TS主人公がロリコン仮面と出会ったら~ 作:バウよりカッコいいMSはいない
あ、感想ありがとうございます!とっても嬉しいです!
なのにあんなふざけた返信ばかりして……ごめんネ
だって感想欄が何故か、好きなMS発表会みたいになってるんですもの……対抗したくなるじゃん
神様と出会った。
たとえば街中でそんなことを口にしたら?
きっとそこにいるほとんど人間が、皆平等にこう思うだろう。
『こいつは狂っている』と。
まあたしかにその通りかもしれないし、自分でもどう考えたって、この発言は普通じゃあない。
まだ咳一つしないで、嫌いな教師から余命宣告を受けたほうが信じるだろう。……強引な例えだっただろうか?
突拍子の無い話にホラは付き物だ。だから疑いたくなるのも分かる。
それでもこれは真実である。
そして、不本意ながら真実となった空想と幻の存在は、出会ったその時俺にこう告げた。
「bad end ただ、おめでとう」と。
拍手する音に動揺はした。にやけた顔に怒りがこみ上げた。感情に任せて泣きたくもなった。
なのに、それが「落ち着け」と言っただけで全ての感情という感情が、一瞬でどうでもよくなった時、初めてこれは人では無いなとも思った。
そしてそこから
その結果まとめるとこうだ。
一つ、私が君を
二つ、でも完全には殺ってないよ。
三つ、元には戻せないし、戻さないけど、『
四つ、切りよく三つだけ特典をあげましょう。
五つ、特に干渉はしないよ。
もっと細かな所も話していたが、必要な所をまとめるとだいたいこの五つだ。
ちなみに一つめの話題では、なんのために俺を……というのは語られなかった。
気にはなるが、相手が常識を飛び越えている以上、問いただすのも無駄だろうと感じたので、この話題はスルーするしか無かったのだ。
「ふむふむ、理解はしてくれたかな?
それともしているフリをしているのかな?
まあ、ドッチデモいいんだけどねーヒヒヒー」
……間違いなく狂っている。
ちなみに名前を聞いたら、「なんで唯一無二の存在に名前がいるの?」なんて言われた。僕以外の下等生物に、わざわざ固有名詞を付けられるのは堪らない、とも。
終始にやけている神は、おもむろに手元からA3の紙を生み出し、それを俺に見せつける。
『○○ ○○の殺害、及び転生に、ついて』
なにやら物騒なことが書かれているが、どうやら先程の話を大まかにまとめた物のようだ。
「さて、それでは追加説明するよ
まずは、行き先だ」
紙を持ち凝視している俺に楽しそうに笑うと、急かすようにそう話し出す。
「その世界はね……
鋼鉄の巨人と、それを駆る人々。
そして全てを取り巻く環境と戦争。
ニュータイプと呼ばれる人類の進化。
その物語、つまり──」
『機動戦士ガンダム』
よりにもよってそれか。ニュータイプがいるのなら宇宙世紀……もしくはXとか?
どのみち死亡フラグだのなんだの関係なく、そこらじゅうに死の転がっている世界じゃないか。
「……ああそうそう、僕は思ってたんだよ
君のすむ国はわりと平和だ
でもでも、そこにある平和という器にはきっと、多すぎる程の人間がいるだろう?
なのに溢れることも厭わずにただ注がれる人、そしていつしか溢れていた人々は、カバーしきれなかった平和を『つまらない』ものとして感じ始めるのさ
そして君は溢れた側の人間
ほら、刺激のない世界はつまらないと感じていたんだろう?ラッキーじゃないか」
特に理由も聞かされず、原因も分からず殺されたのに、何がラッキーなものか。
あんな世界に行ったらすぐ死んでしまう。もしかして、それすらも楽しむ気なのか?
「心配無用
今のままではたしかに死んでしまうだろうね
だから君に特典という名前の力をあげるのさ」
特典か。たしかにそんなことは言っていた。
でもこいつの事だから期待はしていなかったのだけど……死なない程度のものが貰えるなら助かる。
そしてなるべく平和に過ごせるように。
「君が僕によって得る力は三つ
もちろん独断と偏見で選ばせてもらったよ
まずは人類の革新、ニュータイプへの変体だ。おめでとう!
二つ目は宇宙世紀世界での技術への知識。昨今では技術チートとか言うね」
意気揚々と話す神を見ながら思う。なにがおめでとうなんだろう。
ニュータイプへの変化は個人としてはたしかに嬉しい。
でもそれと同時に、作中に登場するニュータイプたちは、ほとんどの場合大きな厄介事に巻き込まれていたはずだ。
これによって自分の人生は、平穏からかけ離れてしまうかもしれない。手放しでは喜べなかった。
あるかないかで生死すら決まってしまう。それほど大きなステータスなのだ、ニュータイプとは。
そして地味に嬉しいのが知識だ。
当然の事ながら、あの世界は俺の世界よりも格段に技術が進んでいる。
それの知識を得られるのは素直に喜ぶべきか。
「思案は終わったかい?準備は出来てるかい?
ヒヒ、思えば最近にしては楽しい時間が過ごせたよ
君はたしかに下等生物だ。この僕の領域に入っていたとしてもそれは変わらない事実だ
……だけどたしかに楽しめたよ、とっても悔しいけどさ
もちろん感謝なんかしないけどね」
しないのかよ。
いや、されても困るけどさ。
「ヒヒヒ、時間もあとわずか
最後の特典を伝えるよ
それは……」
話していたトーンを下げたその言葉と、静かにブラックアウトしていく視界。
それにはじめて気がついた時、たしかに強い衝撃を感じた。
「どうやら時間がきたようだね
伝えるよ、君の最後の特典は」
一段と濁った笑みを浮かべた狂神は告げる──
「愛されることさ」
………………
……………………………はい?
『おい、新人』
岩石同士がぶつかりあう轟音、そして鋼鉄の軋む不快な音。絶えることの無い産み出される騒音は、小難しげな名前を与えられたモビルワーカーから発生している。
先程入った通信を確認し、キャタピラー付近の作業員たちを見ると、ヘルメットの間に挟んだタオルケットを一心不乱に絞っていた。
そう、真っ昼間のジャブローは、たしかに熱地獄と化していた。
終始動かしていたモビルワーカーの手を止めると、コンソールの方へと目を向ける。
『おい、新人!
さっさと降りてこい!休憩だ!』
「わかりました」
新人……つまりは『彼』の事だ。
通信相手が返答の声を聞き、さっさと回線を切るのを横目に、コックピットの扉を開く。
無駄な音声が途切れたそこに残るのは、照りつける太陽の容赦のない熱攻撃と、下から聞こえる作業員たちのがや。
バイザーごしに辺りを見回すと、自らが掬い上げた岩石と土砂が砂ぼこりを巻き上げ、バイザーの表面を静かに汚していく。
これは一度外して拭いたほうが良さそうだ、そう考えると一度座席に戻りバイザーを外した。
直に見る景色は、バイザーごしに見る景色とさほど変わることはない。
天高く昇る太陽に目を細め、『彼』は笑う。
「こうして見ると、やはり日差しは夕焼けが一番だ」
ここにはないその光景を想像し、つい口元に笑みを浮かべると、彼はもう一度座席を立ち『金』の髪を風に踊らせる。
その彼の瞳は──
「さて早く行かないと怒られてしまうな」
──蒼い瞳だ。
うわ……神様転生って書くのムズい……文章力は次から頑張る(二回目)
そういえばこの作品は初投稿作品です。