久-Hisa- 大学編 ~もし1年後に夢乃マホが飛び級して清澄高校に入学したら外伝~ 作:神奈木直人
10分間の休憩が終わり、対局室に選手が戻ってきた。
~場決め結果~
福路美穂子:東
狩宿巴:南
安河内美子:西
小瀬川白望:北
『場決めが終わりました。先鋒後半戦開始です!』
~東一局~ 親:福路美穂子
風越 133400
宮守 129500
新道寺 71300
永水 65800
(後半戦、この点を減らさないようにして宮守との点差も広げたいですね。後半戦はこの人の和了りを阻止する事に専念する事にしましょうか。)
(風越の人にマークされてるな。だるいな・・・)
~7巡目~
「ツモ。300・500です。」
(早っ・・・新道寺の人、また安手で和了ってる。)
(そう簡単に連荘はさせてくれませんね・・・)
『新道寺の安河内選手、また安手を和了っていますね。』
『そだねー。』
『この点差ならもっと高い手を狙った方が良かったのでは無いですかね?せめてリーチだけでもするべきだったんじゃないでしょうか。』
『高い手和了ろうとしたら先に和了られちゃうんじゃないの~?それにリーチ掛けちゃったら一発消しされたりで今みたいにツモれてたかも分かんないしね。知らんけど。』
『だとしてもこれでは点差を詰める事が出来ないじゃないですか。』
『でも和了れなかったらもっとマイナスになっちゃうかもしれないからねぇ、それよりかは安手でも和了る意味はあるんじゃないの~?知らんけど。』
『まぁ、そうかもしれませんね。それより、ちゃんと解説してくれるなら最後に知らんけどとか言わなくて良いですよ。キャラを維持するのに必死な人みたいですよ。』
『なっ、酷い事言うな~。まぁ、別にキャラとかどうでもいいけどねぇ。』
~東二局~ 親:狩宿巴
風越 132900
宮守 129200
新道寺 72400
永水 65500
(この点のままだと、はっちゃんと霞さんでも何とか出来ないかも。どうにか挽回しないと!)
「ポン。」
(親番だし、とにかく和了らなきゃ。)
(永水の人、連荘しようとしていますね。)
(後々の事を考えると、永水は4万くらいまで削っておきたいんだけどな・・・)
~7巡目~
「ツモ。タンヤオ三色ドラ2。4000オール。」
(永水に連荘されてしまいましたね。)
(連荘されるとダルいから止めて欲しいんだけどな・・・)
『永水大学の狩宿選手が親満ツモ。この和了りで永水は3位に浮上します。』
『ふーん、なかなかやるじゃん。』
『そして永水大学の連荘です。』
~東二局一本場~ 親:狩宿巴
風越 128900
宮守 125200
永水 77500
新道寺 68400
(連荘されるのはダルいな・・・攻めるか。)
~9巡目~
(聴牌・・・)
「リーチ。」
「ロン。4200です。」
(新道寺から直撃された。ダルいな・・・)
(新道寺との点差が離れた上に連荘も流せました。後は私が和了するか宮守の方に和了させないようにするかのどちらかですね。)
~東三局~ 親:安河内美子
風越 128900
宮守 121000
永水 77500
新道寺 72600
(新道寺の安河内さんの安手は結構厄介ですね。特に親番だと早い段階で和了られてしまいますからね。)
(連荘されるのはダルいな・・・)
「ポン。」
(うん?風越が鳴いてきた。早和了りするつもりなのかな?)
(これで聴牌、まだいける!)
