捻くれた少年とツンデレな少女   作:ローリング・ビートル

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Misty #6

「びっくりしたよ。まさか秋葉原で八幡に会うなんて……」

「お、おう、そうだな……」

 

 頬を赤らめる戸塚に、つい見とれそうになってしまう。いや、落ち着け。戸塚は男だ。

 

「戸塚さんは秋葉原に何か用があったんですか?」

「えっと、家族が近くで用事があって……僕は待ってる間にせっかくだから寄ってみようかなって」

 

 なるほど。ナイス秋葉原。今度からは毎週通っちゃう!

 すると、西木野がジト目でこちらを見て、その後戸塚を怪訝そうな目で見ていることに気がついた。

 ……いかん。これは俺が小学校の頃、仲良いと思っている奴と一緒に帰ってたら、途中で遭遇した本当に仲良い奴とどっか行って、一人ぽつんと置いていかれた時のようなシチュエーションになってしまっている。

 何か話そうかと口を開こうとすると、小町が先に喋り始めた。

 

「戸塚さんは奉仕部に依頼しに来てから、お兄ちゃんと仲良くしてくれてるんですよ」

「そんなっ、僕こそ仲良くしてくれて、八幡には感謝だよ」

 

 そうか。感謝されていたのか。

 じんとしていると、西木野は再びジト目でこちらを見た。一体どうしたのだろうか。また失言をしたんじゃないかとビクビクしちゃうんだけど……。

 すると小町が何かに気づいたように「あっ」と西木野を向いた。

 

「真姫さん、戸塚さんは男の子なんですよ。こんなにかわいいですけど」

「えっ?」

 

 西木野は目を見開き、戸塚の顔をまじまじ見つめる。

 まあ気持ちはわかる。てか、そうやってジロジロ見ることができるのは女子同士の特権だな。いやいや、戸塚は……(以下同文)。

 

「そ、そう……こう、何ていうか……驚いたわ」

「あはは……よく間違われるんですけど、僕、男です」

 

 戸塚は俺と初めて出会った時と同じような台詞を口にしてから、いつものようにはにかんだ。

 

「……はやく言ってよ」

「いや、まさかこんなとこで会うとは思わんかったし……」

「そういう意味じゃなくて……ああ、もういいわ。えっと、戸塚さんは確か……テニス部の人、ですよね?」

「えっ、僕のこと知ってるの?」

「はい。比企谷さんから聞いたので」

 

 そういえば電話で少しだけ話した記憶がある。てかこいつよく覚えてたな……。

 

「あっ、そういえば……二人と西木野さんはどういう関係?」

「「えっ?」」

 

 俺と西木野の声が重なる。

 いや、何で驚いた?普通に言えばいいだけだろうが。

 

「あー、まあ、あれだ……小町の友達だ」

「…………」

 

 途切れ途切れ言うと、何故か小町は「ゴミぃちゃん……」と呟き、西木野は「ちぇりお!」とか言いながら飛び蹴りしてきそうな顔をしていた。

 

「あはは、仲良いんだね」

 

 そんな中、戸塚は天使のように温かく微笑んでいた。

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