スーパーロボット大戦Re・disk4   作:jupi

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クロムクロメイン回です


9話-いくつかの不粋

 

 白羽家での食事が終わり、洋美は直ぐに出発の支度をする。

 

「やれやれ……もう研究所に戻るわ」

 

「帰ってきたばかりなのに……」

 

「……流石に今回は仕方ないわ。エルエルフって人に即時退去するように言われてるから。やること満載なの」

 

 靴を履き終えて。

 

「次に男をつれてくるのは、小春?それともムエッタ?」

 

「ならば、つれて来てもいいだろうか?」

 

 ムエッタの発言に、全員が静止する。

 

「ちょ、ちょっとムエッタ!?まさか」

 

「ムエッタどの……いつの間に……」

 

 由希奈と剣之介が取り乱す。

 

「あぁ。想いを受け止めてもらった」

 

 僅かに頬を染める。

 

「あらまぁ。あなた変わったわねぇ……さぞやいい男なんでしょう。おっといけない。それじゃあね」

 

 足早に去る母親を見送ってから、小春と由希奈はムエッタの両脇を掴む。

 

 賑やかな訊問が始り、時間を忘れるような夜を過ごすことになる。

 

 由希奈は夜の内にソフィーや韻子、ユリカや真矢にメールを送る。自らの結婚の事、ムエッタの事……。

 ふと縁側から話声。剣之介だ。

 

「すまぬ。色々と相談に乗ってもらったが何一つ実行できなんだ」

 

 誰と話ているのだろう?電話先の相手の声は聞こえない。

 

「テンカワ」

 

 アキトさんか。由希奈は聞く耳を立てるのをやめて自分の部屋に向かおうとする。

 

「……拙者は由希奈と添い遂げる。故に悩むのだ。どのタイミングで押し倒せばいいのか」

 

「何て事相談してんのよあんたは……」

 

「ゆ、由希奈!?」

 

 剣之介が慌ててスマホを誤操作して、スピーカーをオンにしてしまう。

 

《俺とユリカの時は難しかったんだ。ルリちゃんも一緒に暮らしてたから……でも結局気付かれて、気を使われて。って剣之介?聞いてるのか?おーい》

 

 由希奈はスマホを取り上げて。

 

「あのアキトさん?剣之介に変な事教えないでもらえると」

 

 ツーツーとスマホから鳴る音。

 

「逃げたし……」

 

「えっと……」

 

 気まずい雰囲気の中、スマホを返す。

 

「じゃあ、おやすみ」

 

 由希奈はそそくさとその場を離れる事になった。

 

 

 

 次の日の朝。

 

 二人は家の庭に着陸させていたクロムクロに乗る。

 

「ムエッタはどうする?」

 

「オルガが迎えに来る、それから少し時間を潰してから合流する」

 

「そっかぁ」

 

 ニヤニヤしながらムエッタから家族に視線を戻す。

 

「それじゃ。またね」

 

「先に避難しているからの。早いとこ平和にしてくれよ」

 

「うん。わかった」

 

「由希奈、ムエッタ、そして剣之介。必ず生きて帰るのじゃぞ。お主らに経を唱えるのだけは勘弁じゃ」

 

「和尚……承知した」

 

 二人はその後、途中で羽柴家の城跡に華を添えてから、由希奈の父親の墓前に挨拶に行った。

 

 

 クロムクロが飛び発ってから、僅か数分が経過した頃。

 

「わりぃ。またせた」

 

「それはいいのだが……」

 

 小春と和尚が遠巻きで見ていることより、オルガがスーツ姿で現れた事と……。

 

「車で来ると思っていたのだが」

 

「書類上の手違いで借りられなくてな……取りあえず乗せてもらってきた」

 

 白羽家の庭に立つのはバルバトス。場違いにも程がある。

 

「ラミアス艦長がバルバトス出すのを許してくれたのが謎なんだが……」

 

「……そうか……では行こう」

 

「お、おう。じゃあミカ、サンキューな。」

 

「うん。アークエンジェルに戻るよ」

 

 バルバトスの中から三日月が二人を見てから、アークエンジェルに戻ろうとする。

 

「……面白いな。あんなオルガ初めてだ」

 

 

 

 

 一方の由希奈と剣之介。

 同窓会の会場に到着。既に校舎の前に数人の男女が並んでいた。

 

「おかえりー!由希奈、剣ちゃん!」

 

 先に到着していたソフィーのイエロークラブの隣に着陸。

 待っていたのは赤城、カルロス、美夏だった。

 

 挨拶もそこそこに、会場である体育館に足を運ぶ。

 

 思出話に花を咲かせつつ、火星での出来事等を語る剣之介。

 

「ところで茅原は?同窓会とかなら撮影してたっておかしくはないけど」

 

 由希奈の問いかけに、カルロスが。

 

「普通に逮捕されてるはずや。あいつの事だから仕方がない」

 

 誰もが飽きれ顔になる中、由希奈のスマホが鳴る。相手はエルエルフだった。

 

「白羽。楽しんでいる所無粋な電話をしてすまないが」

 

「それは許しません、ってか連絡先エルエルフさんに教えてないんですが」

 

「……連坊小路アキラに繋いでもらった。それでだ」

 

 もしかしたらエルエルフは由希奈と絡むのが苦手なのだろうか。

 

「緊急なんですか?」

 

「ある意味な。実はお前の友人の茅原という男なんだが」

 

「え、友人ではないですが」

 

 通話先から溜め息が聞こえたので、流石に由希奈は黙る事にした。さっさと話を終らせて同窓会に戻りたい。

 

「エフィドルグに拉致された可能性がある。防衛隊の映像記録に映っていたらしい」

 

「ちょっと待って下さい。それじゃあ」

 

「市内にエフィドルグがいるのだろう。警戒しておくんだ」

 

 由希奈はガックリする。

 エフィドルグといい、エルエルフといい、本当に無粋だと。

 

 




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