スーパーロボット大戦Re・disk4   作:jupi

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25話-エフィドルグに安寧を

 

「やはり幾度も廻る長旅には友人は必要だよ。そうだろ?イドゥン」

 

「カインよ、エフィドルグによる祝福は我等フェストゥムやお前達マギウスを友人にしてくれた。彼らにも我々からの祝福を与えようではないか」

 

 ヴァルヴレイヴⅡ号機ダーインスレイブと漆黒のマークニヒト。

 カインとイドゥン。

 

「ならば友人同士、背中を守り合おう」

 

 二機の前に立ち塞がるのは、ショーコとサキ、アキラのヴァルヴレイヴ。

 

 

「強すぎる……同じヴァルヴレイヴでここまで違う事が出来るなんて……」

 

「……倒す術を見出だせない……」

 

「ショーコちゃん、サキちゃん、ごめん」

 

「アキラちゃん!?」

 

「機体温度が限界。負担かけすぎた」

 

 アキラのヴァルヴレイヴは作戦開始時点からずっとオモイカネと接続し続けいた。既にインパクトブースターも使いきっている。

 

「ダミーレイヴ如きが……」

 

 ダーインスレイブが武器を向けようとすると閃光が横切る。

 

「やらせると思うか!?」

 

「なんだ……その不格好な機体は」

 

 カインの前に現れたのはダイミダラーだった。

 

 

 

 

 

 その頃揚陸城の内部では激戦が繰り広げられていた。

 

「数が多い!」

 

 エフィドルグの残存戦力が集結した城内。

 ソフィー達が乗る機体と同種のイエロークラブ。

 バンカーを装備したロックヘッド。

 鉈を装備したロングアーム。

 飛行能力を持つブルーバード。

 薙刀を持つスパイダー。

 そして。

 

「やはり私の複製体!」

 

 ムエッタが搭乗するマナタの眼前には、もう一体のマナタ。

 敵のマナタをオクトパスと呼称する。

 

「我に害なすか!」

 

「ハッ……この声は……」

 

 クロムクロの剣之介がロングアームを蹴り遠退いてからオクトパスを見る。

 

「雪姫様……」

 

「騙されるな剣之介!お前はもう過去の骸ではない!」

 

 マナタとイエロークラブがクロムクロと背中合わせになる。

 

「こら剣之介!もうあんたにはあたしが居るんだから、ご先祖様に惑わされないで!!」

 

「二人とも……すまぬ」

 

 クロムクロが正眼に構える。

 

「我はこれより、羽芝家の家臣青馬剣之介時貞ではない!この世に生きる一人の男として戦う!」

 

「それでこそだ!」

 

 マナタは別の機体を相手取る。

 

「さぁ覚悟してもらうぞミラーサ!」

 

「ヒィッ!頼む、殺さないでくれ!ムエッタ姉様!」

 

「どの口が!」

 

 スパイダーが逃げの一手。

 ミラーサは精神的にも追い込まれていた。

 太陽系に集まっていたエフィドルグ艦隊の全ての戦力を投入したにも関わらず、突如先制攻撃を仕掛けられて衛生軌道上から逃げるように地上に降りた。

 

 さらにエフィドルグの情報網に引っ掛かった猛者を複製させて迎撃に当たらせたのだが、尽く撃破されただけではなく謀反を行う者まで現れた。

 

 

 更に追い討ちをかけるかの如く、バサラの歌が無理矢理脳裏に響くではないか。

 

 仲間に頼りたくても残りの戦力は僅か。

 そして城内の部隊はグロングルのみ。

 

「じ、冗談ではない!!」

 

「潔く討ち取られよ、ミラーサ!」

 

 ミラーサが怯えながら逃げようとすると、イエロークラブ改のソフィー達が戦闘箇所から突如離脱したではないか。

 

「なんだ!?何をしようとしている!」

 

「わからぬだろうな!自らの手柄を求めていた者では!」

 

 クロムクロが他のグロングル達を誘導するように走っていく。

 

「既にお前は孤立した!さぁ教えろ!エフィドルグの複製技術を!」

 

「な、何!」

 

「我々がどのように作られているのか、それを知るべきだろう!」

 

 ムエッタが乗るマナタが、ミラーサのスパイダーを押さえつける。 

 

「知るものか!あれはエフィドルグの安寧に必要なモノ!」

 

「……ミラーサ。お前は何故生きているのだ?確か黒部での血戦で戦死したはずだ。」

 

「ヨルバによって救われたのだ!」

 

 ミラーサは突如吐き気を催す。

 

「……違う。確かに死んだ……そしてヨルバに運ばれ……クゥっ!!」

 

「……ミラーサ……」

 

「そうだ……わたしは複製されたのだ……そして、調整を受けて……’あの方‘からの指示で」

 

「あの方……?」

 

「……えぇい!!これ以上惑わすな!あの方の場所までお前は到達させぬわぁ!!」

 

「チィッ!」

 

 スパイダーからの奇襲。

 アクロバティックな足裁きで跳ね回り機動性で圧倒するも、マナタは躊躇なく壁や床を振動刀で切り裂きながら走る。

 

「……ミラーサ。お前は美味しいものを食べたことがあるのか?」

 

「美味しいもの……何を言っている!?」

 

「お前は気に入った男と手を繋いだことはあるのか?」

 

「世迷言を!!」

 

 ムエッタはミラーサを哀れむ。

 

「人間として生きるのは、とても尊く多くを学べる。エフィドルグの生き方としては相応しくないだろうがな」

 

「ならば死ねぇ!」

 

「さらばだ……ミラーサ!」

 

 今まで仲間達が使っていた戦法。

 

 何百年と進化が止まっているエフィドルグは、それを学ばなかった。

 

 

 

 

 外壁を殴り破ってきたのは、バルバトスだった。

 

「ムエッタ、こいつも殺していい奴だよね」

 

「あぁ、エフィドルグの指揮官だ。恐怖を与えて殺してほしい。後は好きにして構わないぞ三日月」

 

 バルバトスがメイスを構える。

 するとスパイダーは後ずさりしながら。

 

「待て!貴様ムエッタ!武人としての誇りはないのか!?正々堂々と一騎討ちをしろ!」

 

「バサラの歌を聞かなかったお前が悪い。それにこれは‘エフィドルグ殲滅作戦’だ。戦ですらない」

 

「もういい?」

 

「待たせた。後は任せたよ」

 

「待てムエッタ……ムエッタ姉様!」

 

「煩いなぁ」

 

 無慈悲にもメイスが叩きつけられる。

 

 

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