マドカ外伝 Moon Knights IS 黒炎の爪の旅   作:アマゾンズ

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マドカが並行世界へ

出会うのはあの人



以上


Prolog 因果律の旅人

海上に広がる広大な海域。そこに黒い空洞が開き、何かが小さな島へと落下した。

 

「ん~?珍しい現象があったね」

 

居住を兼ねた移動拠点で移動しているのは篠ノ之束。逃亡生活の為に移動を続けていたが、面白そうだと落下地点へと急ぐ。そこには全身装甲のISを纏った少女が気絶していた。

 

意識を失ったのか、それともISが操縦者を守ろうとしていたのかは分からないが、全身装甲が解除された少女の顔を見て驚く。

 

「この子の顔・・・ちーちゃん!?」

 

自分の親友だった人間と全く同じの顔。だが、体格も何もかもが違っている。何より束はこの少女と少女が纏っていたISに大きな興味が出てきた。

 

「回収して行こうかな、この子の機体にも興味あるしね」

 

少女を回収した後に移動を取りやめ、少女を回収し待機状態となっている彼女の機体を解析しようと試みた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「基本データはあるけど、こんなの大嘘だよね。もっと深く解析してやるから」

 

解析を進めるたびに束は何か名状しがたいものから「これ以上踏む込むな」という囁きが聞こえてきていた。

 

「な、なんだよ・・・解析してく度に身体に冷や汗が」

 

囁きを振りほどき、とうとう束は機体の心臓部まで解析をたどり着かせる事が出来た。

 

「これが動力なのか・・・えっと・・・ひっ!」

 

『オォォォォ……ウァオォォォォ……』

 

機体動力の解析を進めようとした途端に黒い腕のようなものが這い出てきていた。

 

「いやあああああああ!」

 

端末から後ろへ飛び退くと黒い腕のようなものは消えていた。束は顔を青くし、息を荒くしていた。

 

あまりの恐怖感に流石の束も叫び声を上げるほどだったのだろう。

 

「・・・こ、これ以上は無理!なんだか呪われそうだよ!なんなのさ!この機体は!!」

 

「おい、何をしている・・・」

 

「!目が覚めたんだ」

 

少女は目を覚まし、束を殺さんばかりに睨みつけている。束自身は自分を持ち直して少女に近づいた。

 

「ね、君の機体ってなんなの?束さん、あんな機体を開発した覚えなんかないんだけどな~?」

 

「知ってどうする?」

 

「当然、新しい機体を作るために使うよ!だから、動力を解析させて?」

 

「出来るものならな?」

 

少女からの言葉に束は顔は出さないが、内面悔しがっていた。この少女を守っていたISを解析できれば飛躍的に技術が向上し新しい機体に転用できると思ったが、機体自身がそれを許さない。

 

「聞き忘れてたけど、キミの名前は?」

 

「私か?私はアーマラ・ウィルドだ」

 

「ふーん、取ってつけたような名前だね?ちーちゃんに顔が似てるけど、全くの別人って訳だね?」

 

「そうなるな・・・この時世だ。似ている理由なんて沢山あるだろう」

 

「そうだね」

 

互いに牽制しあうが、珍しく束が折れて口を開いた。

 

「解析は辞めるし、データも取ったから整備をさせてくれる?」

 

「私が側にいればな?ガリルナガン・ナーゲルは気難しいんだ」

 

「ガリルナガン・ナーゲル・・・偽りの爪、か」

 

整備をすぐに終えると同時に、量産型の機体であるラファールが四機、アーマラが落下した地点にいた。

 

位置も束達が隠れている場所と近い、このままでは発見されてしまうだろう。

 

「助けてもらった礼代わりだ。あれを蹴散らしてきてやる」

 

「頼んだよ。その間、束さんはジャミングをかけとくから」

 

ガリルナガン・ナーゲルを展開し、その身を覆い隠すと出撃した。

 

 

 

 

 

 

 

「!反応あり、アンノウンだと思われます!」

 

「肉眼でも確認した」

 

