He have gone to Gensokyo.   作:風峰 虹晴

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異変終了した後といったら宴会ですよね。


part11 宴会

「宴会?」

 

俺は永琳先生にそう聞いた。俺は仕事に戻ってから数日後、永琳先生に急に宴会があると言われた。

 

「異変解決を祝って宴会が開かれるの。」

 

「……聞きたいことが2つあるんですがいいですか?」

 

「ええ、構わないわよ。」

 

「ではまず1つ目、宴会はいつ行われるんですか?」

 

「今日の夜。後2時間ぐらいね。」

 

「えぇ…。」

 

早っ!!っていうかなんでこんな時間まで教えてくれないんだ!?準備とかあるんじゃないの!?そういえばやたら調理場から調理音聞こえると思ったらそういうことか…。

 

「……じゃあ2つ目、なんで異変から四ヶ月経ってるんですよね?なんでそんな時にやるんですか?」

 

「勿論それは……」

 

そう言うと、永琳先生が俺の方に手を置いた。……なんだか嫌な予感しかしない。

 

「あなたが主役だからよ。」

 

「…………え?」

さ、最悪だ……!!俺はたまたま目に入った新聞を手に取る。すると、今日の夜の宴会のことがかなり大きく記事にされていた。そして……主役である俺のことも……。記事の内容は宴会の宣伝と内容。そして、主役である俺のこと。外で美鈴と戦っていた時の写真や、紅魔館の外から俺と咲夜の戦いの写真が撮られていた。……いつの間に撮ったんだ?この写真。……こんだけの広告だ。かなりの人や妖怪が来るだろう……プレッシャーが物凄い。

 

「まあ、頑張ってね♪」

 

永琳先生は俺にウインクをする……が、今の俺にそれに反応する余裕はない。俺は人生史上最も緊張していた。俺は転生する前は目立たずに生きてたからそこまで緊張する場面はなかったから、緊張しすぎて多分顔が引きつっていると思う。

 

「ほら、早く用意しなさい、兎達も連れて行くから、炎火、よろしく。」

 

「はぁ……わかりました。」

 

俺はそういうと、自分の部屋に戻り、まず自分の用意を始めた。

 

 

 

一時間半後

 

「ここか……って人多!?」

 

俺ら永遠亭一行は早めに出発し妹紅と合流し、準備の手伝いをしようと宴会が行われる、博麗神社に来ていた。まだ宴会は始まってないのに、100人ぐらいの人数がいる。

 

「あら、あなた達、来るの早いのね。」

 

上から声が聞こえて上を見ると、霊夢が上から降りてきた。

 

「よう霊夢、異変ぶりだな。元気だったか?」

 

「それはこっちのセリフよ。右腕もなくなっ……て……」

 

俺は俺の右腕を驚いたように凝視する。あ、そっか。永遠亭にいるやつと妹紅ぐらいしか俺の腕のことしらないもんな。

 

「右腕なら大丈夫。」

 

「そう……ならよかった……。」

 

霊夢は安心したかのように肩の力を抜く。

 

「おい霊夢ーー!準備サボって誰と話してんだー?」

 

霊夢の後ろから1人の少女が歩いてきた。金髪に大きな魔法使いのテンプレとも言えるような白黒の帽子に、白黒の服、そして右手には箒が握られている。霊夢と同じ、東方Projectの主人公、霧雨 魔理沙だ。

 

「霊夢、時間ないんだからさっさと準備し……ろ……。」

 

魔理沙は俺を見ると同時に動きを止める。しかしそれはすぐに終わった。魔理沙は目を輝かせながら俺の目の前に来る。

 

「お前焔 炎火だよな!?私は霧雨 魔理沙、普通の魔法使いだ!」

 

やっぱり『普通の魔法使い』なのか。そういえば、異変の時は魔理沙はいなかったな。……まあ、魔理沙は厄介ごとに首を突っ込みたい性格だから、めんどくさいことになりそうだから、来なくて正解だったかもな。しかも、俺が殆ど全部倒しちゃったしな。そして、魔理沙はその後俺の両腕を掴もうとしたが……左腕はちゃんと掴んだが、右腕は掴むことができず、シャツだけを掴んだ。

 

「お、お前……右腕……。」

 

「……なるほど、そういうことね。」

 

さすが霊夢、勘が強い。そう思いながら、俺は永琳先生特性の黒い手袋を脱ぐ。すると、炎の右手が魔理沙の目に入る。魔理沙は目を輝かせて俺の右腕を見ている。

 

「スゲェェェ!!どうなってんだ!?お前の右腕!!」

 

