意味の分からない部分があると思いますが、広い心で見ていただけると嬉しいです。
「みんな席に着いたな!聞いて驚くなよ?今日は幻想郷の英雄様と紅魔館のメイド長さんがみんなの授業を見に来てくれたぞ!ちゃんと挨拶しろよ!」
「こんにちは、本日は皆様よろしくお願いします」
「俺は幻想郷の英雄になった覚えはないがな」
寺子屋で席に座っている子供達の前で慧音に紹介された2人。
咲夜は微笑みながら挨拶をしているに対して光は呆れた表情をしていた。
「何言ってるんだ、今は英雄じゃなくてもこれから英雄になるんだろ?それなら事前から知っておいた方がいいだろ!」
「頼んだ覚えはないし、そもそも俺は英雄と言われて良い気分にならん」
「まったく、その性格は誰譲りのものなんだか…まぁいいだろ!今日は1日この2人が君たちの授業の様子を見ているからちゃんと受けること!分かったかい?」
「「「「はーい!!!」」」」
寺子屋で鳴り響く子供たちの大きな返事。
咲夜さんは「元気な子達ですね」と我が子を見るような目で子供達を見ていた。
…俺は子供が嫌いだ。
うるさいし、言うことは聞かないし、年上に対して敬語どころか礼儀すら無い。
俺にとってはストレスの種でしかない。
どうしてこんな生物が存在するのか理解できない。
とはいえ今日はカズヤというタロットカード使いの監視をするために来ている。
我慢して授業を見るふりをするか。
俺達はよろしくと挨拶したあと生徒達の後ろに用意された椅子に座って授業参観という名のカズヤの監視を始めた。
慧音は歴史を教えているのか、俺が外の世界に居た時に通ってた学校の教師とそんなに変わらないな。
寺子屋と聞くと江戸時代の学校のような場所だったし、本当に学校みたいな感じなんだな。
興味はないが、周りは見てみると…
あぁ…寝てるやつも居れば真面目にやってるやつもいるし、ノートと思われるやつに落書きしてるやつもいる。
まぁそれが学校ってやつか。
俺自身周りと関わるつもりも無かったし授業で暇を潰すくらいしか学生時代はやることが無かったな。
咲夜さんはこの授業に興味があるのか真剣な眼差しで慧音が黒板に書いている文字を見つめていた。
咲夜さん、絶対頭良いだろうな、メイド長とかやってるししっかり者だし真面目だし、羨ましい限りだ。
俺自身もう授業とか興味無いしずっとカズヤの方が気になる。
咲夜さんは付き添いなだけだし、自由にやってもらっても俺は別に文句は言わない。
これは俺自身の仕事なわけだし…とそうこうしてるうちに慧音が早速動いたな。
「おい、チルノ…大妖精に揺さぶられても動じない眠の深さ…子供としてはとても良いことだろう…寝る子は育つからな」
慧音はチョークを持ったまま関心の眼差しで頷きながら語ったが、瞬間表情が変わり持っていたチョークを構えると…。
「だがな、私の授業で寝ていいという規則は無いぞおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
鬼のような表情でチョークをチルノという名の子に投げつけた。
見事に頭に突き刺さり、言葉にならない叫び声が寺子屋に響いた。
それを見ていた大妖精というチルノの隣で起こそうとしていた真面目そうな子は呆れた表情で見ていた。
「い、痛いぞ!先生!あたいは天才なんだから寝てても大丈夫なのだぞ!」
「『寝るな』と言ってるんだぞ……?」
「は、はいぃ……」
殺気を放った慧音に対して小さくなったチルノを見て思った。
こいつ…
・・・・・・・・・・・・・・
さてと、今度は問題のカズヤか、あいつは算数の授業か?まぁ年齢的に小学生くらいだしチルノはさておき大妖精辺りは普通に解けそうだな。
「良いかい?数の計算を出来るようになれば、1人でお使いする時に困らなくなるんだ……」
見た感じ優しそうな教師だ。
慧音の授業では寝てたチルノもめちゃくちゃ馬鹿そうな顔してるが、真面目にやってるのは分かる。
つまらない授業と楽しい授業って言うことか?
