TS主人公がロリコン仮面と出会ったら~   作:バウよりカッコいいMSはいない

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……え?
誰だって?
……誰でしょうね僕は(記憶喪失)

とりあえず社畜なのは確かです。
ただのどこにでもいるバウ好きの社畜です。
はははーいるよねー!

誤字報告ありがとうございます!


第四話 閑話のような閑話

 「おはよう、今日の調子はどうだい?」

 「おはようございます

 今日もおかげさまで元気ですよ」

 

 

 本日は快晴なり。

 一度は口にしてみたかったその言葉が、まさしくぴったりと当てはまる本日。

 

 先程入室してきた医師──先生の白衣の下から見える服装が心なしか薄いのは、きっと今日が暖かいからだ。

 この時期にめずらしく、麗らかな日の光が真っ白な病室を照らし、まるで春先の野原で寝転がっているような気分になれる程である。

 

 余談だがこの先生、日系の血が混じっているのか、顔立ちというか雰囲気というか、どこか懐かしい気がする。

 初めて見た時は動揺もあり気にしていなかったのだが、ある程度話しているとどうも他人のように思えないのだ。

 

 そんなことを考える一方、私の視線が向かうのは先生の頭。

 手元の端末を操作する先生を見ながら、小さな声で「そちらは薄そうだ」なんて失礼なことを呟きクスリと笑う。うん、失礼だ。

 

 

 話が逸れたね。戻そうか。

 先程春先の野原~なんて例えをしたが、ここは実際、白一色の無機質とも言える病室。

 あんな事件の後ということもあり私の私物なんてものはないのだが、たまにやってくる家の使用人が、小さな果実や必需品を差し入れするので、それが数個あったりする。

 それでもこの部屋を大きく占領しているのは、ベッドや空の棚など部屋の付属品だ。そのどれもが誰のセンスなのか白一色なので、明るい電灯の光に反射していい加減目が痛かったりするんだけど。

 

 「(そういえば先生の私服は白で統一されてるなあ……しかたない黙っておこうか)」

 

 

 

 

 あの日から3日ほどたった。

 自由に声が出せるようになったのは昨日だが、ようやく痛みもかすれることもなく話せるようになったのは今日の朝だ。

 あんな爆発事故を経験したというのにここまで回復が早いのは、本格的な爆発に飲まれることもなく、早々と宇宙空間へと飛ばされたせいなのだろうか。

 それに耐えられたのは、もちろん宇宙防護服のおかげなのだけど。

 

 「(ぜんぶ母さんたちのおかげだよな……)」

 

 

 そういえばあの時、そこそこ勢いよく飛び出た後、小さな宇宙船の破片を咄嗟に捕まなければ、広い宇宙の中で最期の迷子を経験することになっていたかもしれない。

 もちろんそれを幸運だったとは思わないけど、助かったのは母さんたちの願いでもあるため、必死に生へとしがみついたあの時の自分に今は感謝している。

 

 

 「はあ……」

 「どうしたんだい?なにか悩み事かな?」

 

 自然に吐き出したため息に先生が反応する。

 本当のことは言えないよね。

 なにせあの時のことを語るとこの先生は気まずそうな顔をするからだ。

 

 「いえ、なんでもないです」

 

 最近になって多くなった、愛想笑いを顔に張り付け首を横にふる。

 すると分かりやくホッとした顔の先生が私の頭を撫でて口を開いた。

 

 「そうかい?……そうだ、そういえば君の家から贈り物が届いていたよ

 なかなか大きな荷物だったからびっくりしたよ…はは」

 

 撫でる手を離し、気まずそうに後頭部をかきながら言う先生。

 というか…

 

 「またですか」

 「ああうん……いや、ぜんぜん迷惑とかじゃ無いんだよ?

 だって君があの人たちに愛されている証拠なんだからさ」

 

 (どうせまたドレスとか使わない小物とかでしょ)

 ほぼ毎週のように送ってくるものは、家に残された使用人たちからだ。

 ……それと叔父さん。 

 

 伝え忘れていたが、現状あの家は父さんのたった一人いた肉親である、弟……つまり私の叔父さんが引き継いでいる。

 そしてこの叔父さん……デオという人物がなかなかに変人なもので。

 たとえば、父さんと一つしか歳が変わらないというのに、未だ定職に就くことなく世界各地を旅してるだとか、信奉者ばりに父さんや母さんを尊敬していたことだとか……私を神聖視していることだとか。

 職業に関しては現在リーベル商家を立派にまとめているため、ほとんど解消済みとはいえ、父さんや母さん、そして私に対するよく分からない神聖視は今もなお健在である。

 基本的に私達が関わっていなければ普通に限りなく近い変態にギリギリ収まらない程度で済むので……心配しかないけど。

 それでもあの家を守ってくれて、なおかつ私を見放すことなく、見守ってくれていることは感謝している。

 

 「いつもすいません……」

 「ははは……大丈夫大丈夫

 また衣服関係は地球にある君の別荘にでも送っておくよ」

 

 最近小難しい別荘の番地を覚えたんだー、なんて笑う先生にさらなる申し訳なさが生まれるのだった。

 

 

 




いやー、久々なのにこの少なさ。
我ながらあっぱれですなぁ


……すいませんでした(ジャンピング土下座)
コメントで続きが見たいという神様みたいな人がいたので……あまりにも心にグッときたので恥ずかしながら投稿しました。
みなさん感想ありがとうございます。
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