いいわけは……色々です。ええ、色々。
更に遅れながら感想、評価、お気に入り登録ありがとうございます!
出来が悪いですが、どうぞ!
武蔵の艦船上で指揮を執るネシンバラ。その周りには各場所が映っている通神群があった。
「さて、作戦は至ってシンプル。一直線だよ」
それを作戦と言えるのか全員は思ったかもしれない。だが、全員真面目に聞いていた。あの聞いていてあの笑うトーリすら笑わなかった。
「地にはK.P.A.Itailaとトレスエスパニアの合同部隊、空には武神と航空艦。もはや、どの国も僕ら武蔵を戦闘力を持つ国として注目を得ている。さあ、主人公たち今どうだい?」
一つの通神に優頼が出てきた。
『あ、悪いんだけどなんかまだ終わっていない』
気が抜けたひと言が聞いていた者全員が呆けた。
そもそもブエルの改修の話があったのは一週間前のこと。そして、陸港の地下に運んだのは昨日の朝。大至急で壊れている部分の転換、装甲と武装の取り付け。残りは心臓部となる機関の同期のみ。
作戦開始は夕刻。
正午に優頼が目覚める間に大部分は機関部の一部の連中が改修し終えた。
そして操縦者の優頼が来たことで残りは心臓部のみ。
そこでアクシデントが起きた。
心臓部になるエイハブ・リアクターと獅子炉と呼ばれる推進機の調子がおかしいのだ。
その前にエイハブ・リアクターと獅子炉について説明。
エイハブ・リアクターとは、優頼がいた世界の動力源。原子力のように危険がなく、体にも害がない半永久的に使える動力。しかし、ある組織しか作れないため希少。
獅子炉とは、ブエルのみがつけている固有武装。こちらも動力源なのだが、どちらかと言うと推進機の働きが大きい。
ブエルには実質動力源が三つあることになる。片方が強すぎたり弱すぎたりすると起動しなくなる。それだけならまだいい。両方が強すぎたりすると小規模の爆発が起きてしまう。
そして動力源の同期は外部ではなく内部で行う。外部ではメーターを見て確認するだけ。調整は操縦者本人か阿頼耶識を持っているものではいけない。
調整まで時間がかかることをネシンバラに伝えた優頼。
つまり武蔵最大の個人戦闘力が当分出れないことを。
そのために優頼は作業の片手間に副長代理と話していた。そのあたりはトーリが話を通していたお陰で。あとは副長代理と話すだけ。その代理とは……。
『おいおいオマエら、遅えよ!』
トーリが先に敵の方へ行っていた。
『「あんのバカァアアア!?なにしてんだぁあああ!?」』
全員がそう言っていた。
後先考えず、人の苦労を考えず、なのに問題ばかり起こしていく。
それがこの男、葵・トーリ。
だが、それでもついていく。武蔵にいる葵・トーリに関わってきた者たちの考え。
例えメリットがなくても作ってしまえばいい。それこそトーリを使うことであっても。
武蔵と合同部隊との間に設けられた門を開けてしまった。その向こうには当然構えたトレスエスパニアの陸上部隊。僅かに見つめ合う両者。
『う、撃てーーー!?』
小隊長クラスの人物からの号令とともに横に隊列を組んだ銃隊がトーリへ撃ってきた。当然避けられるとは思えない。足が一番速い点蔵がトーリを庇う。遅れらがら武蔵の部隊が防御用の符で攻撃を防ぐ。
ホライゾン・アリアダスト救出の戦いの火ぶたは門を開けると同時に始まった。
「始まったか」
場面はブエルに乗っている優頼に変わる。
網膜投影から見る外の景色。通神から見る武蔵の状況。
丁度、浅間が警護艦を撃ち落とした場面を見ていた。そして、残り一機の武神が射出された。
「白黒が出たかぁ」
地上にいる陽動部隊は絶対絶命のピンチに陥っていた。
その場にいることしかができない優頼。
『お前はもう一回同調試せ』
再度レバーを握り、同調を開始した。二つの同調率を見比べながら、50%までいったのを確認した。そこからさらに上げようとレバーを握り安定させながら、グリップを上にした。60、70、80、90と先ほど同じ値まできた。そこから気を抜かずに慎重に上げていこうとしたが、99%のところで危険表示が出て、エンジンが急停止した。
「あと一歩なのに……っ」
『ネシンバラ、とりあえず、向こうの武神は対処したわよ』
マルゴットとナルゼのコンビが武神を倒した。通神からキセルを噴かした直政が話しかけてきた。
『あたしは行くよ。別にすべて潰して構わないさね?』
「おい、いきなり通神してきたと思えばいきなりパクリ宣言か?」
『そこで指を加えて待っていな』
「へいへい」
通神を切り、また同調を開始。そして、あと一歩のところで切れてしまった。それを繰り返すこと二十回くらい。
そして、事態は急変した。
『敵将、立花・宗茂、討ち取ったり』
それは優頼の副長代理として立花・宗茂と戦った本多・二代が勝利したことと武蔵が飛び立つ準備をしていたことから合同部隊はそれの阻止としてグレイズを三機、武蔵へ差し向けたのだ。
「もういい!俺を出せ!」
『馬鹿垂れ!みすみす死に行かせる真似できるか!?』
「いいから、出せ!片方さへ使えればっ!?」
銃撃音が聴こえ、それを防ぐ障壁の音が聞こえた。時間がない。
『クソっ!?カタパルトが誤作動だと!?』
優頼の頭の中にはある場面が映し出されていた。
こことは違うコクピットの中、自分がいた元の世界とは違う別のハッチの中だった。
そこにブエルがいた。自分のブエルとは違い姿が似ているだけで別のガンダムだった。そこへ一人の男が話しかけていた。会話は変わらないが、たぶん労わっているのだろう。次の瞬間、謎の爆発と共にブエルもどきは謎の渦へ入り、大地に横たわっていた。そこへ一人の初老の男性がブエルもどきを運び、ガンダムフレームの一機の前に置かれた。
謎の場面に驚く優頼。再度同調を開始した。
「なあ、ブエル。お前がこれを見せたってことは俺を信用しているのか?ならさ、動いてくれ、頼む!?」
99%まで行った。だがまた、消えようとしていた。
武蔵の出向を阻止しているグレイズ三機。なかなかでることができなかった。そこへ一機が手榴弾を投げてきた。それにより、品川の先端付近を爆破された。
『制圧開始!』
桟橋へ乗り込もうとする。それを防ぐ自動人形の武蔵。
「ネシンバラ様、このままでは侵入を許してしまいます、以上」
「そうだね。だけど、それはないよ」
『ああそうだ。こんなところで終われない!』
「『ユライ!』」
武蔵野を狙う射撃を土煙とともに防ぐ人影が現れた。手には大剣を握り、目の前のグレイズへ振り落とした。首はあらぬ方向へ曲がり、コクピットに相当するところは無残にも破壊された。
土煙が晴れるとそこにいたのは、青と黒の装甲に包まれた武神。
「ここにいるやつらよーく聞きやがれ!ガンダムブエルアスタリスク、武蔵アリアダスト教導院副長、橘・優頼、堂々復活だ!」
青い黄色のツインアイを光らせて、悪魔は三度己の復活の叫びを挙げた。