どうぞ
美鈴が咲夜さんにボッコボコにされて再び戻ってきてから結局俺は美鈴とお手合わせすることになった。
理由としては…
「まさかレミリアが俺達の修羅場に居合わせていたとはな…」
「なかなか面白かったわよ、それよりも美鈴から聞いたわよ貴方今までやってきた稽古に飽きて他のやり方を考えていたとかなんとか」
「まぁ…確かに言ったけどな」
「なら良い機会じゃない!美鈴も最近まともに戦闘してないし私も特等席で貴方の成長ぶりを見てみたいわ」
「…俺はお前の見せ物じゃねぇよ」
「そんな事言わないでよ退屈なのよ私は」
…っとニコニコしながらレミリアは館のバルコニーで紅茶を飲んでいた。
相当退屈だったのか今すぐ始めろと言わんばかりに目を輝かせていた。
まぁその横で咲夜さんが申し訳なさそうな顔をして立っているけど、咲夜さんは何も悪く思う事は無いよ、うんただレミリアが退屈で美鈴の提案を無理矢理押し付けてきてるだけだから。
はぁ…まぁただ刀を素振りしたり、能力を使って体動かすよりは実戦で試した方が効率はいいだろうな、仕方ない…レミリアはともかく咲夜さんが変に気を使わせちゃってるのには納得出来んしここは早々に折れて、美鈴とお手合わせするとするか…。
「はぁ…分かったよまったく…ただし本気の殺し合いはしねぇからな」
「そのつもりよ、ルールは私が直々に決めたわ。お互いに能力、スペルカードの使用は自由、普通の物理攻撃もありよ、どちらかが先に負けを認めたらその瞬間に戦闘終了とする…それじゃ、咲夜開始の合図お願いね」
「かしこまりましたお嬢様」
そう答えると咲夜さんは俺と美鈴の間に立って右手を挙げた。
「まさか光さんにとって初めての実戦が私でとても光栄ですが…私も紅魔館の門番として負けてられません!」
「言ってろ…その威勢どこまで持つか試させてもらうぞ」
「2人とも準備は良いですね、それでは…戦闘開始!」
咲夜さんが宣言をした瞬間、俺達は同時に地を蹴り、正面から激突した。
「では早速ここでやらせてもらいますよ!」
〜華符「芳華絢爛」〜
そう言うと美鈴は早速スペルカードを発動した。
黄色と赤の弾幕が花が咲く瞬間を描くように黄色が花びら、赤が花の真ん中の部分の役割をしていて、黄色の弾幕で攻撃し、赤の弾幕で防御壁を作るような形になっている。
まさかもう少しでお互いに衝突する所でいきなりスペルカード出してくるとは予想外だったが、それで俺があっさりやられる訳にも行かない、今までスペルカード含めて努力してきたこの成果を見せる時だ。
俺は瞬時に態勢を仰向け気味に変えて地を蹴った勢いに任せてスライディングするとそのままスペルカードを発動した。
〜想符「空想の守護神」〜
美鈴の飛び交う弾幕の中で光はそう宣言すると、光の周りに黒い蝶が3匹出現し、周りを飛び交った。
このスペルカードは黒い蝶を3匹出現させて俺の周りを飛び交う能力だ。
相手の弾幕に蝶が触れるたびに弾幕を弾く仕組みで相手からの攻撃を完全防御する優秀なスペルカードなのだが、蹴りや殴りなどの物理攻撃には無力な上に発動中の消耗が大きく、発動時間が短いのが欠点だ。
今はせいぜいスペルカード1つは完全に防御出来る程度だろう。
今美鈴の弾幕を弾いている間は完全に俺の独壇場、一気に攻めて決着をつける!