「そこの不明機、応答しなさい!」

 

「我々はIS委員会直属、女性権利団体所属部隊・ヴァルキュリアだ。我々の誘導に従いたし」

 

「・・・・・」

 

アーマラは何も言葉を発せず、誘導に従う事もしなかった。それを見かねてマシンガンをガリルナガンに向ける。

 

「誘導に従いなさい!!さもなければ撃墜するわよ!」

 

「攻撃開始・・・」

 

銃を向けられ、敵対行動とみなしたアーマラはZ・O・クラレントを手にし、突撃した。

 

「!武器を取り出したわ!全機、あの機体を撃墜してでも持って行くわよ!」

 

「「「了解!」」」

 

この世界、束に整備されたとはいえど、自分が居た世界の束が整備した時よりも動きが遅いのだ。

 

「っ・・・!」

 

「それそれ!」

 

「やってやる!やってやるわよ!!」

 

マシンガンやライフルの弾丸を浴びせられ、機体をぐらつかせてしまう。

 

「パイロットは殺して構わないわ。機体はなるべく傷つけないように」

 

「(私が・・死ぬのか・・・こんな)」

 

「全機攻撃!」

 

リーダー格の女性が合図をすると同時にガリルナガン・ナーゲルの雰囲気が変わり、一斉射撃を回避した。

 

「何!?」

 

「避けられた!?」

 

「馬鹿な!?」

 

今のアーマラ・・・いや、マドカは全く別の誰かに近い、髪色は黒から銀髪へと変わり、何かに憑依されたような状態になっている。

 

『「フッ・・・フフフ・・・逃しは・・・しない」』

 

「ひっ!」

 

『「Z・O・クラレント・・・断ち切る・・・」』

 

「きゃああ!?」

 

一刀の下に斬られた女性のラファールは、一撃でシールドエネルギーを機体解除ギリギリまで持っていかれたのだ。

 

「!こいつ!」

 

『「バスタックス・ガン・・・ゲマトリア・・・数秘予測」』

 

『「・・・終わりだ・・・」』

 

赤黒いビームが発射され、二人目の隊員は撃墜されてしまう。その威力は並のISの威力をはるかに上回っている。

 

「我らには向かうとは!身の程をしれ!!」

 

『「トライ・スラッシャー・・・切り裂く・・・」』

 

女性の一人が接近戦用のブレードを手に向かってくるが、ガリルナガン・ナーゲルのユニットの一部を六つを繋げ、まるで三枚の刃となったものを手裏剣のような形にし、遠隔操作で飛ばした後、左腕から四枚刃の手裏剣を取り出し投げつけた。

 

「な、なんだこれは!?ああっ!?」

 

三枚の手裏剣があらゆる角度から三人目の隊員へ襲い掛かり、機体へダメージを与えていく。絶対防御は必ずしも絶対ではないと見せつけるかのように撃墜した。

 

「こうなったら・・・!お前を破壊してやる!!」

 

『「・・・お前を・・・壊してやる。我がしもべから・・・逃げられると思うな・・・」』

 

ガリルナガン・ナーゲルの背面から射出されたのは、生物を思わせる形をした六つのビット兵器のようなものであった。

 

「ビット兵器!?」

 

ガリルナガン・ナーゲルのツインアイが輝き、相手を指さす仕草が合図となってビットが向かっていく。

 

まるで吸血コウモリが飢えたような攻撃を仕掛けていき、リーダー格の女性も撃墜から逃れる事ができなかった。

 

『「・・・・」』

 

何かに憑依されたアーマラことマドカは束の下へ向かい、合流するとその場から居なくなった。

 

後にこの世界のIS学園へ強引に編入させられるとも知らずに。




外伝、マドカが主人公です!

イベント戦闘なのであの人が憑依した状態で撃退しました。

憑依イベントはまた出てくるやもしれません。

アーマラ・ウィルド=織斑マドカという認識でお願いします。

※この世界は胸糞や苛立ちシーンが多い作品となる予定です。
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