俺はカバンから取り出したプレゼントを真姫に差し出した。
「これ⋯⋯俺からもクリスマスプレゼントを渡したいんだが」
「えっ?あ、ありがと⋯⋯」
真姫は目を丸くして、クリスマス風の柄の袋を受け取り、こちらに笑みを向けた。
「開けていい?」
「まあ、お前にやったもんだし好きにすれば⋯⋯」
「ふふっ、じゃあ好きにさせてもらうわ」
真姫は丁寧にリボンを解くと、その中を覗き込み、こちらに何とも言えない笑みを向けた。
「まさかこんなとこで気が合うなんてね」
「⋯⋯まあ、あれだ。元ボッチ同士だからじゃね?」
「さりげなく元をつけたわね。それより⋯⋯ありがとう。大事にするわ」
真姫は赤い手袋をさっそくつけてこちらに得意げな笑みを見せた。可愛い。
「もしかして買った理由も同じだったりする?」
「⋯⋯ああ。寒い日にライブやる時、移動の時にそれ着けてればって思ってな」
「さらにライブに前向きになって何よりね」
真姫は距離を詰め、俺の肩に寄りかかってきた。
ふわりと甘い香りに包まれ、時間が止まるような甘ったるい空気が満ちてくる。
「「メリークリスマス」」
どちらからともなく呟いたその言葉は、静かな部屋の空気を小さく揺らした。
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2日遅れのクリスマスを終えると、すぐに年末年始を迎えた。
年越しはμ'sのメンバーと初詣に行くらしいので、年越し・年明けにメッセージを送るだけにしておいたが、2日に会うことになった。わざわざ千葉まで来るらしい。理由としては、小町にも会いたいのと、あっちの神社ではμ'sメンバーと遭遇してしまうかららしい。
駅前で携帯を見ながらぼんやりと待っていると、駆け寄ってくる足音が聞こえてきた。
顔を上げると、真姫が白い息を弾ませながらこちらに向かってくる。
「ご、ごめん、遅れたわ⋯⋯」
「いや、別に。いま来たところだし」
まさかここでこの台詞を言う機会が訪れるとは⋯⋯神に感謝だ。遅刻バンザイ。こんなノリで平塚先生も俺の遅刻を許してくれねえかな?無理か?無理だな。
「それよか、大丈夫か?何かあったのか?」
「ええ。パパに八幡と付き合ってることがバレちゃって、どんな人か質問攻めにあってたのよ」
「⋯⋯は?」
待て待て。今何気にどえらい事実聞かされたんだが。
「それでママがパパを宥めるまで八幡に関して事細かに聞かれて⋯⋯」
「そ、そっか⋯⋯」
「あ、忘れてたわ。明けましておめでとう。今年もよろしくね」
「⋯⋯明けましておめでとう。こちらこそ、よろしく」
まあ、無事今年もこの笑顔見れたから良い年にはなりそうだ。