東方想伝録   作:司馬懿です

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あーはい…こんにちは
まずはじめに…
申し訳ございませんでした!
ほぼ半年ぶりの更新です!
言い訳をするとですね…色々とあってですね…
とりあえず半年かかった第3話
どうぞ…


自信

「じゃあとりあえず…霊夢、光と戦ってちょうだい」

 

「「……は?」」

 

 

幻想郷を救うことを約束した直後、紫から放たれた言葉は「戦う」というなんとも物騒かつハードで何の得もない悲しい言葉が放たれた。

それを聞いた俺も霊夢も変な声で返事してしまった。

そしてハッとなった霊夢が声を荒らげて紫に近づいた。

 

 

「ちょっと紫!あんた何考えてんの!?幻想郷を救うって約束したのは良いけど、いきなり能力者でもない光を死なせる気!?」

 

「あら?光に死んで欲しくないなら霊夢が手加減すればいいのよ?簡単な話じゃない」

 

「そういう問題じゃねぇよ、霊夢だって能力者なんだろ?だったらそんな能力の一欠片もないただの人間な俺と戦ったところで俺が死ぬだけだろ」

 

「まぁまぁそんなこと言わずにほらほら、準備しなさい」

 

「お、おい!勝手に話を進めるな、誰がお前の言いなりになるんだよ」

 

「素直じゃないわねぇ…本当はこんなに可愛い女の子と対戦できて嬉しいくせに☆」

 

「誰が嬉しいだ」

 

「はいはい時間が無いから光は遠くで心の準備してね」

 

「ちょ…!お前やめ…」

 

 

紫はヘラヘラしながらスキマを使って光を霊夢から距離を置いた。

 

 

「本気なの?光が能力者とは思えないのだけれど」

 

 

そして紫と霊夢2人きりになり、霊夢の質問に紫の表情が一変、霊夢を睨みつけ、口元を扇子で隠すと答えた

そして紫が放った言葉に霊夢は耳を疑った。

 

 

「彼はあーいうことを言っていたけれど…実は()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「っ!?…それって…つまり…」

 

「でもそれはまだ彼自身人間不信になる前の話、そうなれば自分に能力がある事を知らないわ、だからこそ霊夢、あなたに彼の能力を目覚めさせるきっかけを作って欲しいの」

 

「きっかけって…」

 

 

どうすればいいのよ、と言いかけたが霊夢はその言葉を飲み込んだ。

確かにまだ光には能力らしきものは見せていない、それは能力があることを知らない、使い方を知らないということ、なんとか練習を積み重ねれば使いこなせるようになると思うが、それには多分随分と時間を有すると思うし、光自体人間不信で練習どころか人と関わらないと思う。

その間に例の幻想郷崩壊が始まれば元もこうもない。。

そこで紫が提案したのは『戦うことで自分の能力を使えるようになるきっかけを作る』という事だった。

下手すれば霊夢が相手だから、一撃を食らって死んでしまうこともあるかもしれないが、これが最善の手なのかもしれない、霊夢は大きなため息をした後に距離をとっていた光の方に視線を向けた。

 

 

「それじゃあ光…準備はいいかしら?」

 

「霊夢さん?何を根拠にその言葉を?」

 

「お手合わせするって言うことよ、貴方だって男でしょ?正々堂々勝負しなさい」

 

 

霊夢はそう言うとお祓い棒を光にビシッと向けた。

 

 

「いやいやいくら男でもこんな月とスッポンのような図を見て明らかにどちらが勝つか明白だろ?やったところで俺が無駄死にするだけだろ」

 

「仕方ないわね…話が進まないから勝手に始めるわよ!」

 

 

そう言った瞬間霊夢は体勢を低くして地を蹴った。

考える暇もなく光の脇腹に蹴りを入れた。

 

 

「っ!?」

 

 

もろに食らった光は足に力を入れて踏ん張る暇もなく吹き飛ばされた。

地面を転がり、砂埃が発生し、木に激突した。

それから数分砂埃の中から光が現れることは無かった。

霊夢はやっぱり手加減なんてそんな簡単にできない…そう思い、縁側の方へ向かおうとした瞬間、何かを察知したのか、霊夢は防御の構えをした。

その瞬間…

 

 

ガキンッ!

