東方想伝録   作:司馬懿です

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大晦日ですねぇ〜!2018年はどんな年でしたか?私は仕事で一杯一杯でなかなか更新ができませんでした(笑)
さて今年最後の更新ですが年末らしく宴会の回想でございます。
今回はあのコンビが登場します!


人間不信にとって宴会とは苦痛である

「想いを力に変える程度の能力…」

 

 

俺は雨天 光 幻想郷という訳の分からない世界に転送されて、1日か2日くらいは経っただろうか、俺は見事この幻想郷特有の能力者の1員となった。

事の発展は霊夢と強制的な俺の能力開花に付き合わされた時、咲夜さんから自分に自信が無い、そう指摘された事からだった。

 

最初は半信半疑でやったものの成果は得られず、逆に半疑だった事が駄目だったらしく、この能力は相当めんどくさい代物だと感じた。

結果的に自分を信じきった結果霊夢の強烈な攻撃を受け切ることに成功し、更にその攻撃を跳ね返し、消滅させる事も出来た。

 

紫から幻想郷を救って欲しいと頼まれて仕方なく受け入れたが、しかしこの能力で幻想郷を本当に救えるのだろうか?能力は開花したとしてもまだまだ使いこなせるか分からない、それなら努力すればいい?甘いな、俺はそこまで強くないし、やったところで上達する保証もない、協力プレイなんざ尚更だ、まだ1日か2日しか経ってない奴らと自分の能力について手を取り合うなんて反吐が出る。

 

どうせ利用されて雑巾のように捨てられて死ぬ運命を辿るに決まっている。

今までずっと、信じれば裏切られ、手を差し伸べられ、応えれば騙され、何よりも…

 

 

「ちょっと光!ぼーっとしてないで手伝って!」

 

「…俺が主役の宴会なんだろ?なんでお客様である俺が手伝わなきゃいけないんだ」

 

「いいから手伝いなさい可愛い女の子が頼んでるんだから男らしいところ見せなさいよ」

 

 

それ本気で言ってるなら相当自分に酔っているんだな…霊夢が俺の能力持ってたら普通に幻想郷救えるんじゃねぇのか?

正直宴会は嫌いだ。

見知らぬ人達と酒を飲んで騒いで仲良くなるなんて何が良いのやら…酒の勢いに頼って話しかけにくいヤツらと仲良くなるだけであってもし酒なんてなかったら今頃沈黙と化した宴会になっているだろうな、そう考えると酒って1種の薬物みたいなものだよな、酒癖の悪い人とか相当めんどくさい人だし。

まぁあーだこーだ言っててもまた霊夢に怒鳴られてめんどくさい事になる前にここは霊夢様様の言う通り、お手伝いするとするか。

 

 

「光さんって細身なのに凄い力持ちですよね」

 

「まぁ…力仕事してたんでそれなりに」

 

 

とりあえずビール瓶10本入った籠を両腕で4つずつ合計8つ重ねて運んだのを咲夜さんが見かけて驚いた表情で話しかけてきた。

あーあ咲夜さんは礼儀正しくていいなぁーどっかのクソドケチ女の巫女とは違うなー

おっと博麗神社の台所からとてつもない殺気を感じるから黙って手伝うとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

とりあえず夜に行う宴会の準備は夕方に終わらせて、縁側で霊夢が用意してくれたお茶を飲んでいた。

霊夢、紫、咲夜、俺で同時にお茶を飲んで「ふぅ…」というのは読者の人達からすればなかなか和む光景であろう。

 

…とその前に

 

 

「そこにいる金髪魔法使いは誰だよ」

 

「ん?あぁ!私のことか!」

 

「当たり前だろお前以外に誰がいる、名を名乗れ名を」

 

「…なんか上から目線だけどいいぜ!私は霧雨魔理沙(きりさめまりさ)霊夢の親友でありただの魔法使いさ!」

 

 

霊夢の隣で何気ない顔でお茶を飲んで、男勝りな口調をしている彼女は霧雨魔理沙と名乗った。

髪型はウェーブのかかった金髪のロングヘアーであり、左の髪を結んでいる。

黒と白のシンプルなスカートの服装で、黒色で先がとがった帽子所謂魔法使いがよく被ってる帽子を着用していた。

自分で霊夢の親友と名乗っていたが、霊夢が本当にそう思ってるのか気になるところであるが、そこは敢えてスルーして話を続けた。

 

 

「お前も能力者だったりするのか?むしろ魔法使いなら能力とか関係なく戦えそうだけど」

 