慧音はずっと黒板に書いて教えていたが、カズヤは生徒一人一人の所に行っては分からないところを聞いて、教えている場面が多く見える。
これなら生徒も退屈にならずに授業ができるのだろう。
……
いや、相手は敵なんだ…バレないように演じているんだろう。
ただ…こう見てると…。
「……光さん、お気づきかと思いますが」
「……咲夜さんもですか?」
「えぇ…カズヤという男を見てますが…あの手際…
「………………。」
ここは敵地なわけだし、事前に習ってやっていると言う線もあるが…あの優しそうな表情は偽りのようには見えない。
もしかしたら何かあるのかもしれない。
そう考えてるうちに授業も終わり、下校の時間となっていた。
「さあみんな!今日も一日頑張ったな!真っ直ぐ家に帰って私が出した課題をやって早寝早起きするんだぞ!以上!」
「「「「「先生!さようなら!」」」」」
子供達の大きな声と共に慧音とカズヤも微笑んで返した。
さて、そろそろ俺達も帰るとしようかな。
「咲夜さん、そろそろ俺達もーーーー」
「すまないちょっと話があるんだが良いか?」
「………なんだよ」
「カズヤの事についてだ、悪いが咲夜には先に戻っておくよう説得してくれないか?」
「……分かった。咲夜さん、先に紅魔館に戻っててください僕は少し残ります」
「分かりました。あまり遅くならないようにしてくださいね」
「お母さんみたいですね…大丈夫です、すぐ帰ります」
「ありがとう光」
「礼はいい…早く話せ」
「そうだな、カズヤについてなんだが、最近
「夜に…?」
「あぁ…私も夜に寺子屋に入ることは滅多にないからどうも怪しく感じてな…そこで光、君に頼みたいんだ」
「俺があいつの後をつけろと?」
「いや、先に私が出る。その後でいい」
「分かった…寝静まった夜に寺子屋に集合な」
「…ありがとう」
そして俺達は解散した。
・・・・・・・・・・・・・・
その日の夜、静かな寺子屋にて1つ影が動いていた。
「1週間が経った…教師に成りすましてなんとか寺子屋に忍び込めたぞ…ここには幻想郷についての情報が沢山あるはずだ…確か…この部屋に…」
1つのライトを照らしながら、書類室と書いてある部屋を見つけるとドアノブに手をかけた瞬間…。
「何をやってるんだ?カズヤ」
「っ!?…慧音先生」
「こんな夜更けに珍しいじゃないか、どうしたんだ?」
「……忘れ物ですよ、明日用意するための書類を取りに来たんです、すいませんご迷惑をおかけして」
「そうか…ならばよし、君は本当に生徒との距離感が上手くて助かっているよ、明日もよろしく頼むぞ」
「はい……」
慧音が後ろを振り向いた瞬間感情を無くした殺人鬼のような表情になると隠していたナイフを取り出すと…そのままーーーーーー
光の刀によって塞がれた。
「不意打ちとは良い度胸してんじゃねぇかカズヤ先生ぇ…?」
「チッ……」
「カズヤ…私もこんな真似したくなったんだが、君の動きがどうも怪しくてね」
「……ハメられたか……」
「うるせぇよ、てめぇの目的は全部知ってんだ、今すぐタロットカードについて話す気になれば楽に殺してやるよ」
「ハッ…誰がお前みたいなガキに……お断りだね」
「あっそ…じゃあ…」
そして光はナイフを弾くと、そのまま脇腹に目がけて刀を振った。
…しかし、それは重い金属音によって塞がれた。
「……なっ!?」
「悪いな、腐ってもタロットカード使いやってるからね、簡単には死なないよ」
暗闇のせいで何に塞がれたか全くわからないが、やばい事は確かだ…!
俺はバク転して回避すると、そこに斬撃が飛んでいた。
「ほぉ…やはり幻想郷の英雄となればこの程度のやつは回避できると」
「予想外だったか?、なら好都合だ。その方が簡単にお前を倒せそうだからなぁ!!!」
光は刀を構えて突っ込むと、カズヤは資料室にある窓に飛んで回避した。
「幻想郷の英雄よ、明日の朝妖怪共が殺られた場所で落ち合おう。僕の名は 平田 和也 タロットカードはその場で見せてやろう!」
そう言うと平田 和也は窓の外へ飛んで暗闇の中へ消えていった。