He have gone to Gensokyo.   作:風峰 虹晴

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投稿遅くてごめんね!長いからね!仕方ないね!


コラボ編 向こうの宴会

6時55分。俺達(3人+一匹)は、エスカルゴのことを待っていた。すると、目の前にスキマが現れる。

 

「!?おま……ホントにエスカルゴなのか!?」

 

「あ!エスカルゴだ!」

 

「おう!!俺だ!!」

 

目の前にエスカルゴ……と怠惰巫女!?くそぅ!何故ここにあの怠惰巫女が……!……あ、この霊夢はこっちの霊夢とは別の霊夢なんだよな。失敬失敬。……本当に向かうの霊夢は怠惰じゃないよな?

 

「久しぶりだな!」

 

「キュオ〜♪」

 

サラは嬉しそうに鳴く。サラ、中々にエスカルゴとフランとも仲よかったからな。嬉しいのも納得。あれ?スカーレットは……あらま、寝ちゃってる。そういえば、スカーレットは声を聞くと眠くなるんだっけ……。まあ、頑張ってくれたし良しとしよう。

 

「まあ、2、3日程度だがな!さ、スキマが閉じるから、急いで中に入って!」

 

「ああ!」

 

「先行ってるね!」

 

「おう!」

 

俺達はエスカルゴに誘導されて、スキマの中に入る。あっ、紫さんだ。向こうの性格ゆかりんとは違うことを期待させていただこう。

 

「あなたが焔 炎火ね。よろしく。じゃあ、私はやることはやったから帰るわね。」

 

「あっ、はい。」

 

そういうと、紫さんは別のスキマで何処かへ行ってしまった。すると、エスカルゴと霊夢もこっちに来る。

 

「おー……やっぱ、こっちの博麗神社も変わらないな。」

 

「そうだね。」

 

「来たぜ〜。」

 

「おう。」

 

「おっ、エスカルゴも来たか。」

 

俺はスキマを抜けた先、博麗神社の境内を見渡す。やっぱり、幻想郷が違っても、博麗神社は一緒なんだな。すると、霊夢がこちらに近づいてくる。

 

「初めまして。博麗 霊夢よ、よろしく。」

 

「焔 炎火だ。よろしく。」

 

俺は霊夢と自己紹介をする。こっちの霊夢とは初対面だからな。そういえば、俺がこっちの霊夢と初めて会った時は、異変解決だなぁ……。懐かしい。右腕がこうなったのもあの頃ですね。さて、自己紹介も終わったから行こうかな。

 

「じゃ、行くか!」

 

「おく!」

 

「うん!」

 

エスカルゴの掛け声に、俺と妹紅は返事する。おっ、サラウトウトしてるな。そっとしておいてやろう。

 

「私少し遅れるわ。」

 

「オッケ。」

 

あ、霊夢遅れるんだね。こっちの怠惰巫女と違い忙しいのか?こっちの霊夢はどの時間帯で行ってもお茶を飲みながら煎餅かじってるからな。お前それ以外になにしてるんだって言いたくなるね。あ、たまに新聞読んでるな。親父かあいつは。俺とエスカルゴと妹紅は紅魔館に向けて飛び立つ。霊力で飛ぶか。炎の噴射で飛ぶと早いけど音が発生するからな。いつか地面にダイブして攻撃とかできるかな?

 

「炎火と妹紅から貰ったペンダント、あれずっとつけてるぜ!ほら。」

 

そう言ってエスカルゴは俺と妹紅にペンダントを見せてくる。そういえば、確かにエスカルゴに何も日光によるダメージは見られないな。

 

「そっかー。ここまで喜ばれると思ってなかったな。……ところで、あの炙り文字……。」

 

「!!……気付いたか。」

 

「もちろん!」

 

「まあ、書いてあった通りだ。このあと……宴会の会場で戦って欲しい。」

 

「ああ!いいぜ!」

 

「よっしゃ!」

 

「あと、霊夢倒したってホントか?」

 

「まぁな。本気じゃなかったらしいけど……。」

 

「それでも凄いぞ?」

 

これは本心。いや、俺霊夢と戦ったことないけどさ……。でも、幻想郷最強と言われるんだし、まあ、かなり強いと思うけどな。……また霊夢と戦ってみようかな。修行の一環として。

 

「そうかなぁ……。本気の霊夢倒してこそ……だと思うんだけどな……。ま、幽香さんのおかげだよ。ホントあの人すげえ……。」

 

「それを実行出来たエスカルゴもすげぇと思うけど。」

 

確かに幽香さんと戦ってたな。確かマスパ食らって負けてたな。それで、アドバイスもらってたな。ってかそれでかい。どんだけ習得早いんだ。

 

