He have gone to Gensokyo. 作:風峰 虹晴
「地底?」
「そう!着いて来て欲しいんだけど……。」
最近、急に温泉が湧き出した場所がある。まあ、それ単体だったら何の問題もない。しかし、温泉からは怨霊と言って、冥界にいる幽霊や亡霊とは違う霊が一緒に出てきているらしい。そして、その怨霊は本来地獄にいるらしい。そして、早苗はそれに心当たりがあるらしい。なんでも、守矢神社の神様2人が早苗を無視して温泉計画を進めていたらしい。で、これを怠惰巫女は異変と決定し、異変解決へ行く……のだが、1人じゃまためんどくさいことになりそうとかいういつも通りの怠惰的な理由で俺のいる永遠亭に来たらしい。早苗はそれに協力するらしいが……。
「なんで俺なんだよ。魔理沙と一緒に行けよ。」
「嫌よ、魔理沙うるさいし。」
「残念だが私はここにいるぜ。」
どこからか声が聞こえ、上を見る、すると魔理沙が上から箒に乗って飛んできた。大方、霊夢と早苗を追いかけてきたってところだろ。
「私もついていくんだぜ!」
「はぁ……ったく、俺もついていくよ。その怨霊がいるのは、人里の人にとってもよくないだろうしな。」
「なぁ炎火……。」
「ん?なんだ?」
珍しくエスカルゴが話しかけてくる。最近は俺の方から話しかけることが多いから、ちょっとびっくり。
「俺も連れてってくれないか?」
『え?』
「エスカルゴが行くなら私も〜!」
『え?』
「炎火が行くなら私も行く〜!」
「いいぞ〜♪」
「やった〜♪」
『そこは疑問に思わないのか!!』
なんだこのコントは……!というか、エスカルゴが自分から行くなんて驚きだ。前はフランが行きたいと言ったからエスカルゴも妖怪の山に行ったんだが……。自分から言うなんて……。まあ、地底なんて行くチャンスあんまりないだろうから、面白そうと思うのは、分かるな。
「いいわよ。数が多い方が楽だし……。」
「おいこら怠惰巫女。その発言前にも聞いたぞ。」
「れ、霊夢さんってこんな性格なんですね……。」
早苗は俺達との会話に追いつけてないようだ。まあ、そうだろうな。ここにいるやつ全員。殆ど早苗と会話してないからな。
「じゃあ、明日行くわよ!私も準備したいわ……。」
「じゃあ、俺達は体を休めようか。明日に備えて準備準備……。」
「私もミニ八卦炉の手入れしたいんだぜ。」
「じゃあ、とりあえず解散。」
霊夢達はとりあえず自分の家に帰っていった。さて、俺達は仕事に戻り、とりあえず今日の分の仕事を終え、自分達の部屋に戻った。
「炎火。」
「ん?どうした?」
「明日頑張ろうね!」
「そうだな!じゃあ、体を休めようか。」
「うんっ♪」
俺達は眠りにつき、体を休めた。
翌日
「みんな〜、準備は大丈夫か〜?」
『大丈夫〜!』
俺達4人はとりあえず仕事を終えて、永琳先生に外出許可をもらった。流石永琳先生と言ったところだ。ちなみに俺の持ち物は、永琳先生に大分前に貰った回復薬などの薬。あと、携帯食料だ。
「さて、じゃあ行こうか。」
「でも、どうやって行くのよ。私地底の入り口なんて知らないわよ。」
この怠惰巫女……!!下調べも無しに来やがって……!!あぁ……、まずはそこからになるのか……?あ、一つ解決案が……。
「ゆーかーりーさーん!!」
「はいはーい、紫さんですよ〜♪」
俺は紫さんを呼んでみる。すると、紫さんは俺達が集まっている中央の地面から、スキマで現れた。絶対に驚かない。自分から呼び出したんだ。驚いてたまるか。流石に、全員驚いているようだが……。
「で、紫さん。地底の入り口まで連れてって。」
「いいわよ。はい、このスキマ。」
紫さんは俺達の目の前にスキマを作り出す。多分、このスキマが地底の入り口行きのスキマだ。
「ありがとう紫さん。助かったよ。」
「どうも。いつも炎火には下級妖怪が人里に手を出さないように手伝ってもらってるからね。」
「ボランティアでね。しかも、エスカルゴが来てからやってなかったんだねどね。」
俺はたまに人里近くの森をパトロールして、下級妖怪が人里に手を出さないようにしてる。まあ、下級妖怪は鈴仙達ほど強くはないし、数が多くても広範囲で攻撃できるから特に問題はなかった。
「あと、一つだけ注意してね。」
「ん?何?」
「地底には鬼や妖怪の住処よ。無闇に手を出したら危険だからね。」
そうか……。萃香は博麗神社で居候してるけど、萃香の話にたまに出てくる『星熊 勇儀』は、地底に住んでるんだっけ……。それ以外でも、鬼は下級妖怪なんかより圧倒的に強いに決まってるな……。
「わかった。気をつけるよ紫さん。」
「じゃあ、行って来なさい。全員気をつけてね。」
『わかった!』
俺達はスキマの中に入っていく。スキマを抜けた先は、大きな穴が空いている場所だった。ここが地底への入り口か……。全員がこっちに来ると、スキマは閉じた。
「じゃあ行くぞー!」
『おおー!!』
俺達は地底の入り口へと飛び込み、穴の中を飛んでいく。穴を抜けた先には……大きな地底の街並みが広がっていた。
次回も、ゆっくりしていってn(殴