魔法少女リリカルなのは〜転生してきた魔王〜   作:蒼天の天国

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蒼天の天国です

子供の日ですが、何歳までが子供として扱われるのでしょうね





24話 巨人と勝利

Side悠我―

 

「いやー顔に当たらなくてよかった」

《まったくだ》

「でも流石に体に直撃した時はゲロっちゃうと思ったけどね、それとこの鎖あれだけの攻撃で全く破損してない、ほんとに頑丈なんだな」

 

言った通り全く傷が付いていないこの鎖、今度俺もその職人の人に頼んで作ってもらおうかしら

 

《で、どうする?宝具の攻撃でも壊れない鎖をどうやって破る?》

「うーん、どうしようもないな、今の手持ちの権能でも怪しい、けど試したい力はある」

《ほう、もともとお前が油断して捕まったんだ、試したい力とやらでやってみろ》

 

それじゃやってみますか、イケる気がするのは『ヴィシュヌ』の権能だけ

シヴァを殺害し手に入れた権能、シヴァの一柱からシヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマーの三柱分の神の権能を奪い取った、お得に感じてしまう

 

「今使えそうなのは、ヴィシュヌ第三の化身『ヴァラーハ』第五の化身『ヴァーマナ』だ」

《内容は?》

「『ヴァラーハ』は怪力『ヴァーマナ』は巨人化、いやこの場合巨神化だな、アテナの権能で調べただけだから確かなはず」

《怪力で鎖を破るか巨神化する時に鎖を破るというわけか、確かにそれならイケそうな気がするが、怪力は難しいぞ?》

「何故?」

《その気をつけの体制でどうやって力を込める?》

 

ヴェーダに言われ試しに軽く力を入れてみるがなぜか入らない

 

「じゃプランB、巨神化で行こう」

 

頭の中で『ヴァーマナ』をイメージする、権能発動の準備をする

変化の多い権能は使用の際に結構面倒な条件とかが付いてくるが、転生の際にそれをクリアしているから条件は無視できる

 

「大地を跨ぎ天を踏み王を踏みつける者なり、世界を奪還せし者なり」

 

小さく呟くように頭に浮かんだ、言葉を並べる

そして、俺の意識はここで一端途切れた

 

SideOut―

 

 

******

 

 

第三者Side―

 

鎖のはち切れる音が、静まり返っていた練習用の空間に響き渡った、地面から黒い影が大きくなっていき、そして人の形となった

それはユラリと体を揺らしたかと思うと、立ち込める煙の中から赤い巨大な拳が煙を巻き込みながら悠希の方に飛んできた

 

「うわ!」

 

もしかしたら悠我が攻撃を仕掛けてくると思い用心していたため自分の予想の斜め上を行くことが起こったが何とか回避することが出来た

が、煙の中にいた本体を見た瞬間悠希は呆れ気味に笑ってしまった

 

「おいおいマジかよ、アイツこんなことまで出来んのかよ」

 

姿を現したのは体長50メートルは軽く超えているであろう巨人だった

体は赤褐色の肌で腰に申し訳程度の麻布の巻いただけの鍛え上げられた裸体、髪は黒く長くボサボサで顔立ちはアジア系だが瞳は血の様に赤く透明で少し開いた口はから覗く歯は獅子の牙の如く鋭い、第一印象は悪魔としか形容出来ないような姿

 

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

 

巨人が天に向かって自身の覚醒を知らしめるような咆哮をあげ、その咆哮は辺りの地形の一部を崩すほどのものだった

咆哮による衝撃波のせいで、一撃目はかわせたがこれはかわす事が出来ず耳をふさいだまま体の芯を揺さ振られる感じを覚え得ながら飛ばされた

 

ヴィシュヌ第五の化身『ヴァーマナ』の力は巨神化、三界を支配していたアスラ神族の王マハーバリに少年姿のヴァーマナは自分の三歩あるいた分の土地を望み、巨人化し一歩めで大地を踏み、二歩目に天を踏み三歩目にマハーバリを踏み、彼を地下世界め押し付け、天地を奪い取ったとされる所から、巨人化もしくは巨神化の力を得た

大きさの度合いは悠我の自由設定で技術等全てが反映される、が魔力は無く骨の硬度も下半身は元のままだが上半身は落ちてしまう

 

「こんな奴どうやって倒せってい言うんだよ、無理があるにも程ってもんがあるんじゃないか、こっちはもう魔力も少ないし、やるなら無駄を少なく省エネ戦法で行くしかないか」

