東方想伝録   作:司馬懿です

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今回はようやく敵キャラを投入出来そうです。
ここからうまく展開できるかなぁ〜
まぁあまり期待はしないでください。


束の間の休息と襲いかかる脅威

永琳から睡眠薬を貰い永遠亭を後にした俺達は紅魔館へと帰っていた。

俺は新たな能力について考え込んでいた。

『死んだ人の想いや記憶を読み取る程度の能力』…名前からして戦闘向けではないからおそらく元の能力、『想いを力に変える程度の能力』の副産物のようなものだろう。

以前紫から能力には複数扱う人も居るから新しい能力に目覚めても不思議ではないと言われている。

霊夢やアリスも能力を複数持ってるらしい、さてこの能力名前通り死んだ人の想いや記憶を読み取るだけなんだろうな、死人に口なしというがそれを覆してきたな…

うーん、まだ本体の方の能力も使い切れてない中新しい能力に目覚めてしまうとは…しかもこれ死んだ人限定だから鍛錬しようにも出来ないんだよな…

まずはどれくらい死者の想いや記憶を読み取れるか試したいし…紫に頼んで冥界まで行くか…?

あー考えるだけで疲れてくるな、まともに睡眠取れてないしいつ倒れるか分かんねぇな…とりあえず永琳から処方された睡眠薬でなんとかするか。

 

 

「……さん……光さん!」

 

「うおぉ!…どうしたんですか咲夜さん」

 

 

能力について悩み苦しんでいると咲夜さんから突然名前を呼ばれて思わずおかしな声が出てしまった。

 

 

「いえ…凄く眉間にシワを寄せて悩んでいたので何度か声をかけたのですが…寝不足なのにそんなに考え込んでしまっては倒れてしまいます」

 

「あ、あぁ…すいませんまだ元の能力の方もまともに扱えてないのでまた厄介な事になったなと」

 

「確か…『死んだ人の想いや記憶を読み取る程度の能力』ですよね?」

 

「そうですね名前の通り死んだ人の想いや記憶を読み取ってそれを解析するような感じだと思いますよ」

 

「…なんだか不吉ですね」

 

「どうしてですか?」

 

「だって解析する反面その人が死ぬ寸前の言葉とかを明確に読み取れるって事ですよね…そんな事何度も繰り返してたらトラウマになりかねないですよ」

 

「あー…」

 

 

なるほどそういう事もあるのか…確かに頻繁にトラウマレベルの光景目の当たりにしてたらメンタル鋼でも耐えられんだろうな、まぁそういう事にならないためにも俺はこの能力を扱わないといけないんだけどな、咲夜さんはそういう事も考えて心配してくれたのか?それが嘘なのか真なのかまだ分からないが、真だとして咲夜さんの人柄が出てるな。

 

 

「そうならないためにも俺はこの能力を扱わないといけないんですよ、大丈夫です俺はそんな簡単に精神的にまいったりしませんよ」

 

 

とは言ったものの結局死んだ人の想いや記憶を実際に読み取らないと扱うにも扱えないし、力に変える方は物理だからまだ鍛錬出来たけど、これはどうしようもないんだよな…

 

 

「とりあえず人里で起きた着物屋の事件で試してみるかーーー」

 

「ダメです光さん」

 

 

能力の目覚めのきっかけでもある着物屋にでも言って試してみようかと思ったが、案の定速攻で咲夜さんに睨まれながら反対された。

 

 

「ど、どうしてですか?」

 

「先程言いましたよね?もしトラウマにでもなったら大変な事になりますし、それに今日あなたは不眠が原因で永遠亭に行ってるんです、急ぎたい気持ちは分かりますが身体を壊して倒れてしまっては意味がありません」

 

「うぐ…」

 

 

ぐうの音も出ねぇ…

 

 

「今日は安静にしてください、丁度お昼ですし能力の事は忘れてまずは人里でお昼でも食べてリフレッシュしましょう」

 

「…分かりましたではお言葉に甘えさせてもらいます」

 

「はい!」

 

 

そして俺達は人里にある一番人気の天ぷら屋さんへと足を運んだのだった。

 

 

「そういえば咲夜さん、紅魔館の方は大丈夫なんですか?」

 

「と言いますと?」

 

「ほら…料理とか」

 

「あー…それなら大丈夫ですよ、それに私は今休暇中なので仕事出来ません」

 

「咲夜さん以外に料理できる人いるんですか…」

 

「私が紅魔館に仕える前までは美鈴が担当していたので心配しないでください」

 

「あの居眠り娘が…」

 

「それに以前お嬢様から休暇を貰った時にお昼になったので食事の準備をしていたらお嬢様に凄く怒られたんですよ?お嬢様あれでも滅多に怒らない方なので驚きました」

 

