久-Hisa- 大学編 ~もし1年後に夢乃マホが飛び級して清澄高校に入学したら外伝~ 作:神奈木直人
私達3人は二回戦が行われる会場に着き、控え室に移動して、先鋒の美穂子が準備を始めていた。
「じゃあ、行ってくるわね。」
「今回の相手は美穂子だったら圧勝するだろうけど、気を抜かずにね。」
「はい。頑張ります。」
「頑張って下さい!」
「はい。じゃあ行ってきます。」
『さて、インターカレッジ1年生大会。その二回戦の先鋒戦が今始まろうとしています。実況は私、針生えり。そして解説は三尋木咏プロでお送りします。』
『いやぁ、今回の1年生はかなりレベルが高いねぇ、知らんけど。』
『そうですね。今回注目すべきは名門永水大学でしょうね。』
『いや、それはどうかね~。他の大学もかなり面白そうだけどねぇ。』
『えっ、というと、特にどの大学ですか?』
『わっかんねぇ~。』
『ちょっ!はぐらかさないでください!』
『えぇ、だって、特にとか言われても、知らんし。』
『はぁ、分かりましたよ。では選手の紹介をします。まずは永水大学の先鋒、狩宿巴選手。去年のインターハイでは、二回戦で敗退してしまった為、目立った戦績はあまり残せていませんが非常に安定した打ち手です。続いて新道寺大学の先鋒、安河内美子選手。去年のインターハイでは二回戦まで高い手を和了っていましたが、準決勝では安手を何度も和了して点を稼ぎ、チームをピンチから救っていました。続いて風越大学の先鋒、福路美穂子選手。去年のインターハイは個人戦では2年前のインターミドル王者の原村和選手と去年の個人戦2位の宮永咲選手を押し退け県1位でした。全国大会でもベスト16には入っていましたからかなり強い打ち手だと思います。最後に宮守大学の先鋒、小瀬川白望選手。去年のインターハイでは何度か高い手を和了してチームに貢献していました。』
『ははは、アナウンサー、実況と解説両方しちゃってるねぇ。』
『貴女に聞いても分かんねぇしか言わないからですよ!』
『まぁ、確かに聞かれてもそう言うつもりだったけどねぇ。』
『ほら!やっぱりそうじゃないですか!というか、それだったらとやかく言わないで下さい!』
『はいはい。』
『はぁ、さて、選手が対局室に揃いましたので、二回戦の先鋒前半戦を開始致します!』
~場決め結果~
狩宿巴:東
福路美穂子:南
安河内美子:西
小瀬川白望:北
~東一局~ 親:狩宿巴
永水 100000
風越 100000
新道寺 100000
宮守 100000
(さて、まずはこの先鋒戦で他校を引き離さないといけませんね。永水も新道寺も、大将が怖いですから。)
~8巡目~
「リーチです。」
(風越大学の福路美穂子さん、去年のインターハイ団体戦で優勝した清澄の中堅だった竹井久さんがいるチーム。注意しないと。)
(はぁ、だる・・・)
「ツモです。リーチ一発ツモドラ1。2000・3900です。」
(一発で和了られちゃうか・・・辛いな。)
(このまま次の親番も和了ります。)
『二回戦最初の和了りは風越大学の福路美穂子選手となりました。』
『そうだね~。』
『・・・解説とか無いんですか?』
『いやぁ、あの形での2000・3900に言う事なんて無いでしょ。』
『そうでしょうか、まぁ、いいでしょう。さて、続いてはたった今和了った福路選手の親番です。』
『次の局で連荘出来るか出来ないかでどうなるかが決まってくるかもね~、知らんけど。』
『ちゃんと解説してるじゃないですか。いつもそういう風にして下さいよ。』
『そうだねぇ。』
(はぁ、この人はどうしていっつもいっつも・・・)
~東二局~ 親:福路美穂子
風越 107900
新道寺 98000
宮守 98000
永水 96100
~8巡目~
(聴牌した。親番だし、久や風花さんの為にも和了ります!)
