神喰らい、巨人、双王子、追放者
最後の薪の王は誰でしょうね(すっとぼけ)
今回も完成度が低い……
今日のメンバーは俺、アルト、クラインの3人。
昨日の1件以降、口数が少なくなったアルトが不安だけど。
気を取り直してイルシールから地下牢を通り、次の《薪の王》が居るらしい【罪の都】へ。
というのも、イルシールの厨房でうたた寝をしていたジークバルトの話だと《薪の王》の1人がそこに居るらしい。
地下牢はいつぞやの動く死体やその腹から出てくるヒルの集合体にSAN値を削られながら、下を目指した。
アイテムを取った瞬間に叫ぶ死体に思わず悲鳴をあげてしまい、アルトに失笑されたのは蛇足だよな。
途中で牢の中に閉じ込められていたジークバルトと会ったけどここからじゃ、助け出せないから後回しに。HPの最大値を減少させてくる獄史に苦しめながらも地下牢の篝火へのショートカットを開通させ、罪の都へと辿り着き一息着いた。
途中にあった座禅を組んだ像が気になったけど。
篝火への道の途中で岩の体をした火の灯った
翼で防御を固めダメージも碌に通らず、攻めあぐねたけどアルトの一撃で大きくバランスを崩して袋叩きにした。
罪の都を探索し、頭が人の手をした赤ちゃんに出会ったり、貞〇のように髪の長い無数の腕を生やしたナニカと戦ったりして、無事ジークバルトを牢屋から救い出すことに成功。
そしていよいよ《薪の王》と対面したんだけど、対話はおろか話すら聞いてもらえず戦闘へ。
《Yhorm the Giant》
巨人のヨーム、で良いのかな?HPバーは6本もある化け物でこっちの攻撃はミリ単位でしか削れなかった。
けど加勢に来たジークバルトの嵐を打ち出す剣技だけは別で、一撃でHPバー1本の半分を削った。
ジークバルトにヘイトが向かないよう全員で立ち回り、攻撃されそうになったら、アルトが小脇に抱えて走り回った。
戦うこと30分?1時間は経ってないはず。
ようやく巨木と見間違えるほどの巨体が倒れた。
ジークバルトの話では昔交わした約束を果たしたのだとか。
約束の内容までは話してくれなかったけど、民に請われ《薪の王》となったヨームが玉座から離れ、ジークバルトが約束を果たしに来た。
もし自分が玉座から逃げたら殺して欲しいってことなんだと思う。そのために自分を殺せる武器を友に託した。
俺だったらどうだろう?剣を向ける覚悟は出来るだろうか?
火が陰ればこの世界は闇に包まれる。かと言って《火継ぎ》が行われても今のような悲劇が起こる。
火を消すか否か。
どちらにもハッピーエンドは無いとアルトは言っていた。
突然足元が光り輝いたかと思えば、俺たちはロスリックのエンマのいた広間へと転移していた。
誰かに襲われたのか血まみれで倒れ、そこかしこに火の手が上がってる。
エンマは王子に火を継いで欲しい事を言っていたけど、その王子は火継ぎを拒否していたんじゃなかったか?