 

確かにレミリアが怒るイメージあんまりないな、常に穏やか…なのか?あれは、常に冷静って言うべきかそんなレミリアから怒られて驚くって相当なんだろうな、それほどにレミリアにとって咲夜さんは大切な従者なんだな

 

 

「大切にしてるんですね咲夜さんの事」

 

「はい私にとってこれ以上の幸せはごさまいません」

 

「はは…そうですか」

 

 

そう返す咲夜さんは凄く幸せそうな顔をしていた。

それに釣られて俺も少し微笑んだ。

すると咲夜さんは

 

 

「光さんもそんな日が来ます」

 

「…え?」

 

「光さんも幸(・)せ(・)だ(・)と(・)感(・)じ(・)る(・)そ(・)ん(・)な(・)日(・)が来ますよ」

 

「……」

 

 

そんな事言われるとは思わなかったな、あ(・)い(・)つ(・)以来

だなそう言う奴と出会うなんて。

…俺には縁のない話だ、もう幸せになんてなれねぇよ

 

 

「あ…すいませんお気を悪くしましたか?」

 

「へ?あ!いやいやとんでもないですよ!ありがとうございます咲夜さん」

 

 

…っと俺はなんとか咲夜さんを不安にさせない為にも作り笑顔で返したが、咲夜さんにとっては痛々しい笑顔に見えただろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

「これが今日の買い出しのリストですよろしくお願いします」

 

「了解」

 

 

1週間後、永琳から貰った睡眠薬のお陰で大分調子も戻ってきた俺は咲夜さんから買い出しを頼まれた。

今日は魚料理か、トッピング類はおまかせだし、大根おろしにでもするか

そう思った俺はすぐさま人里へと向かった。

すると…

 

 

「あれ?光?」

 

「ん…アリスか」

 

 

丁度裁縫関連のお店に立ち寄っていたアリスとばったり遭遇した。

 

 

「その紙と買い物袋からして買い出しかしら?」

 

「まぁな、今日は魚料理だしついでに大根でも買おうかなって」

 

「大根?」

 

「あぁ大根をすりおろしたのを焼いた魚と食べるとまぁー美味しいんだわ」

 

「へぇ〜…今度試してみようかしら」

 

「…それでアリスは何してんだ?」

 

「私は針の仕入れ、人形作る時の針が使い込みで折れちゃってね」

 

「そうか、相変わらず人形が好きなんだな」

 

「まぁね」

 

「それじゃ俺はパパッと買い出し終わらせてくるわ」

 

「あ、待って光」

 

「ん?」

 

「これ…」

 

 

するとアリスからひとつの紙袋を渡された。

 

 

「…これは?」

 

「なんだか嫌な予感がするの…買い出し終わっても帰りには気をつけていざとなったら使ってきっと助けてくれると思うから」

 

「…分かった貰っとくよ」

 

 

じゃよろしくね、と言ったアリスはそのまま立ち去った。

中身を見ると普通の人形だった。

アリスの手作りだ、いざとなったら使えと言われたが…まぁその時はその時だ。

とりあえず買い出し終わらせるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・

 

買い出しを終えた俺は紅魔館へと帰路を進んでいた。

アリスから帰りには気をつけろと言われているが…特に何も起きる気配がない。

いったい嫌な予感とはなんだったのか。

 

 

「…まぁいいやさっさと帰って咲夜さんにこの秋刀魚の塩焼き大根おろしトッピングにしてもらおっと」

 

 

そう思った俺は走って帰ろうとしたその時だった。

真横から何かが迫ってくる気配を感じ、後ろに軽く飛ぶとそこへ綺麗にへし折られた木が飛んできた。

 

 

「…木!?」

 

「やはり簡単には倒せねぇか」

 

 

声のする方へ顔を向けると先程木が飛んできた場所からフードを被って黒いマントを着た男が歩いてきた。

 

 

「…お前誰だ?」

 

「俺は国山 威(くにやま たけし)幻(・)想(・)郷(・)を(・)支(・)配(・)す(・)る(・)た(・)め(・)お(・)前(・)を(・)殺(・)し(・)に(・)来(・)た(・)」

 

「…てめぇが例の幻想郷を狙う奴らか」

 

「やはりあのスキマ妖怪から情報は漏れていたか…お前…名は雨天 光だったな?」

 

「それがどうした」

 

「英雄になり損ねたようだな、ここで殺させてもらう!」

 

「上等だやってみろ!」

 

 

そう叫んだ俺は刀を出現させ地を蹴った。

これが俺にとって最初の敵との対戦となったのだった。

 

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