スーパーロボット大戦Re・disk4   作:jupi

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久々に投稿


17話-利用された情愛

 

「ラクス!」

 

 エフィドルグの揚陸城を一切迷いなく突き進んだ先には、管制室のような場所があった。

 華奢な身体に合わない大きな椅子に足を組んで座っていたのがラクスだった。

 

「やはり貴方がきましたか……」

 

「ラクス……」

 

「キラ。キラは私をどうする気ですか?」

 

 普段の目付きとはまるで違う彼女に、キラは戸惑う。

 

「僕は……君を助けたい」

 

「それを受け入れられないのです。私はエフィドルグとしてミラーサ様を支えたい」

 

 ラクスは銃を抜き、キラへ向ける。

 

「あの方は弱い……そして多くの支えが無くてはエフィドルグの安寧から遠ざかってしまう」

 

「惑わされるなラクス!君は洗脳されているだけだ!」

 

「お黙りなさい!」

 

 銃を向けたままモニターを切り替える。

 

「あれは……」

 

 キラが驚愕しながらモニターを見つめる。

 写っていたのは‘ジェネシス’と呼称される大量殺戮兵器。

 

「貴殿方がレクイレムの処理に時間を費やしていた頃に完成したのです。あくまで急造品なので一発しか射てませんが」

 

「どこに射つつもりだ……」

 

「決まっているでしょう?ここです」

 

 つまりは富山全域、揚陸城や仲間たちの艦隊が巻き込まれる。

 

「ジェネシスの起動権はここにはありません。そして全てのアルドノアを停止させる必要がある。」

 

「なら僕は……」

 

 キラは両手を広げて敵意が無いことを示す。

 

「自分が出来ることをするだけだ」

 

「無駄な事です」

 

 無慈悲に引き金を引いて、室内に銃声が鳴り響いた。

 

 

 

 

 その頃、エフィドルグ地上部隊の指揮をとっていたオオタコウイチロウの擬物がMS隊やエステバリス隊を追い詰めていた。

 

「どうしたお前たち!この程度の戦力で押さえられているようでは無数の宇宙怪獣の相手は出来んぞ!!」

 

「こ、コーチ!」

 

「ノリコ……騙されては駄目……あの人は……」

 

「でも、でもお姉さま!」

 

 

 ガンバスターの攻撃に迷いが生じる中、サブロウタ機のエステバリスが被弾して落下するのをダイミダラー超型がキャッチした。

 

 リョーコ、イズミ、ヒカルがフォローにまわるがデストロイガンダムの火力に太刀打ち出来ずに回避に専念するしかない。

 

「量産型ダイミダラーは陣形を整えつつデストロイガンダムの援護を。ヘッドレスはカクタスを投擲しアークエンジェルとナデシコを集中攻撃だ!」

 

 コーチの指揮で次々と戦艦に迫り来るカクタス。

 

 しかしそれを防ぐ太陽騎士ゴッドと騎士ユニコーン。

 

「冗談ではない!このままでは物量に潰されるぞ!」

 

「これもエフィドルグらしさか!」

 

「太陽騎士!あれを頼む!」

 

「いいだろう!」

 

 左手にゴッドソード、右手を前につき出す。

 

「ゴールド……メテオォォォ……シャイニングゥゥッ!!」

 

 掌から超高熱のエネルギー波。

 次々とヘッドレスやカクタスを溶かしつつ、オオタコウイチロウのシズラー銀を警戒する。

 

「プラズマビアンキを味わってみるがいい!」

 

「させると思うか!」

 

 シズラー銀のプラズマビアンキが弾かれた。

 騎士ユニコーンのマグナムソードと切り結ぶ。

 

 

「まって……後は私たちが!」

 

 ガンバスターが前に出る。

 

「私の夫の擬物……辛いけど……久々に顔が見れて嬉しかった。礼を言わなくてはね、エフィドルグに」

 

「お姉さま……」

 

「やるわよ!ノリコ!」

 

「はい!お姉さま!」

 

 重力波が生み出すエネルギーの球体をガンバスターの左手に出力する。

 

「バスターーーホームランッ!!」

 

 球体を打上げ、揚陸城の外壁を削る。

 強固な外壁と特殊なバリアがあるのはわかりきっていたので、部隊によっては内部からの爆破や無力化が主だった作戦目的だった。

 ガンバスターには、そのどちらも命令されていない。

 

 崩れ落ちた瓦礫はヘッドレスやデストロイガンダムに直撃する。

 つまりオオタコウイチロウの指揮に影響が出て陣形を崩したのだ。

 

「流石はガンバスター!しかしな!」

 

 シズラー銀のバスターミサイル、更にはプラズマビアンキが襲いかかる。

 

「うわぁぁぁっ!!」

 

「何!?」

 

 何も戦術などない、ガンバスターによる腰の入ったバスターバッドの殴打。

 蝿叩きの如くシズラー銀が地面に叩き落とされる。

 

「よくやったお前たち……」

 

 シズラー銀を掴み上げて眼前に向き合う。

 

「お前たちには多くの困難が待ち受けているだろう……しかし後ろを振り返る事は許さん!常勝と生還以外は考えるな!」

 

「……コーチ……」

 

「さぁ、やれ!エフィドルグとて矜持を貫けぬならば死してその罪を償うだけだ!」

 

「コウイチロウさん……」

 

「炎となったガンバスターは無敵だ!後はトップをねらえ!トップであり続けろ!」

 

 ガンバスターの手に力が入り、シズラー銀がミシミシと歪み始めた。

 

「ありがとう……ございました……」

 

 カズミが目を伏せ、ノリコは震えながら操縦管を掴む。

 

 エフィドルグのシズラー銀を握り潰して破壊するのだった。

 

 

 

 そして再びキラ。

 ラクスによる銃撃は何かに跳ね返されたような音がして、それに気付く。

 彼自身はかすり傷一つ無い。

 

「あ……あなたは……?」

 

 その背中には深紅のマント。

 

 小型ガンダムと言われるその容姿は、騎士ユニコーンや太陽騎士ゴッドとは似つかない。

 

「わたしはキングガンダム二世……君と同じ多くの命を救うために戦う者だ」

 

 キングガンダム二世。

 騎士ユニコーン等と同じくスダ・ド・アカワールドから来た存在。

 

 既にエデルリッゾからの情報で合流予定があった最後のカード。

 

「邪魔を……!」

 

 ラクスは銃を乱射。

 キングの豪華絢爛な盾はそれをモノともしない。

 

「少し眠っていてもらうぞ」

 

 小型ガンダムと人間の腕力には圧倒的な差がある。

 

 軽い当て身によりラクスは倒れ、キラが駆け寄って背負う。

 

「キングガンダム二世と言いましたか……その、ありがとうございます。ですがジェネシスが」

 

「……問題なかろう。今はこの場から撤退しようではないか」

 

 キラはストライクフリーダムに乗り、その肩にはキングガンダム二世が立つ。

 

 彼等はアークエンジェルに帰還するのだった。

 

 揚陸城四番艦の攻略が終了する。

 

 

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