捻くれた少年とツンデレな少女   作:ローリング・ビートル

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Misty #9

 西木野邸をお暇して、小町と戸塚と共に千葉に帰ると、駅前で福引きが行われていた。

 

「あっ、そうだ!お母さんから福引券もらってたんだ!やっとかないと」

「おお、そうか。まあ当たるといいな」

「むぅ……あ~でも、最近小町よりお兄ちゃんのほうが運がいいからお願い!ここで運を減らしたくないし!」

「俺の運は減ってもいいのかよ……まあ、別にいいけど」

「八幡、頑張って!」

 

 ……天使のおかげでなんか大当たり出そうな気がしてきた。

 係員に福引券を渡し、そのままガラガラをゆっくり回すと、小さな赤い玉がコロンと出てきた。これは……

 

「おめでとうございます!三等のスプラッシュプール招待券です!」

「おお!お兄ちゃん、やったじゃん!!」

「すごいよ、八幡!三等だよ!」

「……ええぇ」

 

 ぶっちゃけプールとか行く相手もいないし、相手がいても騒がしいので行きたくないまである。つまり俺には無価値。

 だが、そんな俺の心情とは裏腹に、小町はやたらとはしゃいでいた。まあ行く相手がいて騒がしい所が苦じゃなければいいのだろう。いや、小町がプールに行くとなると、ナンパを警戒せねばならん。だが同伴など断られるだろうし。くっ、どうすれば……

 

「ああ、お兄ちゃん?きっとまたバカなこと考えてるだろうけど、真姫さん達誘って皆で行こうよ」

「……は?」

 

 西木野の名前が出てきて、途端にその水着姿が浮かんだような気がしたような、してないような……いや、何を考えてる。

 

「えっと、6枚だから……戸塚さんも一緒に行きませんか?」

「僕もいいの?」

「ああ、もちろんだ」

 

 ……いかん。戸塚の水着姿が見たくてつい即答してしまった。案の定小町はドン引きした顔でこちらを見ている。

 

「じゃあお兄ちゃんは今晩にでも真姫さんを誘ってね」

「いや、それはお前から言ったほうが……」

「そうしたいのはやまやまなんだけど~小町は人気者だから、夜はケータイにずっと連絡がくるんだよね~あ~忙しいな~」

「…………」

 

 本当がどうかは極めて疑わしいが、小町からそれ以上聞くなという圧を感じる。どうやらやるしかないようだ……。

 そして、二人ははやくもプールの話を始めていたので、結局そのまま帰路に着いた。

 

 ********

 

「♪~」

「真姫ちゃんったらご機嫌ね~」

「今日はもうあえてツッコまないけど何か用?」

「最近真姫ちゃんがよく笑うようになったから嬉しくて~♪」

「……スクールアイドルやってるから、笑顔くらいできないと」

「んふふ~」

「あ、もうっ、ほっぺたつつかないでよ!」

「たまにはこういうスキンシップもいいかなって」

「よくない!あっ、電話鳴ったからママ出ていって!……はい、もしもし……え?……ええっ!?」

 

 

 

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