He have gone to Gensokyo.   作:風峰 虹晴

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金曜日の夜から土曜日の朝まで、ず〜っと狼々さんの『東方魂恋録』を読んでました。頭が限界です。ではコラボ編9話、楽しんで見て行ってください!!


コラボ編⑨ 鬼の四天王

俺達はキスメとヤマメを倒し、地底に降り立った。そして、街に入ろうとしていた。

 

「上から見ていたけど、結構大きそうだよな。」

 

「人が多くて暑そうだな。炎火の炎がなかったら異変解決以外で絶対来てないと思う。」

 

「暑いって感覚忘れちゃったんだよね……。」

 

「仕方ないよ。だって炎火、最高の出せる炎の温度何度だっけ?」

 

「えっと……ちょうど一兆度だったと思う。一兆度とかになると大変。周りに温度が漏れないように圧縮しないとダメだから……。」

 

俺の最高温度を使う時は2つのスペルぐらいかな。獄炎拳『ノア・インフェルノ』と……もう一つはまだ使ってないし、別にいいか。俺達は街に入ろうとした。すると、1人の少女が妨害する。金髪で、茶色と紫等の色のペルシャ服を着た少女。橋姫、水橋 パルスィだ。

 

「あなた達、男と女のペアで妬ましい……。」

 

おお、生妬ましい。地味に聞けて嬉しいが、今はそんなこと言っていられない。怨霊が地上に沸き出さないようにしなければならないから。通してもらわないと……。

 

「俺達ここを通りたいんだ。通ってもいいか?」

 

「ダメよ。博麗の巫女とその連れは通すなって地霊殿の友人に頼まれててね。」

 

「そんなこと私が知るわけないでしょ。さっさと通しなさいよ。」

 

「だったら……あまり好かないけど、力尽くでもここは通さないわ!」

 

チッ!やっぱり、簡単にはいかないな。パルスィは弾幕を放ってきて、俺達はそれを回避していく。というより、明らかに挑発怠惰巫女の発言のせいだな。こいつ……!ほんといつも通りだな!そういえば、地霊殿の友人って言ってたな……。あの大きいお屋敷か。

 

「エスカルゴ、頼めるか?」

 

「わかった!」

 

「フランもエスカルゴを手伝う!」

 

俺達はエスカルゴとフランの二人組と、それ以外の面子に分かれ、パルシィの隙を伺い、街に入る。

 

「俺達が相手だ!」

 

「信用されてるなんて妬ましい……!」

 

よし、ここはエスカルゴ達がなんとかしてくれるだろう。俺達は街に入っていく。俺達は大きい屋敷、地霊殿を目指す。けど、不安な点が2つ。一つは怠惰巫女の怠惰過ぎる行動。まあ、さっき怠惰行動したから、絶対にするんだろうけど……。あと一つは萃香の言ってた鬼、星熊 勇儀だ。まあ、そうそう出会うなんてことは……。

 

「おいそこの男!」

 

俺は後ろから声をかけられ、振り返る。そこには、白の服に青色の紅葉のデザインのスカート。そして、金髪に頭から生えている大きな赤い角。間違いない、語られる怪力乱神、星熊 勇儀だ。……出会っちゃったよ。最悪だよ。

 

「お前、焔 炎火だよな?」

 

「あ、あぁ、そうだが。」

 

……とても嫌な予感がする。とても、嫌な予感。

 

「お前、強いんだろ?博麗の巫女に並ぶ実力を持っている人間……とても興味があるんだよ。だから、私と戦ってもらえないかな……?」

 

やっぱり、そうなるか……。でも、断ると断ったで面倒なことになりそうなんだよな……。……受けるしかないのか……。

 

「わかったよ。みんなは先に行っていてくれ。」

 

『わかった。』

 

霊夢、魔理沙、早苗は地霊殿の方へ歩いていった……が、妹紅はここに残った。

 

「妹紅。なんで残ったんだ?」

 

「この鬼……かなり強いだろうから、私も手伝うよ。」

 

「危ないから先に行っていてくれ。」

 

「大丈夫だよ。なんせ……不老不死だからね。」

 

「そうだったな。」

 

「そっちは2人か。少々不本意だけど……。楽しくなりそうだから構わないか。それじゃあ、行くぞっ!!」

 

勇儀はそう言うと、超高速で拳を繰り出してくる。俺と妹紅はギリギリ反応し、なんとか避けたが、パンチによる風圧が俺と妹紅を少し、後ろに吹き飛ばされる。

 

「すまんな。お前には退場してもらうぞ!!」

 

「ッ!?キャアァァァァァァァァ!!」

 

妹紅は先程のパンチによる風圧で少し体勢を崩し、勇儀は思いっきり拳を繰り出す。妹紅はギリギリ腕で防いだが、妹紅の腕は吹き飛ばされ、建物も御構い無しに吹き飛ばされ、壁に激突する。いくら不老不死でも、無事では済まない。