「リーチです。」
(はぁ、あまり連荘されると長引くから嫌だな・・・)
『福路選手またもやリーチです。』
『高校ではあんまりリーチしてなかったけどねぇ、大学に入ってからスタイルが変わったんかな?』
『そうだったんですか。』
『なんだ、そんな事も知らなかったのかアナウンサーは。』
『・・・すいません。では福路選手は攻撃型になったって事でしょうか?』
『わっかんねぇ~。』
(はぁ、やっぱりこの人嫌い・・・)
~10巡目~
「ツモのみ。300・500です。」
(えっ、風越じゃなくて新道寺!?)
(安河内さん、今回も安手を連発するつもりですね。)
~東三局~ 親:安河内美子
風越 106400
新道寺 100100
宮守 97700
永水 95800
(安河内さんの親番。安手とは言っても、親番だと少し大きくなるし積み棒で点数も上がっていくから連荘させないようにしなくちゃね。)
(はぁ、そろそろ和了らないと不味いかな・・・)
「ちょいタンマ。」
(宮守の小瀬川さん、久が言ってた。長考をするとどんどん有効牌が来て、しかも手も良くなるとか。これは注意しなくちゃね。)
(この3人相手にするの、結構キツいかもな・・・これははっちゃんと霞さんになんとかしてもらう事になりそうかな。)
~8巡目~
「ツモ。3000・6000。」
(やっぱり小瀬川さんに和了られた。それに捲られた。)
(タンピン三色一盃口で跳満・・・)
(それに、次の局は小瀬川さんの親番だから気を付けないと。)
~東四局~ 親:小瀬川白望
宮守 109700
風越 103400
新道寺 94100
永水 92800
~6巡目~
(はぁ、親番とかさっさと流れて欲しいけど、稼がないと塞に怒られそうだしな。いくか・・・)
「リーチ。」
(6巡目!?速い・・・)
(これは危ないかもしれませんね・・・)
~8巡目~
「ツモ。8000オール。」
(リーヅモ純チャン三色一盃口で親倍ツモ。これは厳しいですね・・・)
~宮守大学控え室~
「おっ、白がちゃんと連荘して和了ってるね。」
「白ならもっと稼いでくれそうだね~。」
「ここからどうなるかだな。」
「風越大学の福路美穂子さんがちょっと危険かなー。」
「うん、白も気付いてると思うけど、あの人には注意が必要だね。」
~東四局一本場~ 親:小瀬川白望
宮守 133700
風越 95400
新道寺 86100
永水 84800
(小瀬川さんにかなりリードを許してしまいました。この連荘は早く終わらせなければいけませんね。)
~8巡目~
「リーチ。」
「それ、ロンです。タンピン三色。7700の一本場で8000です。」
「・・・はい。」
(風越大学に止められてしまった。やっぱここか、今回の関門は・・・)
~南一局~ 親:狩宿巴
宮守 125700
風越 103400
新道寺 86100
永水 84800
(小瀬川さんに直撃出来た事は良いですけど、まだ点差がありますね。じゃあ、ここは攻めます!)