 

吹き飛ばされ戻ってきた悠希は立っている巨人を見てそう呟いた、死の可能性の方が勝つ可能性よりも高いことは誰に言われずとも分かっているし、逃げて悠我の勝ちでもいいはずだが、逃げるより先に勝つことを考えてしまうのはどうしてだろうと自分でもわからない

 

「さぁ!第二ラウンド開始だ!」

「ウオオオオオオオ」

 

剣を二つ投影して、自身の五十倍近い大きさの敵に向かっていく

それに築いた巨人も先ほどより小さい咆哮を上げて悠希に飛びかかる

悠希の攻撃は巨人の顔の右頬を小さく切っただけが悠希の方に傷はない、悠希の的は大きいが巨人の的は小さい、攻撃の命中率は二者では大分違う

 

「回避は簡単だけど、切ってもすぐに回復してしまう」

 

悠希の繰り出す攻撃は全てあたっているが、古今東西あらゆるゲームで命中率100パーセントの攻撃は威力が低いのは当たり前の事だ、しかも敵は巨大で生命力も強いだからあたってもすぐに回復してしまう

 

「どうする、ただ効果の与えられない攻撃を続けてもいずれ僕の方が先に力尽きる、何か弱点手かないのか・・・・・いやゲームじゃあるまいし、そんなものは無いか、けどあるとすれば攻撃が単調なところぐらいか、さっきから狂獣のような動きしかしていない」

 

巨人の行動は奇妙だ空中の悠希に対し飛びかかるしかないのはわかるが、着地の姿勢もとらずに顔面から地面に激突を繰り返したり、飛ぶのに必要な加速を四本足で崖とかが有ってもぶつかりながら突進加速をしている、まるで飢えに餓えた肉食獣の様に

 

「いっそバカデカイ剣を作って真っ二つに切れば良いんじゃないかと思えてくるよ・・・・えぇいヤケクソだ」

 

自分の身の丈の三倍ほどの大剣を作り出し、巨人に突きだす構え突進し硬い骨を貫通し綺麗に額に深々と突き刺さる、普通の生物なら頭に物が突き刺さると絶命するはずだ、がそれでも動く巨人に半ばあきれる

 

「やっぱり倒せないか、けど突き刺すだけが目的じゃないのよねこれ、爆ぜろ!」

 

突き刺した大剣を爆発さる、爆煙が巨人の顔を覆う

悲鳴も無くそのまま地面にうつ伏せ状態で倒れこんだ

 

「やったか?」

 

もちろん違う、ゆっくりと傷を治しながら立ち上がった

右足を一歩引き上体を半身にきり腰を少し落とし、左手を肩口ほど上げ右手を胸の辺りに上げ格闘技のような構え取る

先ほどまでにはなかった行動だ、まるで今の爆発で理性を取り戻したような雰囲気だ

後ろ脚に重心を置いてそれをバネにし踏み込む、左手を空を鞭のように唸らせながら悠希に飛ば、が悠希は巨人の背中の死角に入りそれを交わす

 

「マジですか、僕もしかして墓穴掘ったかな?」

 

実際そうなのだろう、明らかに今の爆発で攻撃スタンスが代わったのは明らかだ

攻撃をかわされたが、左足に重心を移しさらに腰を落としバランスを取りやすくしてからその足を軸に自身の背中にいる悠希に当たるか分からないが裏回し蹴りを行う、がこれも外れる

 

「あの巨体であんな器用で素早い動きが出来るて、物理学を教えてやりたいよ」

 

額に剣を突き刺した時と同じ大きさの剣を二本投影し構える、普通の子供なら持てないだろうが限界以上の身体強化をしている悠希は何とか持てるが強化する分だけ魔力が持っていかれるため長時間の継続使用は不可能、スタイルをカウンターのみにし剣を振るのではなく遠心力を使って剣に振られる形で剣を使うしかない

巨人が構えを直し、今度は前足を前の方に置き後ろ脚を踏み切って両拳を百烈拳よろしくラッシュする

 

「ウオオオオ!」

「な!うぉっ」

 

剣を盾にして攻撃を防ごうとするが、勢いとスピードの乗った巨拳突きの前には紙程度の強度しか発揮できなく、地面に殴り落とされた

地面との衝突音と土煙が立ち込める

 

 

 

 

 

 

 

「ゲホッ、死ぬかと思った、フルで強化魔法を使ってなかったら水風船みたいに潰れていたかも」

 