突然扉が閉まったかと思えば、扉の上にあるステンドグラスに暗い穴が現れ、そこから艶かしい動きでナニカが床へと降り立つ。
《Dancer of the Boreal Valley》
冷たい谷の踊り子
まさかのボス2連戦。
こっちも消耗していて、苦戦を強いられたけどなんとか撃破。
後ろに回ったクラインが踊り子の尻に釘付けになっていたところを、アルトが蹴り飛ばしたのは余談だ。
梯子のギミックを作動させ、上へと登れば死体が安置された安置所のような部屋に繋がっていた。
その部屋にいた騎士は高壁にいた騎士よりもHPが多く、バフに回復もする魔術師もいたけどセオリー通り、騎士をアルトが請け負いその間に魔術師を倒す。
そうしているうちに外に出れば太陽が黒く変色し、空も絵の具を溢したように紅く染まっていた。
「これって……」
「驚くことでもねぇよ、いよいよ火が消えかけてるってこったろ」
そんなことを口にするアルトの横顔は何の色も写さず、能面を張り付けたように無表情のまま。
アルトが魔性菩薩と呼んだシスターが生きていた。
いや、データだから生きていたって表現はおかしいけどアルトにとっては不倶戴天の敵。
アルトの話ではネットワーク全体に広がったデータ群を消し去った訳じゃなく、その核になっていた《カーディナル》とあのシスターだけを消し飛ばしたらしい。
そうすることで残されたデータ群も不要なものとして、いずれ人の手によって削除される筈だった。
その削除される筈だったデータ群を集積することで思考データを復元し、失った体を取り戻すために今回の新エリア実装に伴い配置されたNPCの灰に自分と何処かで回収していたアルトの左腕を組み込んだ。
灰がフィールドエネミーやボスを倒すことでデータを吸収し、そのデータを取り込んでついに体を取り戻すことに成功した、と言うのがアルトの予想。
何故そんな回りくどい事をしたのかは解らず、『奴が言うところの戯れだろ』と言うのがアルトの言。
そして思い出すのは炎を纏ったアルトの姿。
もし……いや、アルトは間違いなくアイツと戦い、己の命と引き換えにしてでも引導を渡そうとするだろう。
気になる殿方がいるって言ってたよな。
殿方って言うんだから男に間違いないだろうけど……
「キリの字よぉ」
「ん?どうしたクライン」
「アルトの奴どうかしたのか?蹴られた時もいつもみてぇな手加減した感じじゃなかったしよ?」
「……ボス戦だったからだろ」
「おいおい、誤魔化すのは無しだぜキリの字。俺たちゃ仲間だろ?ならよーー」
「ゴチャゴチャうるせぇ。遅れんなら置いてくからな」
2頭のドラゴンが守る城を抜け、離れに繋がっている大橋に辿り着くと岩のような鎧を着た敵が立ち塞がっていた。
《Dragonslayer Armour》
竜殺しの鎧?HPバーは5本もある。
稲妻を纏った大斧と円形の大盾。がっしりとした体格と鎧も相まってかなりの威圧感を放ってる。
見た目からもかなりのパワーファイターだと予想が出来る。
大盾を構えゆっくりとした足取りでこちらに迫ってくる様は、まるで壁が迫ってくるような錯覚を覚える。
「回り込め!1ヵ所に固まんな!」
真っ正面から挑んでも勝ち目は薄い。
それにあの大斧だ。まとめて凪ぎ払われる可能性もある。それで橋の下なんかに落とされたら目も当てられない。
重量感を感じさせない跳躍からの大斧の振り落とし、振り返り様に大盾の叩き付け、大斧を掲げ落雷と共に振り下ろし。
こっちの攻撃をものともせず、攻撃を捩じ込んでくる。
特殊攻撃は少なく、純粋に強いタイプだ。
戦闘開始から1時間半かけ、ようやく最後の1本までHPを削ったところで大斧を両手で構えた。
「戦闘パターンが変わるぞ!全員集中!」
今までの鈍重な動きからは想像できない速度でアルトに肉薄すると、床を一時的な鞘に見立て振り抜いた。
床の摩擦抵抗がなくなると同時に視認するのが難しいほどの速度で振り抜かれた大斧は、咄嗟に構えた大剣を盾にしたアルトを軽々と吹き飛ばす。
吹き飛ばされたアルトは橋の中央に置かれた噴水の縁に叩き付けられ、その手から大剣が弾き飛ばされ噴水の反対側に突き刺さる。
エルドリッチの時もそうだ。アルトを集中的に狙ってくる。
確かにタンクとしてmobのヘイトを稼ぎやすいスキルを習得してるけど、ここまで集中的に狙われることはなかった。
やっぱりあのシスターが手を加えた?何のために?