「そうかなぁ……。おっ、館、見えてきたぜ。」

 

「あ、ホント……って、なんだあのクラーター!?」

 

「……気付いた?」

 

「“気付いた?”じゃなくて!あんなの気付くに決まってるだろ!?」

 

霧の湖の方に指を指した。そこには大きなクレーター。……隠そうとしたのかぁ……あれは無理だろぉ……。デカすぎるわ。何をどうしたらあんなんが出来るんだよ!……あ……多分最大出力で俺が攻撃したらクレーターじゃなくて水が蒸発するかも……。俺の方が大惨事だな。間違ってもクレーター作ろうとするのはやめておこうか。

 

「だよなぁ。」

 

「湖と繋がってるし……。なんでああなったんだ?」

 

「力を解放したらああなった。」

 

「解放……?誰が?」

 

「俺が。」

 

「エスカルゴが……?」

 

「ああ。」

 

え?俺死ぬの?いや薄々気付いていたけどさ。やっぱお前か。っていうか霧の湖増えたじゃん。ラッキー。あれ?俺今日戦うんだよな?

 

「ま、まさか……。その力を俺にぶつける訳じゃな無いだろうな?」

 

「まさか!それは無いぜ。あんなんぶつけたら、何時間も眠っちまうからな。……今は力が満タンだから、もっと眠ることになるかも。」

 

あのね、そんなん食らったら確定演出で俺は御陀仏だ。むしろ骨すら残らん。吸血鬼だと何時間も眠るってことか?っていうはお前耐電性能あるじゃねえか。俺お前の電撃全然食らってないんですけど。並の人間並なんですけど。炎に強いのは能力と慣れですから。

 

「うああ……。」

 

「戦うのが楽しみだ。」

 

「お、俺もだ。」

 

……あれ?俺の命日トゥデイ?いいや駄目だ!生きるぞ俺は!!畜生。なんで今日に限ってフルな状態じゃないんだよ……。許すまじ妖怪グループ。

 

 

 

 

 

俺達は紅魔館の中に入る。ゲストらしいから、バレずに頑張って中に入りました。初めて知った紅魔館の裏玄関。流石スカーレットの名を持つ吸血鬼。

 

「炎火、妹紅。2人はゲストとして呼んでるから、少し待っててくれ。」

 

『わかった。』

 

そうエスカルゴは俺達と別れる。……うん。もう緊張なんてしないよ。いつも通り気楽に行こうぜ?いやもう前に立つのに慣れるのは正直嬉しくない気がするが……。

 

「炎火。」

 

「ん?」

 

「楽しもうね!」

 

「……そうだな!」

 

 

 

 

 

『カンパーーーイ!!!』

 

外からそう可愛らしく、大きい声。……レミリアの声か。あんな大きな声出せるのか、レミリアって。なんかお嬢様としてのレミリアが少し崩れたような。大丈夫。一流の大工が修復してくれます。すると、エスカルゴが俺達の方にやってくる。

 

「お待たせ。行くぜ!」

 

「おう!」

 

「うん!」

 

俺はある部屋に案内される。ほうほう、ここが宴会部屋か。そういえば俺がフランとすれ違った時驚いてたな……。事前に聞いていたら驚かないはずだが……。まさか、伝えてないっ!?流石に恋人のフランぐらいには伝えとけよ〜。

 

「俺とフランが異世界に飛ばされていたときに、世話になった人に来てもらいました!!!」

 

エスカルゴ、叫ぶなぁ……。絶対喉とか痛いだろ。まあ、頑張ってくれてるのは嬉しいな。

 

「炎火、頼む。」

 

「お、俺!?」

 

「ほら……自己紹介みたいな……ね☆」

 

「わ、わかった。」

 

ね☆じゃねえよ。急だわ。性格も雷になったのか?いつ現れるかわからないってか?っていうか俺はどこの世界の宴会でも俺がこうやって前に立たなきゃいけないんだな。

 

「別の幻想郷から来ました、焔 炎火です!本日はお招きいただき、ありがとうございます!」

 

俺は前から離れ、エスカルゴとチェンジ。

 

「……こんな感じ?」

 

「おう!それじゃ、改めて……カンパーーーイ!!!」

 

『カンパーーーイ!!!」

 

こうしてエスカルゴが乾杯の音頭を取り、宴会が開始された。俺は妹紅と一緒に、どうしようか迷っていたら、こっちのレミリアが俺の方に近づいて来た。あ、そういえばレミリアの分も渡してたな、ペンダント。

 

「初めまして。紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ。よろしくね。」

 

「焔 炎火だ。よろしく。」

 

俺はこっちのレミリアと挨拶を交わす。最初は苦手意識あったなぁ……腹に穴開けられて、腕無くされたからなぁ……。まあ、今じゃ全然気にしてないけど。

 

「この度は妹と彼が世話になったわね。礼を言うわ。」

 

「いや、そんな……。………………え?彼?」

 

「そうよ?」

 

あ、あれ〜?もしかしてフランとエスカルゴって恋人じゃなかった?いや……そんなことはないはずだ……。だってめっちゃイチャイチャしてたから。じゃあ一体どういうことなんだ?

