東方想伝録   作:司馬懿です

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8月も終わってしまいましたね、皆さんは夏休みどうでしたか?
私は夏休みというかお盆休みなのでずっと家で寝てました(笑)
今回は戦闘回です。


VS国山 威

俺は刀を出現させると、国山に斬りつけた。

国山は体を反らして回避すると、その勢いに乗って俺の背中に蹴りを入れた。

食らった俺はそのまま地面に叩きつけられるが、すぐに体を横に転がして国山の追い討ちを回避した。

立ち上がった俺は刀を握り直して態勢を低くすると走り出した。

国山は俺の頭を地面に叩きつける構えをすると、そのまま振り下ろしたが、俺はそれをジャンプして体をひねらせて回避するとそのまま国山の項に刀を振り下ろした。

しかし。

 

 

ガキンッ

 

 

刀の距離からして項は確実に捉えていたが、手応えは鋼のようなものを鉄の棒で殴ったような硬い感触だった。

黒いマントを着ているため中がどうなっているのか分からないが、おそらく急所は鎧で包まれているのだろう。

俺はそのまま着地したと同時に国山の背中に更に3回、斬りつけた。

しかし、またしても同じ感触だ。

ならばと脇腹に突きを1発放つが、またもや金属同士がぶつかる音が聞こえる。

その分攻撃した威力が自分に返って響き、両手が痺れた。

このままだと俺が消耗するだけなので、一旦距離を取った。

 

 

「それがお前の全力か?幻想郷の英雄よ」

 

「んなわけねぇだろ…そのお前の余裕もすぐに消え失せるぞ」

 

「口だけは威勢がいいな、良いだろうお前の斬撃でこのマントも邪魔だ俺の姿を見せてやろう」

 

 

国山はそう言うとマントを勢いよく投棄てると俺の前にその真の姿を見せた。

その姿は丸刈りと大きく張った胸筋に片手で林檎を潰せそうなほど鍛え上げられた腕、パンパンに膨れ上がり血管が浮き出ている足。

まとめて言えば国山はマッチョだった。

シャツとズボンが今にでも張り裂けそうなほどキツくなっていてあれの拳をくらったらひとたまりもないだろう。

だか、俺は国山の姿を見て1つ疑問に思った。

()()()()()()()()()()()()()…?

確かに俺はこの刀でやつの体を斬りつけた。

いくら鍛えていたとしても元は肉の塊だ。

斬りつければ切り傷も残るし血も出るはずだ。

何より俺の持っている刀はそのら辺にある一般の刀とはひと味違う。

ならば奴はどうやって俺の斬撃を受け止めたのか。

おそらく能力か何かか、奴も能力者だということか。

どっちみち姿を見せたからにはもう一度やるしかないか…!

俺は再び態勢を低くして地を蹴ると、国山の背中に回り込んだ。

そして刀を振り下ろした…が国山の右腕により受け止められる。

そこで俺は目の当たりにした。

()()()()

それは国山の腕と俺の刀が接触した部分に()()()()()()()が張っていたのだ。

おそらく、奴は()()()()()()()()()()()()()()()()なのだろう。

俺は、ならばと更に脇腹を斬りつけるも、そこも硬化させられてしまった。

 

 

「残念だったな、2人相手ならともかくお前1人ならば俺を倒すどころか傷一つ付ける事は出来ない」

 

 

そう言った国山は硬化した片足で俺の脇腹を蹴り上げた。

段々と身体に衝撃が走り、顔をしかめる。

いくら能力者とは言え腐っても人間だ。

こんな攻撃食らえば骨が折れるどころか呼吸困難で死んでしまう。

俺は強く気を持ち距離を置くと木の後ろに隠れ、呼吸を整えた。

やつの攻撃を見るかぎり、俺の脇腹を蹴りあげる際、腕の硬化を解いていた。

おそらく奴は体の一部しか硬化出来ないのだろう。

全身を硬化させることも出来るが、それなりのデメリットがあるはずだ。

「2人相手ならともかく」というのはそういう事なのだろう。

とりあえず、誰か呼ばなければならないのだが、そう簡単には通り抜けられないだろう。

先程の受けた攻撃で肋骨が折れてしまったのだから。

運が良ければ自力で抜け出す事が出来るかもしれない、しかしそんな確率は1割に等しいだろう。

行動できる範囲も限られてくるし、絶体絶命というわけだ。

途方に暮れていた俺はポケットの違和感に気づいた。

 

 

「これは…!」

 

 

ポケットから取り出した俺はまるで砂漠で喉が渇いていて、諦めかけていた時にオアシスに出会った時のように、絶望から少しの希望が見えたのだ。

これからいけるかもしれない、あいつが脳筋なら良いが…。

試してみる価値はある…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「隠れても無駄だぞ、お前の隠れている場所なんざ、こうやればすぐに見つかる!」

 

 

