スーパーロボット大戦Re・disk4   作:jupi

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1話-Twin Gemini

 寄港した佐世保基地にて、ナデシコの通路を歩く伊奈帆は韻子を呼び止めた。

 

「……何?」

 

「韻子。ちゃんと話しておこう。ゆっくり話せる内に」

 

 気まずい気持ちで振り向く韻子。

 

「君に精神的付加をかけていたことは、正直謝るには早いと思う」

 

「別に謝ってほしい訳じゃないわよ……」

 

「ただ韻子やスレインには僕の無理を支えてもらっていたけど、僕もどうにかしたいと思っていた」

 

「……それで?」

 

 韻子はアナリティカルエンジンがどうしても好きになれない。なる必要もないだろうが、それでも婚約者である伊奈帆や自分達すらも救ってきた事実は曲げられない。

 

「あぁ。脳への負担を軽減するには、僕の負担を減らす必要がある。だから、界塚小隊の追加メンバーと会いに行く。一緒に来てほしい」

 

 何となく釈然としない気持ちもありながら、韻子は黙って伊奈帆についていく事になる。

 

 

 数分歩いた先には、やはりというべきかスレインがいた。そしてその奥には。

 

「待たせたね。ユキ姉」

 

「ユキさん!?それに鞠戸大尉まで」

 

 想像より早い二人の合流にも驚いたが、それよりも。

 

「……スレインと何話してたか聞いても?」

 

「ううん。ただの自己紹介」

 

 にこやかに答えるユキと、タバコの火を着けようと背を向ける鞠戸。

 そして冷汗を流しながら顔面蒼白のスレイン。

 

「深くは聞かないけど……スレイン。彼等は?」

 

「あ、あぁ。もうすぐ来ると連絡があったが」

 

 格納庫に搬入されるのはスレイプニールが二機。つまり伊奈帆と同じ練習機だ。

 

「お待たせしました。界塚隊長」

 

「伊奈帆。この二人は?」

 

 伊奈帆や韻子と同じくらいの年齢の兵士が二人。

 

 三影陽弥、三影弥月。

 双子の二人が挨拶に来る。

 

「この二人は北海道でアルドノア搭載の火星カタフラクトを撃墜した経験を持つ。そして」

 

 伊奈帆が左目をおさえてから。

 

「アナリティカルエンジンを作る上での必要な情報をくれた功労者だ」

 

「あ、みなさん。これよかったら」

 

 陽弥がさりげなく土産品を韻子に手渡す。

 

「……笹かま?」

 

「はい。どうぞ。」

 

 北海道から長崎に来たのに不相応な土産。

 もしかしたら、何処かで戦いながら進軍したのか。ただのボケなのか。

 

「韻子」

 

 伊奈帆は韻子に。

 

「陽弥と弥月は、僕と同等の操縦技術を持つ。鞠戸大尉やユキ姉に指揮を任せ、フォローとしてスレインに動いてもらう」

 

 そう告げられて、韻子は理解した。

 伊奈帆が仲間達の事だけではなく、自身の事も勘定に入れた。

 竜宮島での生活で匂わせた退役の意思。

 そして、より確実に生き残るための策。そして他人に頼る事も出来た。

 

「ほんっと、伊奈帆は……」

 

 恐らく伊奈帆なりの気遣いだったのだろう。何となく韻子は嬉しくなった。

 

 ふと、弥月が

 

「あなたが、スレイン・ザーツバルム・トロイヤードね」

 

「は、はい」

 

「火星カタフラクトのゲリュオン、アキダリアという機体の乗り手と面識は?」

 

 一瞬、スレインは黙るも。

 

「確か伯爵と子爵でしたね。何度か会ったことがあります」

 

「そう……今度彼女達の話を、ゆっくりさせてほしい」

 

「えぇ……」

 

 察したスレイン。三影兄妹が火星騎士を倒したのだ。何らかの接触があったに違いない。

 

「なんだか変な感じっすね」

 

「どうした?陽弥」

 

 陽弥は鞠戸に対し話しかける。

 

「火星騎士の幹部だった人と、デューカリオンのエース。それに組み込まれる田舎の一般兵って」

 

「おいおい。この部隊はそんな事言ってる場合じゃないくらいのカオスだぞ?細かい事気にするな」

 

 界塚小隊。

 界塚伊奈帆、スレイプニール改。

 網文韻子、ハーシェル改。

 スレイン・ザーツバルム・トロイヤード、タルシス改。

 界塚ユキ、アレイオン。

 鞠戸孝一郎、アレイオン。

 三影陽弥、スレイプニール。

 三影弥月、スレイプニール。

 

 そして暫定的に指揮系統に組み込まれている黒部部隊も、彼等と動く。

 

 白羽由希奈、青馬剣之介、クロムクロ

 ムエッタ、メドゥーサ。

 ソフィー・ノエル、茂住敏幸、イエロークラブ。

 

 

 

「練習機がこんなにも逞しく見えるなんてな……」

 

 スレインが呟くと、伊奈帆は。

 

「機体の性能が戦力の決定的差にはなり得ない。まぁ、隣のハンガーを見ると比べたくなるけど」

 

 隣はヴァルヴレイヴやファフナー隊がいる。機体性能は歴然だろう。

 

 

 彼等が話していると、スレインにとって見知らぬ女性が歩いてきた。

 それに気付いて驚く韻子。

 

「本当にカオスよね。この部隊」

 

「ライエ……それに……」

 

 伊奈帆にとっても想定外の人物、韻子とスレインの注目が集まる。

 

「エデルリッゾさん!?」

 

 スレインが駆け寄る。

 

「やっと会えました……スレイン様!」

 

 流石に伊奈帆も気にする。

 

「エデルリッゾさん。貴女はアセイラム姫の身代りとしてエフィドルグに拉致されていた筈だ」

 

 エデルリッゾは下を向きながら。

 

「揚陸城に連れ去られた後アセイラム姫殿下と会えるタイミングがありました。そして私を助けるために、ご無理を……そのせいで姫殿下は洗脳を受け……」

 

 涙ながらに語るエデルリッゾを、スレインが頭を撫でる。

 

「私を助けてくれたのはキングガンダム二世と名告る、異形の姿をした王でした……。」

 

 

 




タイトルで分かるかも知れませんが、アルドノア・ゼロの外伝が絡みます。
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