イベント当日。
ガチであまり眠れなかった割には不思議と目が冴えていた。アドレナリンが出ているのかもしれない。昨日の事を思い出すと、まだ頬の辺りが熱くなるし。うわあ、これイベント終わってから一人で思い出してベッドの中で悶えるやつだわ……まあ、それも思春期ということで今なら飲み込めそうな気がするんだが。
「比企谷君、一人で妄想の世界に浸ってないで持ち場につきなさい」
「そうだよ、ヒッキー。ゆきのんが頑張ってケーキいっぱい作ってるんだから。あ、ゆきのん、手伝うことある?」
「大丈夫よ。だから絶対に手を触れないでね。絶対よ?」
「なんかひどいこと言われた!」
とりあえずいつもどおりの奉仕部に安心して、俺は一色と共に持ち場へと向かった。
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「真姫ちゃ〜ん!おっはようにゃ〜!」
「おはよう、真姫ちゃん」
「おはよう」
凛と花陽が駆け寄ってきて、意味深な笑みを見せる。ああ、これはもう知ってるわね。まあ、八幡が自分から言うはずもないから犯人は小町ね。今度会ったら何か奢ってもらおうかしら。
「真姫ちゃんは比企谷先輩補充して元気いっぱいにゃ〜……いふぁいにゃ〜!」
「あんたも元気そうね、凛。良いことだわ」
「あはは……このやりとりもいつもどおりだね」
二人とのやりとりに緊張が少しだけ解けていくのを感じながら、私は今頃学校説明会を始めているであろう穂乃果達と、朝早くから作業をしている八幡に思いを馳せた。
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「……あぁ、疲れたぁ」
周りに人がいなくなったタイミングで独りごちて溜息を吐いた。
プログラムが全て終了し、片付けを終えたところで、急に寝不足の疲れがきた。あ、やばい。このまま目を閉じたら間違いなく寝落ちする……。
さすがにそれはまずいと一人頭を振りながら、スマホを確認すると、ラブライブはまだ生配信中だった。
確かもう終了してるはずだから、翌日のアーカイブ配信観ようと思っていたんだが……。
すると、真姫から連絡が来ているのに気づいたので確認してみると、大雪の為に開演時間が遅れていたらしい。
さらに画面に映っているアイドルを観てみると、どうやらμ'sの一つ前のグループらしい。事前に確認しておいたから覚えている。
……どうやら神様もたまには粋な事をしてくれるらしい。
もしかしたら体に鞭打って社畜の練習をしたご褒美だろうか。
俺はその場に腰を下ろし、スクールアイドルのライブに集中した。
眠気はいつの間にか吹き飛んでいた。