「ボサっとしてんじゃねぇ!」
「あ、ああ、悪い!」
振り抜かれた大斧の柄を掴み、その刃が体に触れるギリギリで防いでいた。
それでも徐々に押し込まれてる。
クラインと共に後ろから切り裂き、よろめいた所をアルトの蹴りが入り、たたらを踏みながら橋の手摺へと退いた瞬間、重さに耐えられなかったのか橋の一部が崩落、下へと落ちていった。
苦戦した割りには呆気ない終わりに3人で暫く呆然としてた。
「邪魔だ!退け雑魚共!」
大書庫にいる頭を蝋で固めた敵を蹴散らしながら上へと向かう。
本棚に近づけば蒼白い手が生え、見たことの無いゲージが貯まっていく。
アルトの話ではゲージが貯まると即死するとか。
と言うのもSAOで似た攻撃をしてきた敵がいたらしい。
ゲージが減少して消えるまで待機して、それから進むを繰り返しているせいで、攻略スピードはお世辞にも早いとは言えない。
「………………」
「アルの字、どうかしたか?左腕の調子でも悪ぃのか?」
「悪いもなにも、感覚が鈍いのが普通だとでも?」
「あ、いや、そりゃ……」
「……悪い。クラインに当たったって仕方ねぇのにな」
やっぱりストレスは溜まるよな。
左腕の事、シスターの事、そして灰の事。
どうすればアルトの左腕は元に戻るのか。灰を倒すだけじゃ元に戻らないのは分かってる。シスターと決着を着けるなら、万全でなければ戦う以前の問題だ。
「……お前らに言ってねぇ事なんだが、灰が近くにいると左腕が熱を持つ。最初の頃は気のせいで済ませれる程度だったんだが、最近は燻ってると言うか少しずつ燃えてる感じだ」
まるで骨まで焼かれてるみてぇだ、と左腕を
熱量に比例して灰も強くなってる、ってことか。
確かに灰と戦ってるところを見てるだけでも、強くなっていってるのは分かっていたことだ。
あれ以上強くなるなら、戦って勝つのは簡単な事じゃない。
それでも戦わなきゃならない。
魔性菩薩が関係しているからじゃない。復讐でも私怨でもない。
ただ奪われたものを取り戻す。それだけだ。
長い階段を登り3人の騎士が守っていた部屋の中に入れば、部屋中が傷だらけで見るからに高そうな調度品も無惨に散乱してる。
最奥は部屋を見下ろすように黒いローブで頭まですっぽりと覆った人物が座ってる。
《Lothric,Youger Prince》
王子ロスリック
「おや、王狩り……ではないようだ。人ならざる妖精が、このロスリックに何用かな?」
「アンタは火継ぎを拒否した。理由を聞かせてもらっても……ああぁあ!!めんどくせぇ!火継ぎを拒否した理由を聞かせろ」
無理して敬語使おうとするから……。
「このロスリックで密かに行われていた業を知っておいでかな?」
「人工的に《薪の王》を作り出そうってやつだろ。簡単に言っちまえば人間の品種改良だ」
「そう。悍ましい業の果てがこの私。ただ贄となるために生を受け、このような枯れ木の体で生まれた。世界を繋ぐ?私には無関係だ。そのように生まれたが故にそうなるべきだと?」
「知らねぇよ。だがテメェの身勝手で必要のねぇ血が流れたのも事実だろ。仮にも王ならそれらしく振る舞ったらどうだ」
「……そうか、お前たちも世界の贄になれと言うか」
その言葉と共にロスリックの前に現れたのは、王冠で目元を覆った膝歩きをする騎士。
「ここは人喰いの城。何人たりとも生きて戻れないと知れ。たとえそれが妖精であったとしても」
《Lorian,Youger Prince》
王子ローリアン
……そうか。エンマは王子たちって言ってたよな。
ロスリックとローリアン。
火継ぎを拒否したロスリックとそのロスリックを守るローリアンを同時に相手にしなきゃならないのか。
「お前たちも休むと良い。世界の終わりは間も無く訪れる」
ローリアンの体が光に包まれたかと思えば、俺たちの目の前に現れその右手に持った剣を振るってくる。
振るわれた剣をクラインが受け止め、その隙に俺とアルトが斬り掛かるけどまたローリアンの姿が消え、3人まとめて後ろから凪ぎ払われた。
「ロスリックがローリアンを援護してるのか!」
「おいおい!どーすんだよ!近接職じゃローブの方に行けねぇぞ!」
「……心配いらねぇよ。ここにいるのは俺らだけじゃねぇ」
アルトの視線は部屋の入り口に向けられ、そこには身体中を燻らせた灰が佇んでいた。
「諸刃の刃だが、敵の敵は味方ってな。互いに削り合わせて漁夫の利だ」
美味しいところを一人占めならぬ三人占めか。
「くだらねぇ事考えてんじゃねぇぞ」
「言い掛かりだ!」
何で分かるんだよ!