「ロンです。1000点です。」
(風越が新道寺を狙い撃ち、やっぱり凄いなこの人・・・)
『またもや新道寺が和了しました。しかしやはりもう少し高く出来たのでは無いでしょうか?なんだか勿体無いように感じます。』
『いや、知らんし。』
~東四局~ 親:小瀬川白望
風越 129900
宮守 121000
永水 77500
新道寺 71600
(宮守の親番、ここで連荘されると逆転されてしまいますね。)
(連荘はしたくないけど、風越には負けたくない。出来るだけ頑張るか・・・)
~8巡目~
「ツモです。平和三色で1300・2600です。」
(風越に和了られた。しかも親被り、めんどくさいな・・・)
(3人とも早くて追い付けない・・・)
~南一局~ 親:福路美穂子
風越 135100
宮守 118400
永水 76200
新道寺 70300
(この親番は大切にしないといけませんね。)
~6巡目~
(さっき和了したからか調子が良いですね。)
「リーチ。」
(風越がリーチ掛けた、連荘しないで欲しいな・・・って思ったら聴牌した。豊音じゃないけど追っかけリーチしてみるか。)
「リーチ。」
「ロンです。メンタンピン一発三色、18000です。」
(やっぱり、慣れない事をするべきじゃないな・・・)
『宮守大学の小瀬川選手、ここで風越からの18000の直撃はかなり痛い。ここからどう挽回するのでしょうか。』
『すげー、風越圧倒的だねぇ。守りも堅い上にあんな感じに重めの和了りも出来るし、これはもしプロに行ったら結構活躍出来ちゃうかもね~、知らんけど。』
『貴女にそこまで言わしめるとはかなりレベルの高い選手という事ですね。』
『そうかもね~。』
『かもって、そんな曖昧な言い方しないで下さいよ・・・って、いつもの事か。』
『そうそう、いつもの事だから仕方ないねぇ~。』
『なんでこっちが悪口に近い事を言ったのにちょっと誇らしげなんですか・・・』
~南一局一本場~ 親:福路美穂子
風越 153100
宮守 100400
永水 76200
新道寺 70300
(目標点数として自分で決めていた15万には到達しましたけど、親被りとかで点数が引かれるって考えると、もう少し欲しいですね。)
(このまま連荘されるのはダルい上にうちが勝ち残れなそうで嫌だな。だけど今は風越というよりも新道寺の方が和了りそうな気がする・・・)
「ツモ。400・600。」
(やっぱり・・・)
(また安河内さんに流されてしまいましたか・・・)
~南二局~ 親:狩宿巴
風越 152500
宮守 100000
永水 75800
新道寺 71700
(うちの点数が丁度原点に戻された。それより問題は風越だな。5万点差はちょっと厳しいな。塞と豊音はどちらかというと点数を維持するタイプだから大きい点差を戻すのは難しいだろうな。2位狙いをすると永水と新道寺の大将が怖い。ここは永水と新道寺の点数を削りつつ風越との点差を詰めるべきかな。今のこの状況で連荘がダルいとか言ってられないな。とにかく和了らないと・・・)
~8巡目~
「ツモ。2000・4000。」
(やっぱり宮守の小瀬川さんは和了ってきますよね。ですがまだ15万はキープしています。この後の宮守の親番で和了らせないようにしないといけませんね。)
~南三局~ 親:安河内美子
風越 150500
宮守 108000
永水 71800
新道寺 69700
(このままだと宮守に流れを持っていかれてしまいますね。無理にでも和了りに行きましょうか。)
「ポン。」
(風越が鳴いてきた。何かするつもりなのかな・・・?これ以上取られると困るんだけどな・・・)
~4巡目~
「ロンです。タンヤオドラ1。2600です。」
『風越大学の福路選手、永水大学の狩宿選手に2600の直撃です。』
『いやぁ、やっぱりあの子なかなかやるね~。ちょっと戦ってみたいかも。』
『三尋木プロ大絶賛ですね。これは優勝も狙えるのでは無いでしょうか。』
『いや、それは厳しいかもね。』
『えっ、どうしてですか?』