俺はスライディングから一気に走り抜けて、接近戦に持ち込むため美鈴の背後を取った。
「そう来ると思いましたよ!」
想定していたのか、美鈴はすかさず体を回転させながら回し蹴りを繰り出してきた。
俺は瞬時に刀を発現させて、それを防いだ。
蹴りと刀にも関わらず金属音が響いて火花が散るのを見ると、美鈴がどれだけ強い人なのかが分かる。
刀で美鈴の蹴りを振り払うと持ち手を右手から左手に変えて、左回転して美鈴の片足を狙ったが、美鈴は体を敢えて後ろに倒れることで軸足を浮かして回避した。
だか、攻撃は休めずにすぐに倒れた美鈴の体に刀で縦に斬ろうとするも、瞬時に体を転がして回避する。
「なかなかやりますね!光さん!やはり長時間稽古してきたからか動きがいいです!」
「美鈴も体が鈍ってるだろうと舐めていたが、まだまだ現役だな!」
一旦お互いに距離を取ると態勢を立て直した。
そして今度は拳と刀がぶつかり合う接近戦となった。
その様子を見てレミリアは感心していた。
「…美鈴はともかく…光はかなり力をつけたようね」
「毎日稽古に励んで頑張っておりましたし、美鈴も久しぶりに熱い戦闘で楽しんでいるようです」
「やっぱり光を
「…そうですね」
「貴女も彼の意外な1面に驚いたのではないかしら?」
「…正直自分から『何か咲夜さんの仕事で手伝える事はないか』なんて言われた時は言葉が出ませんでした、初めて私の料理を召し上がった時は凄い警戒していた人とは思えませんでした。」
「普段は人間不信で孤独を好む子だけれど、本当は相手にそれ相応の返しをしたくなったりする性格なのかもしれないわね」
「…そうかもしれませんね」
レミリアの問いに咲夜は静かに微笑んで答えた。
そうこうしている間に2人の戦闘は終盤へと近づいていた。
お互いに所々に土で汚れていて、額には汗が流れていた。
「ここまで私と対等に戦えるとは思ってもいませんでしたよ、やっぱり実戦してみるれば人間とか妖怪とか関係ないんですよ!」
「まったくその通りかもな」
「ですが…この勝負私が勝たせてもらいます!」
「……!」
そう言った美鈴はまたスペルカードを発動した。
~虹符「彩虹の風鈴」〜
再び弾幕が放たれたが、今度は先程のスペルカードとは違って色とりどりのの弾幕が時計回りに放たれている。
俺は迫り来る弾幕を刀で弾きながら回避するも、それも時間の問題だった。
この弾幕の動きの構造はかなり複雑だから回避して、美鈴を叩くのは至難の技だろう。
だが、俺もそう簡単には負ける訳にはいかない、相手が最高級のスペルカードを発動したなら俺も最高級のスペルカードで勝たせてもらおうか。
そして俺はスペルカードを発動した。
〜蝶符「妖刀・千子村正」~
直後、光の周りに黒い蝶が無数に現れて、光の刀に集まっていった。
少し経つと刀1面が蝶でいっぱいになり、刀は黒く染まった。
そしてその次の瞬間、包まれていた刀は一気にその力を解き放ち、紫の霊力を帯びていてより一層輝きが増していた。
そして光はその刀を構え、弾幕に向けて斬撃を放った。
その斬撃は黒く、見ているだけで吸い込まれそうな程禍々しかった。
そして弾幕と斬撃が衝突し、霊力が混ざり合い、その衝撃で黒煙が舞い、視界が塞がる。
美鈴はこれを好機に弾幕の流れと共に態勢を低くして黒煙の中を突っ込むと一気に黒煙を走り抜き、光の目の前まで詰め寄った。
そして渾身の一撃を顔面に入れようとした瞬間、光はそれを予想していたのか、刀ではなく刀を持っていない左手で美鈴の拳を避けるように弾いて美鈴の拳を回避した。
美鈴は予想外の展開に対応出来ず、そのまま前に倒れてしまうが、なんとかもう片方の手で地面を叩いて体を前に転がして態勢を整え、振り向いた瞬間に光に回し蹴りを入れようとしたが…
既に時遅し、光が美鈴の喉元に刀を向けていた。
「…俺の勝ちのようだな」
「まさか私の会心の一撃を片手1本で返すとは予想外でしたよ」
「美鈴は絶対に視界が悪くなったのを好機に俺に突っ込んでくると思っていたからなそれに、態勢を崩した後にすぐに距離を置こうとするのも分かっていたよ、それもあってか、瞬時に距離を縮める事が出来た」
「もはや想定内でしたか…それと光さん私の拳を弾く際その左手に自分の能力を使いましたね?今少し右手から霊力が伝わるのを感じます。」
「当たり前だろいくら俺でも能力使わなきゃ弾くどころかそのまま左手持ってかれてるわ、今でも普通に左手ヒリヒリするし」
「まさか光さんに片手で簡単に弾かれるとは…私もここ数年で鈍くなりましたね、私の負けですお見事です光さん」
「どうも」
「おめでとう光、とても素晴らしい戦いだったわ」
「怪我も無さそうでよかったです」
その瞬間をバルコニーで見ていたレミリアはご満悦で、咲夜さんは大きな怪我もなく終わった事に安堵していた。
「ちゃんとルール通りにやったので当然です」
「それにしても久しぶりに良い戦いだったので疲れましたー」
「それは俺も同意見だ」
気づけば長かった戦いで、身体が疲れきっていた。
正直腹減ったし、汗だくだから風呂入りたい。
「そうね…日も落ちたことですしいい頃合ね…2人は先にお風呂に入って体をスッキリさせた方がいいわ、咲夜はその間に夕食の準備を」
「かしこまりました」
「了解です」
「うぃーす」
こうして俺の初めての実践は無事雨天 光が勝利を収めたのだった。
ようやく戦闘回が投稿できる…
久々に書いたもので色々とおかしな点があったと思います()
今後は戦闘回が多くなるとは思いますが、地道に頑張っていきます。
それではまた何処かで。