東方想伝録   作:司馬懿です

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今回は色々な展開を考慮した結果かなり短くなりました。


笑顔

 

 

 

紅林を倒した光はその後、紅林のカメラを持って博麗神社へ向かった。

霊夢は光の姿を見て驚きはしたが、事情を知ると暗上に頼んで光の傷を治療するよう頼んだ。

そして光はカメラを使って霊夢に紅林が撮影した写真を見せた。

 

 

「何よ…これ…これ全部紅林って奴がやったの?」

 

「あぁ…自身のコレクションだとか言ってな、これだけの人達を過去に殺してきたみたいだ」

 

幻想郷(この世界)の人達の写真もあれば、光が着ている服に似てる人の写真もあるわね…唯一同じなのはどれも胴体を裂かれていることかしら…見てるだけで吐き気がしてくるわ」

 

「紅林はルフェールの中でもトップクラスのサイコパスだった、撮影した写真にお気に入りの写真があれば部屋に飾って酒のつまみに眺めていたのを見たことがあるよ」

 

「俺にとってはルフェール自体がサイコパスだと思うがな」

 

「ははっ!言い返す言葉もないな」

 

「とにかく、今回の人里で起きた事件は解決したってことね、犯人も光が始末したことだし、この紅林のカメラ(特級呪物)は射命丸とかに押し付けておこうかしら」

 

「青ざめて翼の羽が全部抜け落ちそうだな」

 

「暗上、光の治療は終わったのかしら?」

 

「あぁ!ばっちりだ!」

 

「じゃあ光、今日のところは帰りなさい、後のことは私が引き継ぐわ」

 

「分かった」

 

 

光はある程度傷の痛みが無くなったのを確認すると博麗神社を後にした。

それを見送った霊夢は引き締まった表情をし、それを見た暗上は察して神社の中に入った。

 

 

「いるんでしょ?紫」

 

 

すると背後からスキマが現れ、薄気味悪い笑みを浮かべた紫が出てきた。

霊夢は振り返ると無言で紅林のカメラを渡した。

それを見た紫は時間が経つにつれて段々険しい表情へと変わっていった。

 

 

「これがさっき、光が倒したタロットカード使いの記録よ」

 

「………」

 

「ねぇ紫、光が全部倒しているとはいえ少なくともこういう形で傷跡を残されてるのよ?このまま行けば人里、妖怪たちが全滅して取り返しのつかないことになるわ」

 

「そうね…あちら側も本格的に動いてきてる訳だし……ふむ……」

 

「その反応を見るになにか策はあるのかしら?」

 

「一応あるのだけれどまだその時じゃないわ」

 

「はぁ?何よそれ、もしも光に万が一があれば━━━━」

 

「分かってる、だからこそまだ使うべきじゃないのよ、安心して、もしも使うとなれば必ず彼の役に立つはずよ」

 

「その言葉絶対に忘れないわよ、やっぱりあれは嘘でした―とか言い出したら許さないから」

 

「はいはい…それと霊夢一つ言い忘れていたことがあるわ」

 

「何?」

 

 

スキマを出現させながら後ろを振り向いた紫は珍しく真剣な表情で霊夢に告げた。

 

 

「昨日、光が倒したタロットカード使いとは違う()()()()()()()()()()()()()()()()を観測したわ、光はもちろん貴女達も警戒しておきなさい」

 

「…!」

 

「それじゃ頑張ってね♪」

 

 

そう言うと紫はスキマの中へと消えていった。

霊夢はため息をした後、神社へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

紅魔館へ戻った光はまずフランと遭遇した。

 

 

「お兄様!おかえりなさい!…ってその傷どうしたの?」

 

「あー…ちょっとドジしちまってな、大した怪我じゃないから安心してくれ」

 

「そうなの…?ちゃんと治してまた私と遊んでね!」

 

「フランお嬢様の仰せのままに」

 

 

光はフランの頭を撫でると、そのまま別れて紅林の事についてレミリアに報告するためにレミリアの部屋に向かった。

 

 

「レミリア、いるか?」

 

「いるわよ、入りなさい」

 

 

ノックをしてレミリアがいることを確認した光は部屋のドアを開けた。

そこには、レミリアと一緒に咲夜が立っていた。

咲夜に傷のことを心配されたが、今のところ痛みはないので話を進めた。

 

 

「なるほど、なかなか良い趣味した人と遭遇してしまったのね」

 

「俺は二度とあんな悪趣味な奴とは戦いたくないけどな」

 

「ふふっ…それもそうね、今日は色々と動いてくれたのでしょう?ゆっくり休みなさい、咲夜、光に付き添ってくれるかしら?」

 

「かしこまりました」

 

「じゃあお言葉に甘えて今日は休むことにするわ…」

 

「そうしなさい、今日はお疲れ様」

 

「おう」

 

 

光は咲夜と一緒に部屋を後にして廊下を歩いていると、咲夜がこちらを見つめながら口を開いた。

 

 

「怪我の具合はいかがですか?霊夢のことなのでかなり適当に処置されたのではないかと…」

 

「大丈夫ですよ、この通り包帯とかで止血できてますし、再度傷んだりしてませんから…それに霊夢じゃなくて暗上が手当してくれたので安心できると思いますよ」

 

「あのタロットカード使いにですか…?本当に大丈夫なのですか?私が確認いたしますよ?」

 

「咲夜さんはまだ信用ならないって感じですよね…無理もないです」

 

「当たり前です!今は大人しくしているとはいえ私達を攻撃した敵なんですから…むしろどうしてこういうのに一番敏感なはずの光さんはあの人にそこまでの信頼を寄せているのですか?」

 

「あー…そうですね…まぁこちら側の事情があるんですよ」

 

 

言えるはずもない、自分のスペルカードが暗上の想いを読み取ったのがきっかけなのだから。

普通はありえない様な展開だ。

 

 

「そうなのですか?…まぁ光さんが信頼しているというのであれば別にいいんですけど」

 

「気を使ってくれてありがとうございます、咲夜さんにはいつも迷惑かけてばかりで申し訳ないです」

 

「お嬢様も言ったはずですよ?、私達は家族なんですから支え合って当然です、それに…」

 

「それに?」

 

()()()()()…光さんのことが」

 

 

そういう咲夜は目を逸らしていた。

心なしか少し頬が赤いようにも見えた。

そんな咲夜を見て光は以前も似たような場面があったなぁと思わず笑ってしまった。

 

 

「な、何笑ってるんですか!」

 

「いえ……咲夜さんをからかってるわけじゃないですよ、ただすごく嬉しいだけです!だからこそまだまだ死ねないなぁなんて……」

 

「はぁ…でしたらその傷を早く治してくださいね」

 

「うっ……善処します」

 

「……ふふ」

 

 

微笑ましい雰囲気の中、光の部屋の前につくと二人は「おやすみなさい」と言葉を交わして解散した。

その後の二人がどうなったかは分かるはずもないが、二人とも()()()()()事は確かだろう。

 

 

 

 

 

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