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── 四種目・反復横跳び ──
クラスメイトだけでなく、相澤先生までもが呆れさせた立ち幅跳びを終え、次は反復横跳び。
だが、これに関しては脚部のスラスターを繊細に、かつ微調整しつつやっても記録は「125回」が限度だった。いや、あれである。スラスター使うと思った以上に出力が高過ぎてオーバーしてしまう。
私の記録がでた時の他の生徒たちのホッとした表情は、何だか釈然としなかった。
話は変わるが緑谷はこの体力測定が始まった時よりも憔悴しているようにも見える。
絶望してヤケを起こさないといいが。
── 五種目・ハンドボール投げ ──
ハンドボール投げでゆるふわ系の女子が「∞」──つまり測定不能値を出した。
これまでの生徒達が各々の個性を使って人離れした記録を出していく中、依然顔色が優れない緑谷は未だにそれらしい記録を出せずにいた。
そしてハンドボール投げでゆるふわ系の女子の次が緑谷だった。
「緑谷くんはこのままだとマズいぞ…」
「ったりめーだ!無個性の雑魚だぞ!」
緑谷が…無個性…?
その話が本当なら正直な話ではあるが、雄英高校の運営形態に問題があるといいようがないが…。
だが、この思考が無駄となるのは七三メガネが放った一言だった。
「無個性!?彼が入試時に何を成したのか知らないのか!?」
「は?」
つまり、緑谷はあの七三メガネが言うように、何かを成したとするのならばそれを今発揮すればいいだけの話だ。
それをしないという事は何かしらの制限があるという事、であろうか。
「46m」
思考を巡らすうちに私の耳に緑谷が一投した事を告げる情報が入ってきた。
それと同時に先程の考えは、考えすぎかと訝しんだ。
そう思った私は緑谷を見たら彼は、絶望していた。
まるで希望を掴まんとして、己が持ちうる全力を出そうとし、それが叶わなかった者の表情と気配。
「『個性』を消した」
それを告げ面倒くさそうに頭を搔きながら緑谷に視線を向ける相澤先生だった。
だが、その視線は決して好ましいとは言い難いものだった。
「やはりあの試験は非合理的過ぎる。お前みたいに運良く入学出来てしまうくらいには」
「…『個性』を消す…それにあのゴーグル…アングラ系ヒーローの〈イレイザーヘッド〉!!」
緑谷の発言によりクラスメイトはざわつき始めた。はて…イレイザーヘッドなんてヒーローなんていたのか?
「お前ら、うるさい。ざわめくな。」
睨みをきかせながらその一言でクラスメイトたちからざわめきが消えた。
そして、緑谷に近づいて
「緑谷、一度しか言わない。お前はこれから先でヒーロー活動で己の個性を制御出来ず『大怪我をして守るべき存在を守れませんでした』と言うつもりか。もしそうなら直ちに雄英高校から出ていけ。己に限界を感じてしまったのなら出ていけ。次が、お前の
先生はそう言うと緑谷から距離を取る。
その様子を見ていたクラスメイトたちは静寂していた雰囲気を再びざわつかせた。
───なぜ、もう一度やらせる?
───彼は今まで一度も個性をしてないのに?
───これ以上やらせる必要があるのか?
───無個性の雑魚の癖に煩わせやがって…!
そんな思いに駆られているのだと思う。
クラスメイトたちの雰囲気がそう物語っているようなものだ。
しかし、緑谷は顔は俯いていたものの目は死んではいなかった。
確かに先生が言っていた事は正しい。過ぎたる力は相手も己も、ましてや守るべき存在さえも傷つける。
なら、どうするべきか。
解はただ一つ。己が出来ることをやればいいだけ。
「見せてみろ、お前の可能性の力を」
今、この瞬間から審判の幕が切って落とされるのであった。
たかが1500文字でどれだけ投稿期間を開けているのかっていう、自己嫌悪。
次で個性把握テストは終わる(終わる終わる詐欺にならないよう気ぃつけます)