「光、魔理沙は魔法使いと言っても能力で魔法が使えるだけであって彼女は人間よ」

 

「人間なのかよ」

 

「そうだぜ!私の能力は『魔法を使う程度の能力』で魔法使いになれたんだぜ!」

 

 

どこかで聞いた話だが、魔法使いになるには人間離れした事を行わなければならないと聞いている。

まぁ一般的にはアレやらコレやらの方を想像する人が多いけれど。

1度魔法使いになると言うことは人間という人種を辞めるという事で吸血鬼や妖怪のように長い寿命が持てると聞いている。

だがこの霧雨魔理沙という女は魔法を使う能力を得ることによって人間であり魔法使いとして戦うこともできるという事か。

世の中を器用に生きる人というのはこういう人を言うのだろうな。

 

 

「なるほど…人間だが職業は魔法使いのような感じなのか…俺は雨天 光だ」

 

「聞いたぜ!お前自分の能力で霊夢の渾身の一撃を耐えた上に拳で消し飛ばしたらしいな!」

 

「ちょっと魔理沙、何言ってるのよあれは渾身じゃなくて手加減した上で攻撃しただけよ」

 

「え!?霊夢さんあの時能力開花のために本気で来て欲しいって頼んで乗り気だったのに手加減したんですか!?あんなに俺に強制的なお手合わせしたのにそれはないよー」

 

「あんたその閉じない口閉じてあげましょうか…?」

 

 

俺の挑発に普通に乗るところやっぱり彼女は負けず嫌いだというのがよく分かる。

そんなメンタルが俺にも欲しいよ

 

「おいおい…武力行使は関心しないぞ?そんなんじゃ可愛い顔が台無しだ」

 

「余計なお世話よ!」

 

「でも手加減したとしても能力者になったばかりにしては大したもんだぜ?光と呼んでいいか?」

 

「…好きにしろ、そういえば紫さん、例の幻想郷崩壊の危機を企んでいる敵というのはどういう感じなんですか?」

 

「ごめんなさい感じることは出来るけれど、姿はまだはっきりと見てないのよ、でも一つだけ言えることは()()()()()()()()()()事は間違いわ、何故ならこの前幻想郷に不規則な結界の歪みが観測されたの、それ以降から奇妙な出来事が起きていて、恐らくその歪みが元凶で、それを利用して幻想郷に入り込んでいる事は間違いないわ、今もまだ不規則な結界の歪みは治っていないからもしかしたら幻想郷に潜んでいるかもしれないわね」

 

「なるほどな…でも紫本当に()()()()()()()()()

 

「話した時は乗り気だったのに自信が無くなっちゃたのかしら?」

 

「自信は元から無いですけど俺の能力は本当にその敵に勝てるのかどうかです。」

 

「そうねぇ…確実に勝てると言ったらそれは嘘になってしまうけれど少なくとも私は光さんの素質に賭けているのよ」

 

「素質…?」

 

「最初の不規則な結界の歪みを感じてから私は外の世界で様々な人の素質を見てきたわ、そして貴方を見つけた。内に秘めた宝石のような力を持っているはっきり言って貴方はまだまだ卵から孵化したヒヨコのような存在…だから貴方はその能力を使いこなせるよう努力すれば貴方は最強の能力者になれるわ人間不信だから信じてはくれないだろうけど貴方にはそんな素質があるのよ、幻想郷には無い奴らに匹敵するものを」

 

「……もう努力する他に方法は無いんですね?」

 

「そうよ?貴方は努力しないといけない、そして証明していくの()()()()()()()()()()

 

「自分自身…」

 

 

冒頭でも言ったが、努力して上達する保証があるのか。

そう言っていたが、紫さんの言う通りかもしれない、まだ信じた訳じゃないが…やってみる価値はあると思う。

 

……()()()()()()()()()()()()()()()()…か

 

 

「素朴な疑問に付き合わせてしまって申し訳ありません。とりあえず明日からやってみます」

 

「頑張って貴方1人じゃなく、霊夢や魔理沙、咲夜だって協力してくれるだろうから」

 

「……はい」

 

「…そろそろ時間ね堅苦しいお話は終わり!準備するわよ!」

 

「よっしゃああ!今日は盛り上がるぜ!」

 

「貴方はいつも盛り上がってるでしょう」

 

 

話が終わったと同時に合図のようにみんな動き始めた。

みんな仲良しなんだな。

……協力…ね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

「えー…昨日か今日くらいに外来人として幻想郷入りしました。雨天 光と申します。今日は俺なんかのためにこのような宴会を開いていただき誠にありがとうございます。今日の夜は沢山飲んで盛り上がっていきましょう…それでは…乾杯」