『確かにレベルは高いし強い。けどそれはこの中での話だよ。白糸台の宮永照とか、ダークホースの埼玉大学の冬室焦華とかが相手だと、流石に勝つのは難しいんじゃないかな~。』
『冬室焦華選手と言いますと、確か去年のインターミドルで優勝した冬室氷華選手のお姉さんでしたよね?』
『いや、知らんし。』
『はぁ、またそれですか・・・それにしても、埼玉大学はそこまで強いのでしょうか?』
『埼玉大学が白糸台と同じくらいのレベルにいると思うよ~、知らんけど。』
『そんなに凄いんですか!?』
『というか、今は埼玉大学よりも風越とかの話をすべきじゃないかねぇ。』
『貴女にだけは言われたくなかったですね、その言葉。まぁ、確かに言っている事は間違っていないし、今回悪いのは私ですけど・・・じゃあ、現在のこの状況についてどう思いますか?』
『わっかんねぇ~。』
『はぁ・・・』
~南四局~ 親:小瀬川白望
風越 153100
宮守 108000
新道寺 69700
永水 69200
(はぁ、結局何も出来ないまま風越に和了られてしまった・・・)
(風越の人に追い付けない。しかもこの人多分15万を維持しようとしてる。なんとかしてはっちゃんと霞さんを少しでも楽にしないといけないのに・・・)
(宮守は多分連荘しないでしょうけど、高い手を和了られたら目標の15万点に届かないわね。まぁ、ちょっとくらいなら別に良いですけどね。多分久が頑張ってくれるでしょうし。)
~10巡目~
(聴牌・・・)
(小瀬川さん、聴牌したみたいですね。高い手じゃなければ良いんですけど。)
「深い所にいたなぁ・・・」
(やられちゃったみたいね・・・)
「ツモ。6000オール。」
(あらあら、目標点に達する事は出来なかったわね。)
『宮守の小瀬川選手、純チャン三色ツモで親跳和了です。』
『そうだね~。また連荘しないでこれで終わらせんのかな~』
『どうなんでしょうね。』
~対局室~
(これは終わりですかね・・・)
「お疲れ様で」
「続けます。」
「えっ!?」
「駄目ですか?」
「あっ、いえ、そういう訳では無いです。先程そうなさらなかったので少し驚いただけです。」
「はあ、じゃあ、一本場です。」
(まさか小瀬川さんが連荘してくるとは、疲れるのは嫌だけど負けるのはもっと嫌って事かしら?)
『連荘、続行です!先程の前半戦では和了り止めしていた小瀬川選手でしたが、今回は連荘するようです。』
『この連荘が吉と出るか凶と出るか、どうなるかね~。』
『さぁ、連荘するので次は南四局の一本場です。』
~南四局一本場~ 親:小瀬川白望
風越 147100
宮守 126000
新道寺 63700
永水 63200
(連荘した方が良い気がしたから連荘したけど、もしこれで和了られたりしたら無駄な点数消費になっちゃうな。やっぱり連荘とかしなきゃ良かったかな・・・)
「ポン。」
(こういう時に限って風越が鳴いてきた・・・折角連荘したんだからこっちも速攻で攻めないとな。)
~8巡目~
(風越もだけど宮守にもこれ以上離される訳にはいかないよね。ならこっちから攻めようか!)
「リーチ。」
「ロンです。対々。2600の一本場は2900です。」
(うわっ、やられた・・・)
(やっぱり、慣れない事はするべきじゃない。連荘しなければ良かったな・・・)
(本当はツモ和了で三暗刻も付けたかったけど、偶然だけど丁度15万点で終われたから良しとします。それに、ここでツモるのを待ってたら、また宮守に和了られる気がしましたからね・・・)
『先鋒後半戦終了!先鋒戦をトップで駆け抜けたのは風越大学の福路美穂子選手、そして福路選手を追うのは2位の宮永大学の小瀬川白望選手、そして3位の新道寺大学の安河内美子選手、4位は永水大学の狩宿巴選手という結果になりました。』
『こっからも見逃せないね~。』
『では、10分間の休憩の後、中堅戦を行います。』
~先鋒後半戦結果~
風越 150000
宮永 126000
新道寺 63700
永水 60300
次は久が登場します。更に、はっちゃん対塞さんの因縁の対局です。出来るだけ早く投稿するように善処しますが、多分また2週間くらい空けるかもしれません・・・すみません。