叩きつけられた地面にはクレーターが出来ていて、そこから出てくる悠希、フルで強化したためもうバリアジャケットを維持するだけの魔法も切れて元の私服に戻ってしまった、立っているだけの体力はあるが、体の所々がかなり痛む

 

「生きてたんだ」

「悠我!?」

 

後ろから声を掛けられ、驚く悠希

掛けてきたのは悠我だった、悠我の後ろにはピンク色の壁、の様に見える頭蓋骨がある

悠希がクレーターから出てくる間に巨人化を解いたのだろう、巨人だった物は蒸気を出しながら蒸発している

 

「驚いたかい?まるで進撃の巨人みたいだろ?言い方変えて神撃の巨神?」

「いや、しらねーよ!」

「ハハハ」

 

某巨人マンガのタイトルをパクッた様な事をいう悠我にツッコム悠希

 

「で、なんで巨人化を解いて降りてきた、まだ余裕なんだろ?そっちは」

「無論まだまだ余裕ですよ、があのまま巨人の拳で殴ったら兄さんが死んじゃうだろ、それに魔力が切れたならもう普通の子供なわけだし、止めの攻撃なら原始的な攻撃で十分と判断した」

「なるほど最後は拳で十分ってわけか」

 

2人とも拳を握り、間合いを詰めて行きタイミングを申し合わせたわけではないが一発同時に殴る、ふたりとも右手で殴り互いの左頬に当たる

少しの静寂の後、倒れたのは悠希だ

 

「悪い俺の体は出鱈目でね、骨なら合金並みの強度を持っている、殴り殴られればかなり痛いぞ、って気絶して聞いても無いか」

 

鉄塊で殴られたような衝撃で軽い脳震盪を起こし気絶した兄を見降ろしながらそう漏らす

 

「あぁそれと、あの頭の爆発がなければ我を忘れたままだったし感謝するし、正直なところ巨人化を解いたんじゃなくて、解けたが正しいんだ」

 

『ヴァーマナ』の化身の初の行使で掌握度が低くあの爆発まで完全に我を忘れていた悠我、アレを区切りに我を取り戻し巨人の体を制御出来ていた、それに掌握度が低いため巨人化出来る時間も短かった、掌握が進めば巨人化出来る時間も増えると悠我は予想している

 

気絶した悠希の体を中心に魔法陣が描かれ、悠希が光に包まれ消え入れ替わるように白いバリアジャケット姿のなのはが現れる

 

「やぁなのは、フェイトに勝ったみたいだね」

「うん」

 

悠我の勝利でなのは陣営とフェイト陣営の戦績は一勝一敗になる、勝った者同士が最後の戦いをし勝者を決定する

 

「一応聞くけど、俺に勝つつもり?」

「当然そうなの!」

「そう、ならはじめようか!」

 

再びバリアジャケットを展開し戦闘を開始する2人

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まっ、当然俺が勝つよね」

 

なのはと悠我の戦いは当然ながら悠我がなのはを一方的に倒し勝利した

魔砲しか攻撃手段が無いなのはにとって対魔法生物そのものである悠我にとって、一匹の蟻が人間に戦いを挑むようなものだった

 

「さて、アースラ乗員諸君、今回の勝負は我々の勝利で良いわけだよね、もし強行部隊で俺を捕まえに来るつもりなら、止めておいた方をお勧めする、約束は勝った方にジュエルシード全て渡す、それを無視するならそれなりの手段を行使するので悪しからず」

 

虚空に向けて喋る悠我、きっとモニターしているアースラに向け言ったセリフだ

それからしばらくして、今度はなのはと入れ替わるようにジュエルシードが送られてきた

 

「まいど!じゃ俺は戻るけどフェイトはもう暫くそっちで預かって置いてくれ、フェンリルも暫くそっちにいておいてくれ」

 

その言葉の後、ジュエルシードをポケットに雑にしまいこの場から消えた

 

 




誤字脱字感想アドバイス等が有りましたらよろしくお願いいたします

今回のヴィシュヌ第三の化身『ヴァラーハ』の怪力、第五の化身『ヴァーマナ』の巨人化の権能
『ヴァラーハ』は猪の頭を持ち大地を牙で持ち上げるって所からこう言う能力にしました、カンピオーネ原作もそうだけど猪の伝承って意外とありますよね
『ヴァーマナ』は作中で雑に説明したとおりで、北欧神話のヴィーザル神との類似性を指摘されているみたいです

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