~7巡目~
「リーチです。」
(やっぱり速い・・・これは宮守と風越の一騎討ちみたいになりそうだな・・・)
(これも多分、やられちゃうんだろうな・・・だる。)
「ツモです。リーチ一発ツモタンピン三色。3000・6000です。」
(どんどん点差が広がっていく。どうにかしないと、今回もはっちゃんの相手に臼沢さんがいるからはっちゃんが稼げないかもしれないから。霞さんにばっかり負担が掛かっちゃう・・・)
~南二局~ 親:福路美穂子
宮守 122700
風越 115400
新道寺83100
永水 78800
(まだ小瀬川さんには届いてない。けど、手の届く範囲には捉えました。ならここは、確実に捲ります。)
~8巡目~
(聴牌・・・リーチ掛けたいけど、風越が怖いからここは黙聴で・・・)
(小瀬川さん、聴牌しましたね。多分理牌の癖と捨て牌的に147索待ち。もしかしたらチャンタで1索は高目。1索を切りたかったけれど、これは使う事にしましょう。)
~10巡目~
(2枚目の1索・・・なら、一盃口を付けてみましょうか。)
~13巡目~
「ツモです。三色平和一盃口。4000オールです。」
(捲られた。それにしても、1索を切ってたらタンヤオも付いて6000オールの手になっていたはずなのになんでそうしなかったんだ?・・・もしかして私の待ちがバレてた?もしそうだとしたら、この人の認識を改めないといけないな。しかも連荘された、めんどくさいのは苦手なんだけどな・・・)
~南二局一本場~ 親:福路美穂子
風越 127400
宮守 118700
新道寺 79100
永水 74800
(これ以上連荘されたら困るな、ここは和了りに行くか・・・)
~7巡目~
(聴牌・・・今回は稼ぎたいし、この3ピンは風越の安牌だし、リーチ掛けるか。)
「リーチ。」
「ロン。3900の一本場で4200です。」
(新道寺?うわ、新道寺の捨て牌、無筋ど真ん中だ。風越ばっかり見てたせいでこんな初歩的なミスをしちゃうなんて・・・)
(親番が終わってしまいましたね。でも小瀬川さんとの点差が広がってますね。ですが、ここで甘んじずに、後々の為にも貪欲に和了ります。)
~南三局~ 親:安河内美子
風越 127400
宮守 114500
新道寺 83300
永水 74800
~6巡目~
「リーチです!」
(この人、過去の戦績データから見ると、リーチ率はあまり高くなかったはずだけど、今回はもう4回もリーチしてるな。スタイルを変えたのかな?それとも誰かに感化されたりでもしたのかな・・・?)
~風越大学控え室~
「なんだか美穂子さん、これまでよりもリーチ率が高くない?」
「あぁ、それは、最近美穂子がマホちゃんとか風花とかに負けてたから、取れそうな時は積極的に取るようになったのよ。まぁでも、これまでみたいに上手く打ち回したりもしてるけどね。」
「へぇー、じゃあ、美穂子さんに火力も加わったって感じなの?」
「まぁ、そんな感じになるわね。」
「凄いね!それなら美穂子さん、とっても強いじゃん!」
「そうね。あっ、そろそろ和了るかもしれないわよ。」
「本当!?どれどれ?って、誰も美穂子さんの和了り牌持ってないじゃん。どこが和了るかもしれないの?」
「なんか、ツモ和了りするような気がしたのよ。」
「なんか久ってたまに変な事言うよね。」
「そこは気にしないで。というか普通に美穂子を見ましょう。」
「うん、分かった。」
~11巡目~
「ツモです。リーチツモタンピン三色。3000・6000です。」
(更に点差を広げられた。はぁ、だるいな・・・だるいから連荘したくないから、跳満直撃か倍満ツモじゃないと逆転出来ない。まぁ、別に前半戦だし、私が逆転しなきゃ負ける訳でも無いし、別にいいかな・・・)
~南四局~ 親:小瀬川白望
風越 139400
宮守 111500
新道寺 77300
永水 71800
(小瀬川さんの親番、連荘するかどうかは分からないけど逆転される可能性があるわね。親跳直撃か親倍ツモで逆転される。とりあえず小瀬川さんに和了らせないようにしなくては。)
~7巡目~
「リーチ。」
(リーチを掛けてきた・・・なら!)
「ポンです。」
(風越に一発を消された。それに、風越はどうせ出してくれないだろうな。ツモって裏ドラが乗ってる事を祈るしかないな。)
~8巡目~
「ツモ。リーチツモタンピン三色・・・裏無し。6000オール。」
(裏ドラ、乗らなかった・・・)
「めんどいからこれで和了り止めにします。」
「お疲れ様でした。」
「ありがとうございました。」
「お疲れ様です。」
~先鋒前半戦結果~
風越 133400
宮守 129500
新道寺 71300
永水 65800