 

 

光が宴に集まった幻想郷の人たちの前で挨拶をすると掛け声のように『かんぱーーーーい!』とみんな酒を飲み始めた。

 

俺は最初は色んな人と話をしていたが徐々にみんな一定のメンバーと飲み始めたのを好機にそっと障子を開いて外に出て、縁側で一人飲んでいた。

後ろでは俺以外女性なので気高い声でがやがや騒いでいた。

今まで女性より男性との飲みの付き合いが多かったから少し違和感を感じた。

少し経つと後ろから障子を開く音が聞こえた。

霊夢か魔理沙と思い後ろを振り向くと、

魔理沙と同じ金髪だが、 青のワンピースのようなノースリーブに、ロングスカートを着ていて、肩にはケープのようなものを羽織っており、頭にはヘアバンドのように赤いリボンが巻かれている。

名は『アリス・マーガトロイド』

魔理沙と同じ魔法使いだが、これぞ本物の魔法使いの方である

手に一冊の魔導書を持っていて、周りにアリスに似た人形が浮いているから印象的だった。

そんなアリスはぼっちで酒を嗜んでいる俺を初めて会話した時と同じ凛々しく美しい瞳で話しかけてきた。

 

 

「たしか…光君だったよね?」

 

「光でいいですよアリスさん」

 

「私もアリスで良いわよあと敬語も使わなくていいわそっちの方が気が楽でしょう?」

 

「…そうだなじゃあアリス、改めて俺に何か用か?」

 

「貴方ってあまり宴会は好きじゃない?魔理沙から聞いたけれど人間不信らしいからあまりこういうのには苦痛だったりするわよね」

 

「……まぁそうだな」

 

「幻想郷崩壊の危機を救うヒーローね…なんだか憧れちゃうわ」

 

「まぁ嫌々やってるようなもんだけど…というかまだ何もしてねぇし」

 

「確かあのスキマ妖怪から努力して上達しろって言われてるのよね?」

 

「…魔理沙幾ら何でも酒の勢いで喋りすぎじゃないか?」

 

「あ、いやこれはスキマ妖怪本人から聞いた話…」

 

 

あーんのクソ妖怪が…!これだから酒癖が悪い人は嫌いだ!

あまり公表にしたくない秘密も全部ペラペラと喋りやがって…もし敵に知られたらどうすんだよ…

 

 

「それで貴方はどうするつもり?」

 

「とりあえず明日から能力を使いこなせるように努力してみる感じだな」

 

「1人で?」

 

「……?まぁそうだが」

 

「もしかして貴方他人が信じられなくてあまり協力すると言っても乗り気じゃないでしょ?だから今まで貴方外でぼーっとしてたんでしょ?」

 

 

な、なんだこいつエスパーかマジで今その事について考えまくってたんだが…あ、怪しいなんだこいつはこれが能力なのか!?

 

 

「ちなみに私は『人形をあやつる程度の能力』よ」

 

「いや心の中の読んでるじゃねぇか!嘘つけ!」

 

「ふふっ…私もこうやって宴会には頻繁にくるけれどこう見えて私1人の方が好きなのよ?だから貴方の気持ちが何となく分かっちゃったりしちゃうのよ」

 

 

ま、マジかこの都会の美少女みたいな子が一人を好むのか…意外だった…

 

 

「あまり深く考えないでね、私も含めみんな個性的で面白い人たちだからその努力のお手伝いとか出来たらまた呼んでね」

 

「……考えておく」

 

「おーーーい!アリスゥーーー!どこだー!!」

 

「…っと魔理沙が呼んでるから行かなきゃそれじゃまた近いうちにね」

 

 

最後は輝かしい笑顔で再び騒がしい宴会の中へと消えていったアリスだった。

個性的で面白い人たち…あまり関わりたくないが、少しこの幻想郷に興味が湧いてきた。

また明日の朝考えることにするか…

 

自分の中で決めた光はタイミングが良いのか悪いのか魔理沙に呼ばれて再び騒がしい宴会へと俺も行くこととなった。

とりあえずアリスにバラしたツケは忘れねぇからな

 

 




魔理沙とアリスが初登場です。
魔理沙何だかんだで出してなかった(汗)
幻想郷に興味を持った光くんここからどんなストーリーが待ち受けているのか乞うご期待していて下さい(殴

それでは皆さん良いお年を!
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