捻くれた少年とツンデレな少女   作:ローリング・ビートル

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Sun Ship #3

 ライブ当日。

 これ以上ないくらいの快晴に恵まれ、会場となる秋葉原の街は爽やかな賑わいに包まれていた。

 街中の広い通りを丸ごとライブに使うという壮大なイベントに、小町達は目を見開いている。

 

「わぁ、すっごい光景だねぇ〜。スクールアイドルってこんなにいたんだ」

「ですねぇ〜」

「概要を読んだだけでもイベントの規模の大きさは伝わってきたけど、実際に目にすると凄まじいわね」

「ていうか、千葉からボランティアに来てるのは私達くらいじゃないですかぁ?」

「八幡が熱心にお願いしたらしいよ」

 

 考えられるあらゆる場所に頭を下げ、総武高校のボランティア活動として認めてもらうことができた。ちなみに小町と戸塚と材木座も来てくれた。材木座に関しては女子比率の異常な高さのためか沈黙しているが。

 そして、生徒会の面々はこちらをじーっと見ていたがスルーしておく。

 

「まさか先輩がここまで生徒会を私物化するとは⋯⋯意外とヤバいですね。あの人」

「彼がヤバいのは昔からよ。こんなの序ノ口だと思うわ」

「あはは⋯⋯で、でも、ほら!誰かのために頑張りたいって思うのは良いことだから!ヤバいのはホントだけど」

 

 なんかヤバいとか言われまくってるんですけど⋯⋯あと由比ヶ浜。フォローするならヤバいもしっかり否定しようね。

 

「八幡、本番前に西木野さんには会わなくていいの?」

「ん?ああ、メンバー達だけで話したいこともあるだろうからな。到着した時だけメッセージ送っといた」

「そっか。じゃあ今日は頑張らなきゃね」

「ああ⋯⋯まあ、社畜の練習も兼ねてやるか」

「こんな日に社畜なんて言葉を聞くとは思わなかったよ。これだからゴミいちゃんは⋯⋯」

 

 ゴミいちゃんという言葉を聞くことになるとも思っていなかった。

 

 ********

 

 開演が迫り、A-RISEをはじめとしたラブライブ決勝グループがステージに姿を現すと秋葉原の街がさらに賑わい始める。

 満を持してμ'sが登場すると、それは最高潮に達した。

 真姫の姿を確認すると、俺は観客とアイドルを隔てる柵の前に立ち、そのまま開演を待った。

 やがてイントロが優しく響き、会場のボルテージがまだ上がっていく。

 真姫がこの曲に込めた想いがはっきりと伝わってきて、危うく涙腺が崩壊しそうになった。観客側にいたら号泣してたな、こりゃあすげえわ。

 快晴の空に高らかに響く歌が、秋葉原の街に集まったスクールアイドルと観客を一つにしていく瞬間を、俺はその中間地点で確かに見届けていた。

 

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