 

「さて、これで一対一……ってあれ?」

 

俺は既に妹紅に寄り添っていた。妹紅は腕を失っていて、白い服に血が付いている。不老不死であるため再生するとは言え、とても酷い様子だった。これは俺が同意して開始した決闘。それはちゃんと頭の中で理解していたはず。しかし、どうしても俺はどうしても怒りが抑えられなかった。大切な恋人が、こんな酷い姿にされたことが。

 

「妹紅……ちょっと眠っててくれ。サラ、スカーレット、妹紅を頼む。」

 

「キュオ〜!」

 

「炎火、気をつけてください……。」

 

俺は妹紅の頭をゆっくりと撫でる。妹紅はサラとスカーレットに任せよう。俺は立ち上がり、貫通した建物の瓦礫の上を歩いていく。この勝負、勝たないといけない。妹紅のために。

 

「これで一対一だ。私を絶望させないでくれ……よっ!!!」

 

勇儀は一気に距離を詰め、超速のパンチを繰り出す。さっきのパンチより速い。が、俺は右腕のパンチでそれを迎え撃つ。右腕はもう無い。故に、壊れない。俺のパンチと勇儀のパンチが衝突する。その場に強力な風圧が発生する。2人とも後ろに仰け反る。いつもの俺ならそれで吹き飛ばされているはず。

 

「すごいねお前、私の拳と渡り合うなんて。」

 

「普段の俺ならありえないだろうな……けど……柄にも無く、キレてるんだよ。だから、容赦はしないぞ。」

 

勇儀は身震いした。楽しい。そんな感情が勇儀の中にあった。勇儀と渡り合える程の実力者は中々おらず、久しぶりに自分と同じくらいの実力者と出会い、戦いを楽しもうとしていた。俺は、落ち着いていて、同時に怒り狂っていた。この後のことなんて知るか。フルパワーで霊力とか体力とか考える気は無い。周りにも観戦してる妖怪達がいるみたいだ……。エスカルゴ達もいるみたいだ。だが、今の俺には考慮する余裕はない。

 

「獄炎拳『ノア・インフェルノ』。獄炎剣『インフェルノ・ドラゴン』。」

 

俺はスペルで右手にフルパワーの炎で拳を握り、左手にフルパワーの炎で作った剣を握る。剣には火龍と不死鳥の模様が描かれている。相手は鬼の四天王の一角、これぐらいしないと勝てない。

 

「炎噴射『ジェットブースター』。」

 

俺は更に、炎の噴射による移動を強化するスペルを使う。この状態がどれほど続くかはわからない。消費が激しすぎる。

 

「行くぞ!!」

 

勇儀は思いっきり拳を握ってパンチを繰り出し、俺は炎の噴射で剣を振り下ろす速度を限界まで上げ、剣を振り下ろす。拳と剣が打ち合う。勇儀の手がジュッと音をあげる。当たり前だ。俺の本気の炎の温度。つまり、一兆度。これに触れると普通は蒸発する筈だ。この程度で済むのは、化け物ってことだ。拳と剣が打ち合い、隙を見せたところで、右手で思いっきり炎の噴射で速度を昇華させ、殴る。ジュッと音と同時に勇儀は吹っ飛ばされる。勇儀は建物に激突し、建物が崩壊する。

 

「……ハハッ、ここまでやるとは思わなかったよ。」

 

瓦礫の中から勇儀が出てくる。……流石に無理か。俺の体はあともう少しで限界を迎え、俺は倒れてしまう。だったら、次の攻撃に全て注ぐ。

 

「これで最後だ。獄炎溜撃『ラスト・インフェルノ』!!」

 

「そうか、私も最後だ。四天王奥義『三歩必殺』!!」

 

俺は超溜め時間のある剣と拳で繰り出すスペルを。勇儀は、一歩ごとに威力が上がるスペルを。最後の一発を俺に当てる気だろう。だったら、全力を全力で迎え撃ってやる……。

 

「5……4……!!」

 

「一歩……!!」

 

俺は溜め時間のカウントを、勇儀は一歩踏み込む。

 

「3……2……!!」

 

「二歩……!!」

 

観客も息を飲む。互いの最強の技が打ち合う瞬間。

 

「1……0!!!」

 

「三歩!!!」

 

俺の溜め攻撃と三歩目の勇儀の拳がぶつかり合う。その場には大きなクレーターができ、観客は風圧で吹き飛ばされる。近くの建物も壊れたようだ。俺の攻撃と勇儀の攻撃は少しの間拮抗し……そして………………勇儀は吹き飛ばされた。勇儀は妹紅とは比にならないほど吹き飛ばされる。

 

「勝っ…………た…………。」

 

俺は勝ちを確信したと同時に、気を失った。




書いた後に気づいたこと。炎火がチートワロスwww
能力がチートだったんだ。察してくれ。

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