He have gone to Gensokyo. 作:風峰 虹晴
「……………ん…………ここは………?」
俺の体は地面ではない、フワフワした何かの上にあった。目を開けると、天井と、照明が俺の目に映った。俺は上半身を起こし、自分の状況を確認する。俺は………ベッドの上にいた。………ここはどこだ?俺は確か………妹紅と戦って…………そうか、その後気絶したのか。
俺は頭の中で状況を整理していると、扉が開き、人が入ってくる。その人物は………俺と戦った妹紅であった。
「!?なんでここにっ!?っていったぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
「動くなよ、お前傷だらけなんだから。」
俺は妹紅の忠告を素直を受け止め、ゆっくりベッドに上半身を横にする。そして、俺は妹紅に、気になっていることを聞いてみた。
「ここは…………いったいどこなんだ?」
「ここは永遠亭って名の病院だ。私がお前をここまで運んだんだ。感謝しろよ。」
妹紅は自慢げに俺に向かってそう言った。俺がボロボロなのはあんたのせいだがね!!俺はそう思いながら、ため息をつく。
「それより、お前は一体誰なんだ?なんで私のことを知ってるんだ?」
妹紅が真剣な目で俺に向かってそう言った。その質問に俺はとても困った。この事を言ったとして、果たして妹紅は信じてくれるのか?また襲ってくるかもしれない。…………まあ、他人の建物だから、暴れないと思うし、妹紅はそんな悪い奴じゃないと俺は信じてる。だから俺は話すことにした。
「俺は元いた世界で死んだ。そして神様が俺をこの世界に転生してくれたおかげでここにいるんだ。……妹紅達のことを知っているのは、その元いた世界でこの……幻想郷のことを知っていたんだ……。これで……信じてくれるか?」
妹紅は真剣な目で黙ってこっちを見ている。その目に少しビビってしまうが、表情に出ないように、頑張って感情を抑えた。
「まあいいや。お前が悪い奴じゃないことはわかった。さっき戦った時、お前に……その……何かしようとかそういうのを感じなかった。だから、ひとまずはお前を信じてやる。」
「あ、ありがとう。」
俺は妹紅に、信じてくれたことを感謝した。まあ、最初は俺のことを襲ってきたんだがな…………するとその時、再び扉が開いて人が入ってきた。学生服のような服に紫色の髪。しかし最大の特徴は赤い目と頭のうさ耳である。入ってきたのは鈴仙・優曇華院・イナバだった。
「あっ、目を覚ましたんですね。怪我以外に、何か異常はありませんか?」
鈴仙は、身をかがめて俺に言った。妹紅もそうだけど、東方キャラはやっぱ美人ばっかだな。俺はそれを痛烈に感じた。
「特には………大丈夫ですかね。」
「わかりました。師匠を呼んできますね。」
鈴仙はそう言うと、部屋を出て行った。俺は妹紅はその待っている時間に打ち解けようと必死に話しかけてみた。すると、案外あっさり打ち解けることができ、残りの待っている時間は妹紅とずっと話し合っていた。すると、扉が開き、鈴仙ともう1人、銀髪に、赤と青の看護師のような服を着た女性、八意 永琳が部屋の中に入ってきた。
「こんにちは、私は八意 永琳と言います。ここで医者をしています。」
永琳先生が話しかけてきた。永琳先生と言えば、とても強い実力の持ち主だ。機嫌を悪くしないよう。俺は上半身を傷に触らないようにゆっくりと起こし、自己紹介をする。
「俺は焔 炎火といいます。」
永琳先生は、俺の顔を覗き込み、じっと眺め続けている。正直言って少し恥ずかしい。しかし、俺はそれを我慢する。
「ふうん……顔は悪くないのね。」
この発言に、正直俺は反応に困った。しかし、俺は永琳先生……いや、女性にそう言われたことが嬉しかった。
「あなた、かなり実力のある人間なのね。妹紅と戦って勝つなんて。」
「あ、ありがとうございます。」
でも、正直言ってあの戦いはほぼほぼ運に助けられた。だから、もう一度戦っても、正直勝てる気がしない。
「あなた、ちゃんと住むところとかある?」
永琳先生は少し顔を微笑ませながら質問してきた。勿論俺にはちゃんとした住む場所などない。転生してから竹林でずっと迷ってただけだから、住む場所など確保する時間がなかったのだ。
「いいえ……ありませんけど……」
すると、永琳先生は驚きの質問をふっかけてきた。
「あなた、ここで住み込みで働くつもりはある?」
「………………え?」
いつもよりは文字数多くなった………