シンデレラ達とのストーリー   作:テリアキ

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かなり間が空いてしまいすみません!
転勤やら新しい部署やらでてんてこ舞いでして……(言い訳)
まだ見てくださる方がいるかは分かりませんが、これから頑張ります!


18話

 

 

 

人生初の恋を自覚した夜から次の日の昼下がり。

 

私はレッスンを終えて、事務所近くの公園のベンチで座っている。

 

夏の足音が近づいているからか、ジッと座っているだけでも制服のワイシャツが湿ってくる。でも、この感じは嫌いじゃない。

 

一人季節の変わり目を感じていると、誰かが自分を呼ぶ声が聞こえてきた。

 

唯「おーい!凛チャーン!」

 

公園の入り口から手をブンブン振りながら唯が走って来る。

私も手を振り返す。

ニコニコしながら手を振る唯を見て、ご機嫌で尻尾を振る犬みたいだと思ったのは内緒。

 

 

 

 

 

唯「いやー、凛チャンからお誘いなんて初めてだよね!しかも二人きり!唯テンション上がっちゃう〜♪」

 

凛「フフッ。唯、落ち着こう?そんなに喜んでくれるのは嬉しいけどさ。」

 

唯「ゴメンねー!それで?今日はどしたの?」

 

ルンルンな唯が私を見つめる。

あ、散歩に行く前のハナコみたい。

……これ以上は唯に失礼か。

 

目の前の可愛い女の子を愛しの我が愛犬に例えているのをやめて、本題を切り出す。

 

 

 

凛「唯ってさ、好きな人っている?」

 

 

 

単刀直入過ぎたか、唯の顔を見るとキョトンとしている。

それもそうか。事務所以外で初めて二人で会う私から、いきなり恋愛の話なんてされたら困っちゃうよね。

どこかで遊んだりしてからの方が良かったのかな?

なんて不安になっていると、唯が少し顔を赤らめながらニカっと笑った。

 

唯「うんっ!いるよ!」

 

その言葉を聞いた私はしばらくボーっとして答えた。

 

凛「そっか。唯も恋する乙女だったんだ?」

 

以前の私ならこんな余裕は無かったと思う。

唯の毅に対しての行動にヤキモチを妬いた私なら、ショック……だったと思う。

何故なら、自分に自信が無かったから。

今は違う。友達と同じ人を好きになっても、それを受け入れて負けない!って思える。

 

すると、私の言葉に唯は、何かを悟ったような、それでいて柔らかい笑顔でこう聞いてきた。

 

唯「誰って聞かないの?」

 

凛「なんでかは唯が知ってるんじゃないの?」

 

唯「エヘヘッ、凛チャンにはお見通しだったんだね♪」

 

はにかみながら唯が笑う。

その笑顔を見ると、改めて魅力的な女の子だと思った。

私が男の子だったら惚れてるかも。なんてね。

 

すると、唯がベンチから立ち上がった。

 

唯「唯はね、今まで男の子を好きになったことなかったんだー。」

 

凛「うん。私もだよ。」

 

唯「ホントッ!?凛チャンもなんだー!?意外かも!」

 

むっ、それは喜んでいいの?

 

凛「よく言われるよ。唯もでしょ?」

 

唯「まぁねー♪でね、周りにいる男の子って子供っぽいしさー、だから恋をするのはもっとオトナになってからかなって思ったの。」

 

唯「恋愛に憧れはあったんだけど、心の中ではちょっぴり諦めてたんだ。」

 

唯の後ろ姿しか見えないが、その背中は少し寂しそうだった。

華の女子高生が恋をするのを諦めるなんて、あんまりだ。

まだ恋をした事すらなかったのに。

そして、唯は私の方に振り返った。

 

 

唯「そんな時、タケちゃんに出会ったんだよ♪」

 

可愛く微笑みながら、唯は嬉しそうに話しだす。

 

唯「最初は凛チャンのお友達ってだけだったんだ。でもね、話してみるとすごく楽しくて、すごく優しくて、何より小さい子達に囲まれて一緒に遊んであげてるのを見て……ドキッとしちゃった♪」

 

唯「他にも好きになったきっかけはあるんだけど……長くなるからまた今度ね!」

 

凛「大事なとこお預けされちゃった。」

 

唯「だって唯にとってスッゴく大事な出来事だったんだよ!だからこの続きは、いつかタケちゃんに告白した後に教えてあげる♪」

 

いたずらな笑みを浮かべながら唯が答える。

小悪魔っぽいところとか、ホント私に無いものばかり持ってるよね。

でも、

 

凛「なら私の事も、私が毅に告白してから教えてあげるね?」

 

唯「ええー!凛チャンのいじわるー!」

 

プンプンと怒る唯を宥めながら、一番伝えたかった言葉を唯に伝える。

 

 

 

凛「唯、私達ってさ、同じ人を好きになった所謂ライバルなんだけどさ…私は唯の恋も応援するよ。」

 

紛れも無い心から出た素直な気持ち。

大切な友達だからこそ、素敵な恋愛ができると思うんだ。

例えどちらかが、それともどちらも悲しい結果になったとしても、二人なら大丈夫。きっと笑っていられるから。

 

 

唯「うんっ!唯も凛チャンのこと、応援するよ!だから頑張ろうねっ♪」

 

私の言葉に、唯はまた一段と嬉しそうな顔で答えた。

 

 

それから、暗くなるまで唯と語り合った。

お互いの毅との惚気?話とか、毅とこんなことしたいだとかをたくさん話した。

 

唯から毅にスキンシップをしていた時、私が怖い顔をしていたと聞かされた時は全力で謝ったけどね。

 

 

 

日が暮れて、お互いのお腹から可愛らしい音が鳴ったところで帰ることにした。

唯とは家が反対なので公園の前で別れる。

 

別れ際に唯が私を呼び止めた。

 

 

唯「凛チャン!ライブ、頑張ろうね!お互いカッチョいいとこ、タケちゃんに見せてあげようね♪」

 

凛「うんっ!絶対成功させよう!あと、ライブでは唯に負けないから!」

 

唯「その勝負受けて立つー!じゃ、またね!」

 

来た時と同じく、手をブンブン振りながら唯が走って去っていく。

やっぱり犬みたい。

 

 

 

唯とお互いの気持ちを話して心がかなりスッキリした。

コイバナってこんなに楽しかったんだ。そりゃあ周りの友達も好きなわけだ。

 

心の蟠りが解けた後は、一カ月を切っているライブに向けて今以上に頑張ろう。観に来てくれるファンのために、そして、毅のためにも。

 

 

 

歩いて帰っていた帰り道、私は無意識のうちに走り出した。

 

 






久しぶりの投稿で誤字脱字、おかしな文章等御座いましたら遠慮なくコメントしてください。
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