木々を片腕でなぎ倒しながら歩く国山はそう叫んだ。

俺は考えているのも時間の問題だと思い、潔く姿を見せた。

 

 

「自分から姿を見せるとは…死を覚悟したか?」

 

「寝言は寝て言え、てめぇの首元掻っ切るぞ」

 

「ふん…喚け!」

 

 

そう言うと国山は地を蹴り距離を詰めるとそのまま硬化した足で蹴り飛ばした。

それを刀でいなすと今度は右腕を振り下ろしてきた。

俺は横に飛んで回避すると顔面に蹴りを入れた。

しかし、国山は能力を使って防御する。

なるほど、顔面も硬化できるのか。

蹴りを入れた片足を軸にもう片方の足で国山の腕を土台に飛ぶと後ろに下がった。

地面に着地する直前に国山が突っ込んできたが、体をひねらせて国山の顔面を回し蹴りで攻撃する、と見せかけて足の裏を国山の頭に付けると今度は横に飛んで避けた。

そして態勢を低くしてから地を滑るように突っ込むと国山の足を刀で払った。

すると国山の右足に手応えを感じた。

硬化が間に合わなかったな…!

よしと思った俺はそのまま切り傷に蹴りを入れた。

すると国山が痛みに耐えるような呻き声を上げるとバランスを崩した。

ついに勝ち筋が見えた俺は逃さぬとスペルカードを発動した。

 

 

 

〜蝶符「妖刀・千子村正」~

 

 

 

「これで一気に叩く…!」

 

 

俺はバランスを崩した国山が地に倒れる前に斬撃を放った。

…が、聞こえたのは肉が裂ける音ではなく嫌でも聞こえてしまう金属音だった。

 

 

「正直俺にダメージを与えた事は褒めてやる…だが」

 

 

視界に入ったのは全身白銀に包まれて、太陽の光で輝いている国山の姿だった。

 

 

「俺の能力は体の1部を硬化させることも出来るが…こうやって今お前と俺だけならば、全身を硬化させて完全防御しても問題ないだろ?」

 

「な…!?」

 

 

全身を鋼のように硬くした国山は地面に身体が着いた瞬間大きな岩が落ちた時と同じような着地音をしていた。

俺はこのままではまずいと後ろに下がろうとしたが。

 

 

「遅い、ようやくこれで大人しくできる」

 

 

国山がいつ折ったのか分からない木が俺目がけて倒れ、そのまま下敷きになってしまった。

俺はもがいて抜け出そうとするも、綺麗にハマってしまっているのか全く身体が前に進まなかった。

 

 

「もがいても無駄だ下半身を完全に押さえつけている、幸いお前の体が潰れないように工夫はしているが、同時に抜け出せないようにしている」

 

「ちっ…!」

 

 

そうしているうちに国山が全身の硬化を解いて俺の方へ歩いてきた。

なるほど、鋼となれば力加減をして木々を彫刻のように加工することも出来るわけか。

 

 

「さて…これでお前は俺に屈辱を与えられて殺される訳だが、最後に言う言葉はあるか?」

 

 

右足を硬化させた国山は俺の頭に向けるとそう言った。

これで俺は頭を潰されて死ぬんだな。

だがまぁこれだけ()()()()()()()()もうすぐ到着する頃だろう。

こいつは俺との戦いに夢中で他のことに気づかなかったんだな…策にはまったとでも言うべきか

そう考えると俺は笑いが止まらなかった。

 

 

「…っハハハハハハ!!」

 

「死の恐怖でついに気が狂ったか?」

 

「いや…あまりにもお前が脳筋バカ過ぎてな笑っちまったよ」

 

「どういう意味だ?」

 

「そのままの意味だよ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()能力の割には脳筋バカなんだなお前は」

 

「何を言うのかと思えば負け犬の遠吠えか…まぁいい、本当はもっといたぶってやりたいところだが、時間が惜しい。特別にお前は苦しまずに殺してやる」

 

 

国山は俺の頭に向けている右足に力を入れた。

 

 

「それじゃああの世で幻想郷の奴らと仲良くしろよ」

 

 

そう言った瞬間俺の視界は真っ暗になったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー…と言うとでも思ったか?

 

 

「なっ…!?これは…!」

 

 

国山は思わず1歩引いた、それもそのはず国山が潰した頭から、綿()()()()()()()のだから。

これは人里ですれ違ったアリスからいざと言う時にと貰った俺の姿形に変身する()()()()だったのだ。

そう…国山が途中から戦っていた敵は人形だったのだ。

それに気づかず国山はずっと本物だと思い込み、殺そうとしていたのだ。

そして、少し時間が経ってから国山は人形を粉々にすると殺気に塗れた顔で走り出した。

 

 

「面白い…雨天 光…お前はこの俺が絶対に殺す!」

 

 

国山は両腕を硬化させ、周りの木を薙ぎ倒しながら進み始めたのだ。

 

 

 

 

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