 

「エスカルゴは私とフラン、あと鈴仙の彼氏よ。」

 

「はあああああああああああああああ!??!」

 

えぇぇぇ!!?フランとレミリア!それに鈴仙の彼氏という三股状態!?何!?ハーレム!?ハーレムなのか!?そんなにモテるのエスカルゴ!?うーん……。流石エスカルゴだ……!(?)

 

「まぁ、皆で仲良くやってるわ。」

 

「へ、へぇ〜……。」

 

な、仲良くできてるのがすげぇ……。普通彼女と彼女の喧嘩が始まると思うんだがなぁ……。そ、そこもエスカルゴの実力?なのかな?

 

「ペンダントありがとうね。大事にするわ。」

 

「あ、ああ……ありがとう。」

 

ペンダントは気に入ってもらえてるんだ。よかったよかった。頑張った甲斐があったぜ。じゃあ、楽しみましょうかね。そこで俺と妹紅はエスカルゴ達と別れて、宴会を楽しんだ。

 

 

 

 

 

数時間後

 

「よ、炎火。」

 

「おうエスカルゴ。」

 

エスカルゴが話しかけて来た。あぁそっか。あれをやわなきゃいけないのか。

 

「そろそろ……やるか?」

 

「あぁ、やろう!」

 

「ルールは……そうだな……。スペルカード数は無制限で、どちらかが動けなくなるまで……でいいか?」

 

「いいぞ!」

 

というわけで、外へ出ました。いやぁ……戦うから、流石に被害を出すわけにはいかないからな。あ、霊力回復しきってない。うわぁ……本気でやるからにはこのハンデはかなり手痛いんですけど……。が、頑張るか……。観客もたくさん集まっている。この光景!見飽きた!宴会の度にかの光景見てね?いや、そんなことはないか……。観客集まる光景はたくさん見たということは確かだな。そんな中、霊夢も集まっていた。

 

「霊夢、結界お願いできるか?」

 

「え?なんでよ。」

 

「俺と炎火の戦い……このままやったら観客はおろか館も無事では済まないからな。大きめの頼む。」

 

「それはヤバいわね。わかったわ。」

 

「サンキュ。」

 

エスカルゴが頼むと、霊夢は結界を張る。あらぁ〜……期待大ですか?プレッシャーを感じます。っていうかまさか勇儀ぐらいのスケールと思ってる?あれはキレてたしあれぐらいの実力にできるとは思わないがなぁ〜……。俺とエスカルゴは戦うために距離を取る。さて……やりますか。

 

「炎火ー!頑張れー!」

 

「エスカルゴー!負けないでー!」

 

妹紅やフランの応援が聞こえる。恋人に応援されちゃ、頑張らないわけにはいかないな。辺りの空間は張り詰めた空気が支配する。この空気は長く感じたくはない。先手必勝でいかせてもらうぜ!

 

「行くぜエスカルゴ!炎符『ファイアーマシンガン』!!」

 

俺は大量の炎の銃を出現させ、炎の銃弾をばら撒きまくる。エスカルゴに様子見なら、これぐらいで十分だろ!

 

「っしゃあ!雷符『Midnight☆Thunder』!!」

 

エスカルゴがスペルを発動すると、エスカルゴから闇の霧のようなものが発生し、俺達を包む。すると、俺の視界は完全に遮られる。

 

「んなっ……なにも見えねえぞ!」

 

「さぁ、闇の雷が襲うぜ!」

 

「相殺すりゃ良いんじゃねえのか!?」

 

俺は辺りに大量の炎の銃弾をばら撒きまくる。見えないなら全方向に撃ちまくれ!数撃ちゃ当たる大作戦。

 

「おっ、闇が晴れた。」

 

作戦はしたようで、段々闇が晴れていく。わっ、光が眩しい。

 

「雷撃ち終えたら闇も晴れる仕様だからな。」

 

「へぇ、便利なもんだ。」

 

「まぁね♪」

 

「なら次は……炎剣『聖なる青い炎の剣』!!」

 

俺は炎の銃を消して、手に青い炎で作られた剣を出現させる。これ、Ver.関係なく、悪魔やアンデッド特攻あり。吸血鬼にはもってこいだ。

 

「クッ……!雷鎧『サンダーアーマー』!!」

 

