東方想伝録   作:司馬懿です

47 / 60
VS河野辺 新太郎 VII The Chariot.

 

光は河野辺の刀と交えると、片手で抑え込みもう片方の手で河野辺の肩を掴むとそのまま勢いよく木に叩きつける。

しかし河野辺は怯む様子もなく押し返すとその場で斬撃を放つ。

それを間一髪回避すると、光は河野辺を刀で突き刺し持ち上げるとそのまま振り飛ばす。

河野辺は飛んでいる間に体勢を整えて木を土台に足をつけると飛んで身体を回転させて刀を振り下す。

光は体勢を低くして躱し、下から刀を振り上げて河野辺の胴体を切りつけ、更に追い討ちをかけるように刀を振り下ろした。

河野辺は刀で弾くと、即座に光の首元を狙いに来た。

光は仰け反ってバク転しながら回避すると斬撃を放ちそれが複数回河野辺の身体に当たったのを確認すると刀に想いを注ぎ、走り出すと河野辺に近づいて刀を振り下ろす。

河野辺はそれを刀で防ぐが、先程と威力が違うので力負けして胴がガラ空きになる。

そこへ蹴りを入れて怯ませると首元目掛けて切りかかるが、河野辺は刀を強引に振って距離を取ると体勢を崩した光に斬撃を放った。

光は体勢を崩したことを利用して身体を回転させ、斬撃を放ち相殺すると黒煙が2人を覆い被せる。

河野辺はすぐにそこから離れると、黒煙の中から斬撃が切り裂くよう出てきた。

迫り来る斬撃に河野辺は上から叩く感じで刀を振るうと後退しながらもなんとか抑えると刀を構え直して突進する。

光は飛んでくる河野辺に合わせるようにしていなすと、前のめりになった河野辺の頭を掴んで地面に叩きつける。

そして倒れている間に刀を背中に突き刺してそのまま振り上げ宙に浮かせると、飛んで河野辺の身体を切り刻み最後は蹴りを入れて地面に叩きつけるが、そのまま倒れるどころかすぐさま立ち上がってくる。

光は着地すると少し息があがっていた。

 

 

「どうした?もう終わりか?」

 

「ちっ…!いくら痛めつけてもキリがねぇ…!」

 

「やはりあの時早く俺を殺しておくべきだったな!」

 

 

既に効果が持続するスペルカード「妖刀・千子村正」を使っているので、なるべく攻撃して河野辺を消耗させて、残りの一発にかけるスペルカードで仕留めたかったが、この様子じゃまだ時間が掛かるうえに攻撃すればするほど耐性が付く、このままだと手が付けられなくなる。

 

 

「(仕方ない…一か八か仕留めに行くしかねぇ…!)」

 

 

そう思った光は早速 丑満時 静夜戦で新たに発現したスペルカードを発動した。

 

 

 

〜伝符「想集六連斬」〜

 

 

 

しかしこの時光は違和感を覚えた。

あの時より()()()()()()()()……しかしスペルカードは発動出来たんだ…丑満時 静夜の時みたいに威力は十分なはずだ。

光は刀を握り直し、河野辺目掛けて刀を6度振るった。

斬撃は全て当たり最後は刀を鞘に収めた。

その瞬間河野辺に付いた6つの斬撃が弾け飛び、河野辺は宙を舞った。

そしてそのまま地に伏せると…河野辺は()()()()()()()()

やはりあの時よりも力が弱い。

 

 

「なんだ今のへなちょこな攻撃はぁ!!!」

 

「クソッ!!!」

 

 

河野辺は斬撃を放ち、光が弾き飛ばすと死角から回り込んで刀を振り上げた。

反応に遅れた光は左肩を斬られる。

一旦距離を取って傷の状態を見るが、深手では無かったのが幸いだった。

刀に想いを注ぎ構えると、突っ込んでくる河野辺の斬撃を防いだ後、即座に払って河野辺の体勢を崩すと回り込んで背中を切り込む。

縦に大きな傷が出来た河野辺は若干苦悶の表情を浮かべるが、後ろを振り向いて刀を振るい距離を取ると、突きの構えをしてそのまま飛んでくる。

それを光は刀で流しながら弾くとすぐに次の攻撃を仕掛けるが、即座に身体を回転させていた河野辺はこれを防ぐ。

ならばと更に二発三発と刀を振るい押し潰していく。

隙を見て横に転がった河野辺は追撃されて胴体を斬られるが刀を横に振って距離を取らせる。

刺されたり、斬られたりと何度も繰り返し河野辺の身体は満身創痍そのものだがやはり耐性が付いているだけあってそこまで消耗しているようには見えない。

一方光は左肩の傷が痛み始め、集中力が欠けてきていた。

次に河野辺は斬撃を放つとその後ろに付く形で接近すると、光が斬撃を弾き飛ばすと同時に上に飛んで刀を振り下ろした。

光はそれを刀で防いだ後すぐさま後ろに回り込んで刀を振るうがそれを読まれていたのか、回避されるとふ所に潜り込まれてしまう。

対応しようと後ろに飛んで距離を取ろうとするがそれよりも先に河野辺の斬撃の方が早かった。

それは見事に光の胴体を斬り裂き、鮮血が飛び散った。

更に河野辺は斬り裂いた胴体に蹴りを入れて追い打ちをかける。

これには深手を負った光は唸り声を上げて突き飛ばされる。

地を転がり立ち上がるとそこへ斬撃の嵐が襲いかかり、一発二発と光を蝕み、更にそこへ河野辺が刀を振り下ろしにかかり、なんとか刀で防御するが傷口が痛み力が思うように入らず身体ごと弾き飛ばされ木々に叩きつけられてしまった。