それからローリアンのヘイトを灰に向けるように立ち回り、時には灰が倒されないよう割って入る。
だけど灰の戦い方はアルトのソレ。
振るわれた剣を悉く左手の短剣で弾き、体勢を崩したところを右手の大剣で斬り裂く。
両手の剣だけでなく蹴りも混ぜた戦い方は正にソレ。
「……っ」
苦虫を噛んだよう表情で事のなり行きを見守るアルト。
今にも飛び出しそうな体を理性で抑え込んでるんだろう。
その証拠に力を入れすぎて大剣の切っ先が震えてる。
「……ああ、兄上。今お側に」
力尽き倒れたローリアンの傍らに転移したロスリックが耳元で何かを囁けば、剣に炎が灯り全損したHPがフル回復した。
再び膝立ちになったローリアンの首に腕を回してロスリックが背負われてる。
HPはそれぞれ独立して2本ずつ。
ローリアンの攻撃の隙をロスリックの魔法が潰す。
離れた場所に転移したかと思えば、ローリアンの剣にロスリックの魔力が集まり巨大な剣として振り下ろされる。
ーーエクス……カリバー!
毒電波が……!
攻撃範囲は前一直線だけだし、前動作も分かりやすくて結構長めだったから、簡単に回り込めてローリアンのHPを削り切ることができた。
倒れた衝撃でロスリックが床に投げ出されたけど、すぐにローリアンに覆い被さって何かを呟けば、1本だけだけどHPが回復する。
「チッ!ロスリックを先に叩かねぇと駄目か!」
ローリアンの後ろに回り込むのは簡単じゃない。
少しでも回り込もうとする動きを見せれば転移で逃げられ、転移が間に合わないときはローリアンの剣が周囲を凪ぎ払う。
ローリアンの剣技、ロスリックの魔法。
互いの短所を補う戦い方は、そのまま強さに繋がってる。
それでも攻略の糸口は見えた。
向こうのコンビネーション、俺たちの連携。
どっちが上か白黒つけようか。
「灰よ、妖精たちよ、心しておくがよい。貴公らもまた、呪いに囚われているのだと……」
アルトと灰は暫く睨み合ってたけど用がないのか、ロスリックを倒したことで現れた篝火で何処かに転移した。
思い出すのは、灰に取り込まれていくロスリックが遺した言葉。そして戦闘中にロスリックが灰に向けて放った『薪の調達者』という言葉。
薪の調達者と《薪の王》。
灰に吸収された《薪の王》。
《薪の王》は火継ぎをした王の事なんだよな?
ソレを取り込むってことは灰が《薪の王》になるってことなのか?それとも魔性菩薩の糧になるのか。
分からないことが増えたな。
竜狩りの鎧は強敵ですよね。何回橋の上から落とされたか
イーゴンと頑張りましたよ、えぇ。
シーリス?知らない子ですね。
最近、投稿の間隔が空き申し訳ないです。
詳しくは活動報告をご覧ください。