 

 

金属と金属がぶつかったような重い感覚に陥った霊夢は目を疑った。

そこには光がいたのだ。

 

 

「光!?大丈夫なの!?」

 

「_______________」

 

「光さん…?」

 

「_______________」

 

 

そして動き出したと思ったら、霊夢に拳の嵐、人間とは思えないほどの速さで動き、霊夢を圧倒していた。

さすがの霊夢も全ての攻撃を防ぐだけで精一杯だった。

 

「ちょ…ちょっと紫!一体何がどうなってるのよ!光の様子が明らかにおかしいわよ!」

 

「落ち着きなさい、これが()()()()()()()()()よ」

 

「ど、どういうことよ!」

 

 

光の今の姿が人間不信である理由を聞いた咲夜は紫に迫り寄った。

 

 

「彼は今()()()()()のよ」

 

「意識がない…?」

 

「えぇ…彼が能力に目覚めたのは幼少期の頃からなの、無意識のうちに自身の能力で周りの人に影響を及ぼしていたのよ、もちろん自分が能力者だと言う事は知るはずもない…だから」

 

 

一度言葉を止めた紫は目を細めた。

 

 

「そのせいで彼は人間不信になってしまった。そして心を閉ざした事で光の能力は大きく膨れ上がって、意識を手放した瞬間に暴走するようになってしまったの、それを阻止するために霊夢にはきっかけを作って欲しいと言ったの、彼には能力があると言ってもあの様子じゃ信じないだろうし、それなら意識がある状態で実感してもらい、少しずつ受け入れてもらうしか手がなかったのよ」

 

 

紫の話を聞いていた咲夜は意識が無い状態で霊夢と戦っている光を見た。

意識が無いから目に光がなく無表情で、分かっていても先程の話を聞いてしまったせいかその姿がこの世に絶望したように見えてしまった。

そして、全てを話したのか紫はスキマに手を突っ込むと、光の後ろにスキマが現れ、思いっきり光の頭を殴った。

その瞬間、光の動きが止まった。

 

 

「もうすぐ意識が戻るはずよ」

 

 

紫はそう言うと、光はハッとした表情になった。

 

 

「……俺は……」

 

「光さん!」

 

「光!?大丈夫なの!?」

 

「まぁ…死ななかったから何とかな」

 

 

霊夢はここでやめようと普通なら言うだろう。

しかし、紫の話を聞いて、光の過去を知った霊夢は

 

「そう…なら再戦するわよ」

 

「……は?何言ってんだお前!?俺を本格的に殺す気か!?」

 

「やり方を変えるのよ、貴方には弾幕(だんまく)という私から咲夜、紫も使える遠距離攻撃できるものよそれを使って貴方には死なない程度で使っていくわ」

 

「は、はぁ……」

 

 

光はまだ信じられないのか、警戒した表情で霊夢を見た。

 

 

「まだ信用出来ない気持ちはわかるわ、だけどこれしかないの、お願い」

 

「っ!……そもそもなんでそんな事をしてまで俺と戦おうとするんだよ…」

 

「それは……」

 

「俺はお前らみたいになんでも頼まれたことをこなすほどお人好しじゃない、それに戦って何かが変わる事や得るものでもあるのか?俺はそうは思えない、俺は見ての通りただの人間だ、能力者でもなければ紫の言う()()()()()()()()だって本当に起こるのかどうか知らない、そしてそんな俺が幻想郷を崩壊させるチートみたいな輩にに勝てるかどうか分からない」

 

「それなら今すぐ戦って強くなればーーー」

 

「ならばどうする?強くなる?当たり前のことだ、だが霊夢とは違って能力の欠けらも無い人間の俺と戦って強くなれるか?霊夢達が優しく指導すれば少しは強くなれるかもしれない、たが霊夢達に教えられて幻想郷崩壊の危機を救えるかと言われれば、答えは否だ。何故なら俺は()()からな、強くなった気になっても実際に見てみればまだまだ下の下だったという事だ、今ここで戦ったところで無駄な時間を有するだけだ。」

 

 

言いたい放題に語った光はその場から立ち去ろうとした瞬間、咲夜から予想外の言葉を投げかけられた。

 

 

「光さん…本当は()()()()()()()()んじゃないんですか?」

 

「……なに?」

 

「自分は弱いから霊夢と戦っても強くなれないというのはただの言い訳です。私も能力を持った人間ですけどそれでもまだ未熟者に過ぎませんだからこそ私は貴方と一緒に強くなりたいと思います。」

 

「……ハッ!何を綺麗事をーーー」

 

「綺麗事かどうかは()()()()()()霊夢と戦ってみれば分かります」

 

「自分を…信じる…?」

 

「今まで自分に自信がなかったのですよね?ならば一度騙されたと思って自分を信じてみてください。それでダメなら私達はもう何も言いません貴方の好きなようにしてください」

 

「…………」

 

 

咲夜に言われた光は少し考え込んだ。

霊夢は何も言い返せなかったが、代わりにうまく話を進めてくれた咲夜に感謝しながら光の返答を待った。

そして…

 

 

「……分かったその条件で試してみる」

 

 

その返答を聞いた2人はホッとしたのか優しく微笑み合い、それを外で見ていた紫は茶を飲みながらも安堵の表情を見せた。




まぁこんな感じで半年ぶりの新話でした。
最近仕事が忙しく、なかなかスマホに手がつけられない日々が続いていますが…なるべく作成していきます。
また期間が開くと思いますが、気長に待ってくださると幸いです。
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