので、本人はまったく気にしていなかったが、今になって思い出していた。
彼の記憶は加奈と出会ってからしかなく、両親はおらず顔も知らない。
そのときに加奈の一家に拾われ、そこから一緒に暮らしている。
烈「最悪な気分だ・・・嫌な感じしかしない・・・」
そのとき!
おっちゃん「なななななんだあああああああ!!」
烈「!?」
あらためて見ても考えてもひでえなこれ