エスカルゴはその身に雷の炎を纏う。まあ、警戒して防御姿勢になったってことだな。だが、それは十分に読めていた。

 

「そう来ると思ってたぜ!炎鎧『地獄の衛兵』!」

 

俺もエスカルゴのように鎧を纏う。灼熱の炎の剣と鎧を装備する姿は、さながら地獄の衛兵のような姿。

 

「チッ……!雷武器『雷刀』!ハァァァッ!!」

 

「うおおおおお!」

 

 

 

 

 

俺達は何度も互いの武器で攻撃し、打ち合っていた。そして、互いの武器の耐久値も限界に迫っていた。

 

「くっそー……流石炎火だ!」

 

「お前もな!エスカルゴ!」

 

今は俺ばっかりが攻めていてエスカルゴは防御に必死な状態……。このまま攻めていけば勝てる!

 

「雷牢『雷神の牢獄』!!!」

 

「な、なんだこれ!?」

 

エスカルゴがスペルを発動すると、俺達を雷の檻が囲む。

 

「この前妖怪の山での宴会で、てゐにこんな感じのやってたよな。それの改良版だ。」

 

あ〜……やってたな。てゐにいつもやってるし、あまり気にしてなかったなぁ〜……。

 

「でも、囲んだだけじゃ意味ないぜ?」

 

「それは違うな。まぁ見てな。」

 

「?」

 

あれ?そういけば俺てゐに……。エスカルゴがパチンッと指を鳴らす。すると、少しずつ檻が小さく縮んでいく。あっ!これで霊夢倒したんじゃ!?

 

「おい!?なんだこれ!?」

 

「さぁどうする?」

 

「こんな事したらお前も……!」

 

「俺は雷には耐性がある。炎火……お前が、熱いっていうのを忘れたようにな。」

 

「!!」

 

そりゃ能力系に耐性つくのは当たり前だよなぁ……。俺熱いの忘れたってレベルじゃないからな?最近ノア・インフェルノに耐えれるようになったからな。さて、確か電気って……。

 

「ハァァァァァ!!」

 

「!?」

 

俺は周りの温度を急激に上昇させる。確か、温度が上がると電導性が悪くなるはず。つまり……。

 

「極炎拳『ノア・インフェルノ』!!」

 

俺は超高熱の炎を右手に纏い、思いっきり檻を殴りつけた。すると、殴ったところから少しずつヒビが広がっていく。あと……もう少しで……!!

 

「チェックメイトだ、炎火!!!!」

 

「!?」

 

エスカルゴはそう言い、もう一度指をパチンッと鳴らす。すると、雷の檻が急激に小さくなる。まずいっ!防御間に合えっ!!

 

ドォォォォォン……

 

「炎火ぁ!!」

 

妹紅の悲鳴が聞こえる。あぁ〜……ッ……めっちゃ痛い……。妹紅の声無かったら多分倒れてたな。さて、鎧は消えたな。防御ダウンだが、維持するための霊力は流石にもういい。この一撃で決着だ。

 

「これで最後だ!!決めてやる!!極炎溜撃『ラスト・インフェルノ』!!」

 

「なら、俺も最後だぜ!!満月よ、俺に力を!!紅眼『吸血鬼の本質』!!からの……絶技『天翔雷霆零槍』!!」

 

俺とエスカルゴは最大の溜め攻撃を繰り出す。そこで、二つ不安要素が。実は現在使ってるこの剣。耐久値がほぼ無い。つまり、ぶつかり合いで壊れる可能性が。それと、霊力の残量。さっきの温度急上昇でゴリゴリ削られ、こっちも枯渇しそう。最大の威力で放てるかどうか……。

 

「5……4……!」

 

「うおおおおお……!!」

 

俺がカウントを刻むたびに、技に込められる霊力が多くなる。

 

「3……2……!!」

 

「うううう……!!」

 

あと……もうちょい……!!

 

「1……0!!!」

 

「っしゃオラァァァ!!喰らえええええええ!!」

 

俺の攻撃とエスカルゴの全力の攻撃がぶつかる。お互いの力は拮抗し、湖のクレーターよりも大きなクレーターが発生し、霊夢の張った結界にヒビが入る。

 

「うおおおおおおおおおおお!!」

 

「いけええええええええええええ!!!」

 

お互いの力が拮抗する中、俺はあることに気づいた。剣が……壊れるっ!!

 

「ぐっ……!!」

 

「!?」

 

「ぐああああああああああああああ!!!!」

 

俺はエスカルゴの槍に貫かれる。体に強い電流と同時に激痛が走る。妹紅が見てるんだ……負ける……わけ……には……。俺の思考はそこで途切れた。




次回はもっと早く投稿したいなぁ……。

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