グルグルと機体が回転し落下させながら意識を失うハサウェイ。
ダメージは然程では無かったが、彼の心的負荷が大きすぎたのだ。
「何してるハサウェイ!」
地表へ激突する寸前にグシオンリベイクにキャッチされる。
「……昭弘」
「団長命令だ!止まるんじゃねぇってよ!」
ハサウェイは昭弘の怒声に苦笑いする。
鉄華団に入った覚えがないのだが、彼なりの叱咤激励なのだろう。
「……ありがとう!」
止まるな。
ごく単純な言葉だが、ハサウェイには響いた。
地球軍の腐敗した官僚の粛清。
自分にとって優先すべき目的。
テロリストマフティーとしてやるべき事はまだまだ山積みなのだ。
「こんな所で止まれない。たとえ」
立ち塞がるクエス専用ヤクトドーガ。
「君が相手でも!」
ファンネルミサイルをヤクトドーガのファンネルに当てる。
クスィーガンダムの急加速。
ビームサーベルでコクピットを貫き、踏み台にして更に加速。
「次!」
目の前のサザビー。
クスィーガンダム目掛けて前に出てくるではないか。
「グッ!」
正面からの蹴り込み。
MSでの戦闘は近接格闘でその技量が明らかになる。
「簡単にはいかないか!」
サザビーを前にしてシールドを構える。
「お待たせ」
淡々とした声が聞こえた瞬間に、サザビーのシールドに向かってワームカッターが直撃する。
「三日月!」
「苦戦してるなら手を貸すよ?」
「頼む!」
バルバトス・スレイブはテイルニードルをサザビーの腕に突き刺す。
勢いよくそれを引っ張る。
体勢を崩したサザビーをクスィーガンダムが殴り付ける。
重量を活かしたパンチ。
クスィーガンダムはミサイルポッドを外し、ポッドごと投げ当てる。
サザビーはとてつもない反応を見せてそれを回避する。
次にバルバトス・スレイブに対してファンネルからのビーム。
しかしビームが通用しないバルバトスはお構いなく殴りかかる。
尚も抵抗を続けるサザビーへビームサーベルを構えたまま突撃するクスィー。
音速飛行のままサザビーの腹部を切り裂き、そのまま突き抜けていったのだった。
一方のキラ、アスラン、シン、ムウは其々の敵と相対していた。
「先に行けボウズ!」
「ムウさん!」
「クルーゼ擬きは俺がやる!」
「判りました!行ってきます!」
ストライクフリーダムの向かう先に立ち塞がるリガズィを通りすぎながらサーベルでバラバラにする。
一足先にキラは揚陸城へ向かった。
アカツキはオオワシ装備でビーム兵器をプロヴィデンスガンダムに対して牽制する。
ドラグーンを使用した反撃がくるも、ヤタノカガミがそれを弾く。
「卑怯かも知れないが、機体の相性バッチリじゃないか!終わらせてもらうぞクルーゼェェェッ!!」
「チィッ!ムウ・ラ・フラガ!貴様はぁ!」
プロヴィデンスの武装が一切通用しない。
完全に距離をキープしたまま射撃のみで追い詰めて撃墜に成功する。
そしてシン。
デスティニーガンダムはレジェンドと対峙していた。
「ハイネの次は俺を殺すのかシン!」
「黙れってんだよ!!」
圧倒的機動性でレジェンドに距離を積めて、追い詰めていく。
「あの時言えなかったから言わせてくれ。サヨナラだ……レイ……」
レジェンドが追い詰められた先は、アークエンジェルの射線上。
ゴッドフリートが直撃して機体を真っ二つにした。
そのアークエンジェルとナデシコがドミニオンとミネルバを相手に艦隊戦を仕掛けていたが、それも終結に向かう。
ジャスティスとアカツキがそれを可能にしたのだ。
そしてエフィドルグのニューガンダムに襲い掛かるバルバトス・スレイブ。
「単純な反応速度?いや、先読みか?」
三日月はフェストゥムの力を最大利用しながら連続攻撃で畳み掛けようとしたが、全く当たらない。
ニューガンダムによるフィンファンネルは相手にしない。する必要が無い。
ライフルやサーベルの攻撃は油断すればバルバトスと言えどダメージをおう。
かつてキラと戦った時に三日月は学んでいたのだ。
「昭弘。ちょっと手伝って」
「おう!」
「私も手伝おう」
バルバトスとグシオンリベイク、更にはグレイズリッターがニューガンダムを囲む。
「確かに強い相手だけど」
「一機ではな!」
ニューガンダムによるバスーカがグシオンリベイクに直撃するも、耐えきる。
「隙アリだ」
マクギリスによる剣戟。
回避されるもライフルを両断。
「これならどうだ?」
三機で包囲した状態でバルバトスによるテイルニードルで行く手をふさぐ。
「充分なお膳立てだ!!」
バルバトスが離れた瞬間に不意をついてクスィーガンダムが突撃。
サーベルを振り回してニューガンダムの両足と左手を切り捨てた。
「こんなところかな」
バルバトス・スレイブのワームスフィアがニューガンダムを吸い込み、消失させたのだった。
「アムロさんに……勝ったのか?いやエフィドルグだしな」
「後はキラだけか」
三日月のバルバトスが揚陸城を見上げてから再び走り出す。