刀を杖によろよろと立ち上がる光を見て河野辺はニヤリと笑い、刀に付いた血を払った。

 

 

「どうやら為す術なしと言ったところか?雨天 光」

 

「………」

 

「さっきのへなちょこな攻撃からちらほらと攻撃が当たるようになってきたぜ?俺の身体はこの通りボロボロだが、能力のお陰で消耗は激しくない…さて、どこまで俺の攻撃を受け止められるか…見ものだな」

 

「なら……その言葉すぐに後悔させてやるよ」

 

 

光は再び刀に想いを注ぐと、走り出した。

河野辺は何度やっても同じ事の繰り返しだから、血迷ったのかと嘲笑いながらも刀で防ぎ傷口を蹴って怯ませようとしたが、それすら出来ない程に圧力がかかった。

光の傷口から出血しているにも関わらず、力を緩めようとしない。

 

 

「(こいつ…!深手を負っておきながら力を緩めようとしねぇ…!なら!)」

 

 

河野辺は刀を横にずらして光の体勢を崩させると後ろに回り込み、刀を振り下ろす。

しかし光はすぐさま振り向いて刀で防御すると立ち上がると同時に弾いで刀を振り続け、河野辺も応戦する。

幾度と刀が交わり合う音が響き、火花が散る。

そして先に仕掛けたのは河野辺の方だった。

刀を振るうと見せかけて下に潜り込み刀を突き刺そうとするが、潜り込まれた事で光は前のめりになり、河野辺の肩を掴んで飛び越えると後ろに着地する。

河野辺は振り向きざまに斬撃を放ち、突っ込むと死角から回り込んで刀を振り上げた。

ギリギリ避けて頬を掠めた程度で済んだ光は肘で河野辺の顔面を殴ると怯んだ隙に正面から刀を振り下ろした。

なんとか刀で防御するが、剣先が河野辺の頭を斬ると、そこから()()()()()()()、流れた血は河野辺の顔を伝り、顎から滴り落ちていた。

もしかしたらこいつ…今のうちに頭部を狙えば…!

更に斬撃を放ち河野辺の身体を傷つけると、そこに蹴りを入れてすぐさま身体を回転させて切り込むと、負けずと河野辺も刀を振るう。

弾いて光の首根っこを掴むとそのまま地面に叩きつけて馬乗りになると、刀を突き刺す。

しかし光は突き刺さる直前に刀で弾いた事で河野辺の刀は真横の地面に突き刺さり、拳で河野辺の顔を殴った後、突き飛ばして脱出する。

一旦距離を取ると河野辺の息があがっていることに気がついた。

 

 

「どうやら頭部はまだ耐性が付いてなかったみたいだなぁ!」

 

「てめぇ…!ぶっ殺す!!!」

 

 

河野辺は斬撃を放ち、接近すると飛んで刀を振り下ろす。

それを刀で防御して弾き飛ばすと迫ってくる斬撃を両断する。

その間に後ろへ回り込んだ河野辺が攻撃してくるが、その前に振り向きざまに足で負傷した顔面を蹴り飛ばす。

木に激突した河野辺は立ち上がると地を蹴り、刀を振り上げる。

光は身体を仰け反って回避すると横に移動して頭を切り付ける。

地に手を付きながらも立て直し、身体を反転させて刀を振るう。

それをいなした光は蹴りを入れて怯ませると、喉元に刀を刺し込む。

しかしそれを河野辺は素手で掴むと、喉元直前で止められてしまう。

光は刀身を掴んでいる河野辺の手を切断しようと刀を引き抜こうとしたが、それよりも早く河野辺が光の刀を振り回すと光は刀を手離したうえに刀を遠くへと投げ飛ばされ、光自身は地面に叩きつけられた。

 

 

「あがっ……!」

 

「やはり不屈たる戦車の前にお前は無力だ!死ねぇ!」

 

 

河野辺は勝ちを確信したのか声を荒げながら光に刀を突き刺そうとした瞬間、()()()()()()()()()()

 

 

「今ここで一歩引かなかったら()()()()()()()()()()?」

 

「何?」

 

「俺は今、お前に()()()()()()()…俺の言う通りにするなら今のうちだぜ?」

 

「……何言ってんだお前?たとえ銃を持っていたとしても、先に俺がお前を殺せば問題ないーーーーーーー」

 

 

次の瞬間()()()()()()()()()()()()()()

光の刀だった。

 

 

「ガ……ァ……」

 

「お前を()()()()させた時、ダメージを負った木が倒れるのを想定して()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()まさに刀を使った銃だな」

 

 

光は先程河野辺との戦いで頭部の耐性は無いと確信していた。

ならば頭部より下、つまり首元を狙って首から上を切断すれば勝てるのではないかと思っていた。

その結果河野辺の首には光の刀が深く突き刺さり、先程の威勢が嘘のようだった。

 

 

「そ……そん……な……偶然……が……?」

 

「言っただろ?一歩引けばお前は勝っていたんだ」

 

「……グゥワアアアァァァアア!!!」

 

 

河野辺は立ち上がった光に一矢報いてやろうと刀を振るったが、それよりも早く柄に手を置いた光が刀を思いっきり振り抜くと、河野辺の頭は身体から離れていった。

そして大量の血が吹き出ると間もなく河野辺の身体は光の粒となって消えていった。

光は決着が着いたことを知るとそのまま意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

目を覚ますと見覚えがありまくる天井だった。

横には咲夜さんがムスッとした表情で俺を睨んでいた。

 

 

「また一人で無茶をしましたね?光さん」

 

「あー…すいません…」

 

 

その夜咲夜さんにこっぴどく叱られた光は永琳達に笑われながら反省するのだった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。