このことは、多分来ると思うレミリアが来たら言おうかな。そして、俺は霊夢と魔理沙の準備を、兎達といっしょに手伝った。(てゐが途中でサボったが脅迫して手伝わした。)そして、宴会が始まる五分前……殆どの人数が集まったみたいだが、人里の人間が殆ど全員来ていた。そして、妖怪達も大量に来ていた。その中には、紅魔館のメンバーも見えた。

 

「こんばんわ、レミリアお嬢様。」

 

「……レミリアでいいわ。それより、調子は大丈夫だったかしら?派手に右腕を失ってたからね。」

 

俺は右腕を見せる。レミリアは右腕を見るとクスッと笑った。

 

「……なるほどね。そんな能力の使い方があるなんて思いつかなかったわ。それほど心配しなくてよかったようね。」

 

……なんで俺の右腕が能力で作ったってわかったんだ?あ、そういえばレミリアの能力って『運命を操る程度の能力』だっけ?まあ、いいや。すると、レミリアの後ろに、レミリアと同じくらいの背、赤いリボンのついた帽子、赤と白の服、金髪に赤い目、そして宝石のようなものがついた異形の翼、紅霧異変の時には出会わなかったが間違いない。レミリア・スカーレットの妹、フランドール・スカーレットだ。

 

「フラン、挨拶しなさい。」

 

「………………」

 

フランはレミリアに隠れて出てこない。ってか出てきて大丈夫だったの?確かフランってレミリアに地下に幽閉されてたんじゃなかったっけ?すると、俺の後ろから霊夢か再び来る。すると、フランが霊夢に反応してピクッと体を動かす。

 

「炎火、そろそろ宴会が始まるわよ。主役が何やってんの……ってそいつも来たのね。」

 

「?霊夢、知り合いか?」

 

「そいつと異変の時に戦ったわよ。なんとか勝てたけど、そのせいでレミリア相手に劣勢になったけど。」

 

なるほど……霊夢と戦ってたのか……。多分、俺とパチュリーが戦った後かな?確か図書館に地下室があるんじゃなかったっけ?俺と会った時はあんまり疲れてる印象なかったがな。俺はフランに近づき、かがんでフランと視線を合わせる。

 

「……俺は焔 炎火って言うんだ。気軽に炎火って呼んでくれ。」

 

すると、フランは恐る恐るレミリアの後ろから出てきて、俺の前に来る。そして、やっと口を開く。

 

「……私、フランドール・スカーレット。フランって呼んで!」

 

良かった。正直仲良くなってくれるか不安だったが、これなら仲良くなれそうだ。おっと、そろそろ宴会が始まる。俺は一度レミリア達紅魔館組に別れを告げ、宴会の始まりを告げる挨拶をするべく、前に立つ。うわ〜……。めっちゃ人多い。緊張で心臓がバクバクしてる。……まあ、諦めるしかないか……よし!!やるぞ!!

 

「え〜……皆さん、集まっていただき、ありがとうございます!今夜は楽しみましょう!!それでは、乾杯!!!」

 

『かんぱ〜い!!!」

 

俺が宴会の始まりを告げると、全員酒を飲んだり、大量の宴会飯を食べたりしてる。さて、俺は挨拶回りでもするかな。俺はまず、霊夢と魔理沙、紅魔館組ともう1人……金髪に赤いカチューシャ、赤と青と赤のリボンのようなものがついた白、そして近くに人形が浮いていて、人形は普通の人のように動いている。魔理沙と同じ魔法使い、アリス・マーガトロイドだ。霊夢や魔理沙達、アリス酒を飲んでいるが、紅魔館組は殆どがワインを飲んでいる(パチュリーとフランはどっちも飲まず)。

 

「ようお前ら、楽しんでるか?」

 

「お、よう炎火、こっちは楽しんでるぜ。」

 

魔理沙はそう言って、酒をグビグビ飲む。俺は正直言って酒に抵抗がある。まだ飲んだこともないし、転生する前の世界、つまり外の世界では、20歳未満は酒は禁止なので、20歳になってない俺としては、ちょっと飲むのを遠慮している。

 

「炎火、あんたはお酒は飲まないの?」

 

「お、俺はいいよ。まだ飲んだこともないし……。」

 

「何事も経験なんだぜ!だから飲んでみるんだぜ!」

 

そう言って、魔理沙は俺に酒の入った杯を、俺に渡してくる。俺はそれを渋々受けとった。

 

「さっさと飲んじゃいなさい。別に死にはしないわよ。」

 

霊夢が早く飲むように急かしてくる。俺はついに諦めて、一気に酒を飲み干す。味は美味かったが、俺はフラついてしまった。頭がクラクラする。体が熱い。やっぱり酒飲むのは良くないのかも……。

 

「大丈夫?」

 

フランが俺を心配して俺のところまで来る。可愛い(確信)。

 

「ありがとう、フラン、俺は大丈夫だよ。」

 

