He have gone to Gensokyo. 作:風峰 虹晴
「うぅん……。」
目を開けると赤い天井。硬い床や廊下ではなく、柔らかいベッドの感触。確か、フランと戦って気を失ったんだっけ。俺は体を起こす。
「いっつ……。」
体を起こすと、体中に痛みが走る。まあ、動けないほどの痛みではないから、気にしないでおこう……。そうだ!フランはどうなった!?
「炎火、お目覚めか?」
俺の左から声が聞こえる。俺は声の聞こえた左を見る。すると、妹紅が椅子に座って俺のことを見ていた。
「あぁ、おはよう妹紅。」
「あぁ、おはよう、炎火。」
妹紅にはまた迷惑をかけてしまったな……。はぁ、もっと強くなって迷惑かけないようにしないと……。
「俺はどれくらいの間寝てた?」
「えっと……二時間ぐらいかな?」
二時間か……短いような長いような……。長い間寝てる時があったから、気絶してた時間の感覚が狂ってる。……これって普通に良くないことだよな。だって長い間寝てることが多いってことだろ?流石になりすぎだろ。
「そうだ!フランは!?狂気はどうなった!?っていつっ……。」
「炎火、無理しちゃダメだ!フランは無事だ!狂気もお前が取り除いただろ!」
「そ、そっか……。」
俺は気を抜いてベッドに身をまかせる。はぁ、なんで俺は無茶ばっかするかなぁ……。すると、サラが俺の頭の上に乗ってきた。サラは嬉しそうに体を俺にスリスリしてくる。スリスリされるのは嬉しいが、鱗が痛いし熱い。流石火龍だな。
「サラは炎火のことをずっと心配して鳴いてたぞ。」
「そうか……。ありがとな、サラ。」
「キュオ〜♪」
俺はサラのことを撫でてあげる。すると、サラは嬉しそうに鳴く。そういえば、こいつ大人になったらどうなるんだろう……。この甘えん坊な性格のままなのかな?まあ、それはいつかわかるよな。すると、部屋の中に誰かが入ってくる。
「お兄さん!大丈夫?」
「大丈夫だよ、フラン。フランこそ大丈夫か?」
「うんっ!私は大丈夫だよ!」
部屋の中に入ってきたのはフランだった。どうやら、フランは無事なようだ。俺の攻撃のせいでフランに何かあったらどうしようかと……。あ、そうだ。
「フラン、狂気はどうなった?」
「お兄ちゃんのお陰でなくなったよ!ありがとう!お兄ちゃん!」
「そっか……よかったな。」ナデナデ
「えへへ♪」
俺はフランの頭を撫でる。フランは目を細めて嬉しそうな顔をする。よかった……。狂気は消えたのか……。あの時のフラン、俺にはとても苦しそうに見えた。だから、救いたくなったのかもな。俺はフランを撫でていると、左から鋭い視線を感じた。恐る恐る左を見ると、妹紅が俺を睨みつけていた。
「えっと……妹紅さん、どうしましたか?」
「ふーん……炎火ってそういう趣味あったんだ……。」
「なんか変な誤解されてる!?ごめんなさい許してぇ……。」
「じゃあ、私も撫でろ!そしたら気がすむ!」
「えぇ……しょうがないなぁ……。」ナデナデ
「ふふっ♪」
俺は妹紅に命令され、妹紅を撫でる。右手ではフランを撫で、左手で妹紅を撫でてる。2人とも嬉しそうだ。これこそ、両手に花だな。転生前だと考えられないような光景だった。すると、再び部屋に誰かが入って来た。
「炎火〜、調子はどうって何やってるの!?」
「あ、お姉ちゃん。」
部屋の中にレミリアが入って来た。が、今の光景にかなりびっくりしているようだ。まあ、仕方ないとは思うが……。それでも、俺は撫でるのをやめなかった。
「えええ炎火!何してるの!?」
「動揺しすぎだろ……。ほら、嬉しそうだから問題なし。」
「おおお大有りよ!!」
かなり声が震えてる。相当動揺してるな……。っていうか、どんだけ妹を撫でられてるのに動揺するんだ?相当妹好きなんだな、レミリア。これだけ動揺されると流石に俺も悪いと思い、2人から手を離す。
すると、レミリアはすぐ元気を取り戻した。
「……まあいいわ。それより炎火。」
「ん?なんだ?」
「その……ありがとね。フランの狂気を消してくれて。」
「礼を言われるほどじゃないよ。俺はフランの暴走を止めたかっただけだからな。」
「そう……でも、ありがとね。」
レミリアは俺に礼を言ってくる。他人に「ありがとう」って言われるのは、嬉しいことだよな。転生する前も、誰かの為にって感じで行動してたし……。まあ、それで命を落としたんだがな。まあ、それそれはそれで俺は後悔してないがな。
「さて……そろそろ帰るかな。今何時?」
「6時よ。」
「やばい!!早くご飯作らないと!!そうだ、全員食べに来るか?腕によりをかけるぞ!」
「あらそう?じゃあ、みんなを連れてお邪魔するわ。」
「やったー!♪」
「じゃあ、私も食べに行く!」
「じゃあ、帰りますか!」
そして、俺はベッドから降りて、窓を開いた。そして、妹紅の手を強く握る。
「?窓を開いてどうするの?」
「こうするんだよっ!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
俺は窓から外に出て、飛行を開始した。妹紅からいつもからは想像出来ないような高音の悲鳴が聞こえた。ちょっと刺激が強かったかな。あとで謝っておこう。そして、俺は永遠亭に帰って行った。
次回からはもっとフリーダムで書いていこうと思います。