捻くれた少年とツンデレな少女   作:ローリング・ビートル

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One and One #5

「じゃあ、行ってくるわね。送ってくれてありがとう、パパ」

 

 パパの頬にお礼のキスをして、車を見送ると、久々の空港の入り口へとゆっくり歩く。

 メンバーを見かけるかと思ったけど、特に誰とも会わなかった。もう待ち合わせ場所にいるのかしら?間違いなく何人かは少し遅刻してくるだろう。

 そして待ち合わせ場所には⋯⋯誰もいなかった。

 まあ、仕方ないわね。まだ少し早いし。せっかくだからあちこち見て回ろうかしら。

 

「⋯⋯八幡の見送り、断らなければよかったわ」

 

 最初八幡は見送りに来ると言っていたけれど、それだけのために時間を割いてもらうのは申し訳なかったのだ。まあ、後で冷やかされるのが面倒だったのもあるけど。

 八幡って空港の待ち時間ではどんな事してるんだろう?小町にあちこち連れ回されてるか、その辺のベンチで読書してそうだけど。

 

「どうかしたん、真姫ちゃん?」

「っ!?ちょっと驚かさないでよ!」

「さっきから呼んでたんやけど⋯⋯」

 

 希が呆れたように笑っている。どうやら嘘じゃないらしい。まだアメリカに行く前からこれじゃ⋯⋯自分でも心配になるわね。一旦八幡の事を考えるのはやめておかなきゃ。

 

「まあまあ、比企谷君の事考えてしまうのは仕方ないやん?」

「当たり前のように心の中を読まないで!」

「じゃあ考えてたんやね」

「⋯⋯⋯⋯」

 

 これ以上何を言っても墓穴を掘りそうなので黙っておこう。

 

 ********

 

 空港で真姫から身を隠し、こっそり飛行機に乗ることは無事成功した。

 だが一つ問題が起こった。

 

「ねえねえ、海未ちゃん!私、グランドキャニオン行きたい!」

「何を言ってるのですか。遠すぎますし、観光に来たわけじゃないんですよ」

「またいつでも行けるよ。穂乃果ちゃん」

「ふふっ、グランドキャニオンでライブもいいかもね」

「ああ、どうしよう?にこにーの魅力がアメリカ全土に広まっちゃったら」

「まだ日本全土にすら広まってないんやない?」

「な、なんか緊張してきたね⋯⋯」

「でも楽しみにゃ〜!」

「凛、飛行機の中ではしゃぎすぎないの。周りに迷惑になるでしょ」

 

 まさか前列がμ's御一行とは。ビビらせてくれるじゃねえか。まあ、座ってしまえばこっちのもんだ。後は俺と小町が顔を見られないようにしとけば⋯⋯。

 

「ねえねえ、真姫ちゃん!比企谷くんとは最近どうなの?」

「は?いきなり何聞いてんのよ!」

 

 おっといきなりアレな話題が来やがった。隣には親父と母ちゃんいるのに⋯⋯。

 だが、こういうのは真面目そうな園田さんが止めてくれるはず⋯⋯

 

「わ、私も興味あります。後学のために⋯⋯」

 

 何、だと⋯⋯。

 

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