スーパーロボット大戦Re・disk4   作:jupi

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22話-暴力で示す者達

 マクギリス・ファリドは絶句した。

 イオク・クジャンの情報を聞いた時は笑いが止まらなかったにも関わらず、エフィドルグ揚陸城一番艦から涌き出てくる機体群の前に体が硬直したのだ。

 その原因足る純白のガンダムタイプMS。

 

「バエル……ガンダムバエル!!!」

 

 マクギリスのグレイズ・リッターの構えた剣が震える。

 

「擬物と言えどバエル!そしてそのパイロット!そこにいるのはアグニカか!」

 

 バエルの隙をついて投擲される瓦礫。

 片手で弾き、攻撃してきた機体に向けてメインカメラが輝かせる。

 

 

 ガンダムバルバトス・スレイブ。

 ガンダムグシオン・リベイク。

 

 二機がクレイグ・リッターと並び立つ。

 

「勝てるのか……バエルに、アグニカに……」

 

「名前くらいなら聞いたことあるけど……」

 

 無関心かつ冷淡に三日月はバエルを一瞥。

 

「全部潰すだけだ」

 

「待ちたまえ君たち」

 

 マクギリスが三日月と昭弘に通信を繋ぐ。

 

「私は擬物とは言えバエルを手に入れたい。可能だろうか?」

 

「めんどくさい」

 

「そもそもそんな楽な相手なのか?」

 

 昭弘の言葉に納得するマクギリス。

 

「確かに。あれはギャラルホルンの象徴足る機体。並大抵の覚悟で戦っていい相手ではないな」

 

「へぇ。よくわからないけど、凄いんだ」

 

「なら、倒すよな」

 

「うん。アグニカってヤツ、オルガや鉄華団の敵になったら厄介だろうから」

 

「待ちたまえ!」

 

 マクギリスの言葉に、三日月はため息をついてオルガに通信を入れる。

 

「オルガ、どうする?」

 

「……あくまでレプリカだろ。悪いな、マクギリス」

 

「くっ……やむを得ないか……」

 

「やっちまえ、ミカァァッ!!」

 

 

 

 ガンダムバルバトス・スレイブが突撃する。

 フェストゥムの力を使用して構成したのはレンチメイス。

 殴りかかるもバエルの機動性が上回る。

 

「さっきの奴と同じだよ。皆で囲んでボコボコにすればいいんだよ」

 

「そう言う訳だ!」

 

 オルガがアークエンジェルから通信を送る。

 

「ミカに手を貸してくれキラ!」

 

「了解!」

 

 ストライクフリーダムがバエルの頭部にレールガンを直撃させる。

 続いてインフィニットジャスティスがバエルの背中を蹴り込む。

 更にグシオンリベイクの砲撃がバエルの両足破壊する。

 そしてデスティニーがバエルの肩にビームブーメランを突き立てる。

 

「いくら強くても、ね」

 

 バルバトス・スレイブがレンチメイスでバエルの胴体を挟む。

 

「馬鹿な……バエルが、こうも簡単に……」

 

 マクギリスが愕然とする。

 

「うん、大した事ないよ」

 

 レンチメイスの刃が回転し、ギリギリと機体を歪ませていく。

 

「アグニカ……」

 

 エフィドルグ複製体であるアグニカ・カイエルの擬物が搭乗するガンダムバエル。

 戦士ではなく指揮官機であるが故に、歴史上の勇姿を見せることもなく爆散すら出来ずに朽ちていく事になった。

 


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