捻くれた少年とツンデレな少女   作:ローリング・ビートル

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Misty #2

 

「ふぅ……」

 

 ベッドに寝転がり、天井を見上げた。

 まだライブの熱が冷めやまないのか、頬が火照っている。

 だが、それがライブの余韻だけではないことは自分が一番わかっていた。

 

「あぁ~~~もうっ」

 

 何故自分はあんなことをしてしまったのか。いや、今さら問いただしたところで現実は変わらない。

 まだ掌にはっきりと温もりや感触が残っている。

 

「次会った時、どんな顔すればいいのよ……」

 

 その問いかけに誰が答えてくれるわけもなく、胸の高鳴りだけが頭の中を埋め尽くしていた。

 

 ********

 

「…………」

「どしたの、お兄ちゃん。いつも以上に死んだ魚の目をして……」

「そ、そうか」

 

 いつも以上に死んだ魚の目という謎すぎる例えにツッコもうにも、言葉が詰まり、上手く返せない。

 理由は思い当たらない、わけではない。

 先日のμ'sのライブの帰り。

 あの一瞬が未だに焼き付いて離れない。

 ……いや、考えるな。

 まあ、あれだ。からかっているだけなんだろう。お嬢様だし。

 

「お兄ちゃん、さっきから白米とにらめっこしてばっかだけど、はやく食べないと遅刻しちゃうよ?あと気味悪いよ」

「……おお」

 

 気がつけばそれなりの時間が経っていた。

 俺は慌てて朝食をかきこみ、家を出た。

 

 ********

 

 何とか授業に集中して、いつものペースをだいぶ取り戻したところで、奉仕部のほうも依頼が入り、忙しくなった。

 依頼内容は川崎というクラスメートの女子生徒の調査だ。まあ調査といっても、最近帰りが遅い理由を確かめるだけなんだが……しかし……。

 

「……まさか、こんな所に来る羽目になるとは」

「あはは、だね。ちょっと緊張しちゃうかも」

 

 目の前にある建物は、県内でも有数の高さを誇るホテルで宿泊費もそれなりに高い。もちろん泊まりに来たわけではない。

 どうやらこのホテルのバーで川崎は働いてる可能性が高いからだ。

 隣で苦笑する由比ヶ浜は、清楚だが高級感のあるドレスに身を包んでいる。見慣れない服装のせいか、何故か目のやり場に困ってしまう。ちなみにこれは雪ノ下の私物らしい。

 雪ノ下のほうも黒のシックなドレスに身を包み、普段と違う雰囲気を身に纏っている。

 

「さ、そろそろ行きましょう。比企谷君、背筋を伸ばして。顎を引いて」

「お、おう……」

 

 どうやら俺の普段の姿勢はこういう場には向いていないらしい。

 残念の気分に浸りながらホテルに足を踏み入れると、そこにはまさかの人物がいた。

 

「…………」

「え?」

 

 そこには、こちらも洒落たドレスに身を包んだ西木野がいた。

 

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