俺はフランを撫でる。フランは目を細め、翼をパタパタさせて喜ぶ。周りから軽蔑の目で見られているのは気のせいだ。しかし、レミリアからの厳しい視線は間違いではなさそうだ。赤い目が光って見える。俺は危機を感じて別の場所に挨拶に行く。そしてその後、十何組ぐらいの人里の人のグループに挨拶に行った。お酒を勧められたりしたが、丁重にお断りさせてもらった。酔ったら挨拶回り断念しそうだっから……。そして、最後、永遠亭のみんなのところ。兎達が酔って、騒いでいる。てゐ、鈴仙、永琳先生はあまり酔ってないらしく、楽しく会話をしていた。が、1人、俺に飛びついて来る。

 

「炎火〜♪」

 

「も、妹紅っ!?お前酒臭っ!!どんだけ飲んだんだ!?」

 

妹紅が俺に飛びついてきた。妹紅が息を吐くたびに酒の臭いがする。っていうか状況!!妹紅性格変わってないか!?え!?こんなに甘えるやつだっけ!?ちょっと永琳先生!!笑ってないで助けて!!

 

「今までどこ行ってたのー!?寂しかったよ〜……。」

 

やべえ、可愛い。可愛すぎる。いつもは男勝りな性格な筈なのに!!めっちゃ可愛い!!何この可愛い生き物!!……おいてゐ、何笑ってんだ。後で炎の牢獄に閉じ込めてやろうか?

 

「はいはい……ごめんごめん。」

 

俺は酔った妹紅を撫でる。妹紅は更に甘えてくる。……もう持ち帰っちゃダメ?

 

「炎火はお酒飲まないの……?」

 

「う、うん。酒はちょっと苦手で……。」

 

妹紅は抱きついたまま、上目遣いで俺に聞いて来る。……マジで可愛い。妹紅じゃないんじゃないかってぐらい。おっと鈴仙よ。そんな軽蔑の目でこっちを見ないでくれ。俺が実質1番困ってる。

 

「………じゃあ飲ませてあげる……。」

 

「…………え?」

 

妹紅はそう言うと、口に酒を含み始めた。俺は妹紅が今からする行為に、俺は全く気づかずにいた。周りには大量の人がいるのにも、俺は全く気づかなかった。すると、妹紅は俺の頭を掴んだ。すると……

 

「ん〜♪」

 

「!?」

 

妹紅は俺にキスをして、俺の口に酒を流し込む。うっわ!!この酒キッツ!!っていうかなんで人里の人とか霊夢とか魔理沙見てんだ!?見てないで助けろぉぉぉぉぉぉ!!

 

「プハッ……どう?美味しい?」

 

美味しい、美味しいけど周りの視線が痛いからあんまり味を楽しめない……(泣)そんなこんなで宴会は進んでいった。妹紅はあれからも酒飲んで俺に絡んで来るし、もちろんてゐは俺がこんがり焼いた。霊夢と魔理沙に焼けコールが来たんだ。俺は悪くない。『上手に焼けました〜♪』まあ、あのバカ兎、すぐに回復したがな。あと射命丸が俺に取材してきたが断った。妹紅とのこと聞いてきたときは焼いた。てゐと同じ目に合わせてやるぜ!『上手に焼けました〜♪(2回目)』そして宴会は次の日の朝まで続いた。と言っても、残ってる人は最初の十分の一ぐらいだった。俺と永遠亭のみんなは宴会の片付けを終わらせ。帰った。妹紅?俺に背負っていますよ?飲み過ぎで力入らないみたいで、俺が背負ってる。しかし、こんな状況でも甘えて来るから困る。そして、俺は永遠亭につき、疲れが一気に出たのか、俺は一瞬で眠りに落ちた。そして次の日の朝………。

 

「ん……ふわぁ………。」

 

俺は目を覚まし、布団から出ようとすると、何か違和感を感じた。俺は思いっきり布団をめくると、妹紅が俺の布団で寝ていた。

 

「妹紅……。なんで俺の布団で寝てるんだ?」

 

「んにゃ……?ハッ……!!///」

 

妹紅の顔が真っ赤になる。そして、妹紅はなぜかモジモジしている。俺には意味がわからない。

 

「……炎火……。」

 

「ん?」

 

「もし……私が付き合ってって言ったらどうする?」

 

「………付き合うに決まってんだろバーカ。」

 

「じゃあ……///」

 

妹紅は顔を赤くしながら俺の前に来て……俺の頰にキスをした。そして……

 

「私と付き合って……くれるか?」

 

「………喜んで。これからよろしくな♪妹紅♪」

 

そして俺と妹紅は付き合うことになった。俺と妹紅は部屋から恋人つなぎで手を繋ぎながら部屋から出てきた。




え?展開が急すぎる?仕方ない。欲求を抑えられなかった。

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