He have gone to Gensokyo.   作:風峰 虹晴

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月!月!月だー!


part32 突然の訪問

「えん……か……おん……ぶ……。」

 

「えぇ?はいはい。」

 

「あっ!サラちゃんずるい!炎火〜私も〜!」

 

「わかった後でやってあげるから……。」

 

今日も俺は世話を焼いていた。妹紅とサラにおんぶおんぶとせがまれ……。俺は一体何なんだ……?あと、ちょっとサラが喋るのに慣れた。意思疎通しやすいけど、何故朝起きたら布団の中にいるんですかねぇ……?そのせいで最近妹紅が俺の部屋に泊まることが多くなりした。俺の部屋に住むレベルです。恋人だし別にいいんだけどね。むしろ感激。

 

「ほら、妹紅もう夜だから帰らないとじゃないから」

 

「え〜、今日も泊まる〜!」

 

「流石に長い。まあ、また明日の朝会いに行ってやるから。」

 

「うぅ……それなら……。」

 

妹紅のことを渋々帰らせる。流石に一ヶ月くらいは長い。長期休暇レベル。流石に長いです。部屋に妹紅の衣服類置かれてて困惑してます。下着くらい隠してくれてもいいんじゃないですかね……。

 

「じゃあね〜。炎火〜。」

 

「うん。また明日な。」

 

「ばい……ばい……。」

 

俺とサラは家に帰っていく妹紅に手を振って別れを告げる。さて、晩御飯を作りますかね〜。

 

 

 

 

 

ドォォォォン……

 

「んん!?」

 

俺は突然の轟音に驚き、目を覚ます。急いでいつもの服装に着替える。サラが布団の中に入っていたのは気にせず、永琳先生のところに行く。

 

「永琳先生!何がありました!?」

 

俺が駆けつけると、永琳先生が弓を手に持ち、肩で息をしていた。

 

「はぁ……はぁ……月から敵が……輝夜が……。」

 

「!!」

 

俺は空を飛び、竹林を越える。嫌な予感がする。妹紅に……何かあったら……!!俺は妹紅の家に着いた。玄関のドアは突き破られていて、中に人気がない。

 

「妹紅!!」

 

俺が家の中に入って呼び掛けても妹紅は出てこない。何度も妹紅の家の中を探しても見つからなかった。俺はその後、永遠亭に向かった。永琳先生から情報を聞き出さなければ。

 

 

 

 

 

「今回……現れた敵はどこの誰なんですか?」

 

俺は永琳先生にそう質問した。妹紅と輝夜はそいつらのところで捕まっている。ならば、早く助けださないといけない。しかし、その敵を知ってるのは永琳先生だけである。俺はキレている。妹紅を連れ去りやがって……。

 

「……月よ。」

 

「え?」

 

「月からの使者が輝夜を連れ去って行ったわ。多分、妹紅も連れていかれたのね。」

 

「……ありがとうございます。」

 

そうか、月か。…………確か、裏側?だったな。今宵は新月。月は見えにくいが快晴なので見えないことはない。

 

「……炎火、どうするつもりなの?」

 

「……勿論、月に乗り込みます。」

 

「言っておくわ。やめておきなさい。」

 

永琳先生は俺に対し、真剣な表情でそう俺に言い放つ。知ってる。月の戦力がどれほどのものか。でも……。

 

「俺は行きます。妹紅のことを、そのままにしておける筈がありません。」

 

「……そう。今のあなたには、何を言っても聞かなさそうね。」

 

「理解してもらえて嬉しいです。」

 

「でも、どうやって行くのかしら?」

 

「能力で無理矢理行きます。なので……霊力回復薬、何個か貰えませんか?」

 

「いいわよ。消費する機会もないし、ある分持って行きなさい。」

 

「ありがとうございます。」

 

俺は永凛先生から、霊力回復薬の入った袋を貰った。さて……こうしてる間にも、妹紅がどんな目に遭ってるかわからない。早く行って、救出しないと……。俺は庭に出て、深く、深呼吸する。夜だから、あいつらは寝てるといいな……。

 

「炎火さん!」

 

「兄さん!」

 

「えん……か……!」

 

「炎火さん!」

 

凛乃と灯乃子、そしてサラとスカーレットが俺の方に近寄ってくる。……はぁ、見つかりたくなかったんだけどなぁ……。なんで起きちゃったのかな?

 

「兄さん!今から月に行くんでしょ!?」

 

「……はぁ、誰に聞いたんだ?」

 

「永琳先生!」

 

あっれ〜?俺永凛先生と会話してたの五分ぐらい前なんだけどなぁ〜……。盗み聞きでもされてたか?

 

「私達も連れてって!」

 

「ダメだ。」

 

「なんで!?」

 

「危険過ぎる。お前達には怪我して欲しくないんだよ……。」

 

「大丈夫ですよ。」

 

凛乃がそう言った。

 

「炎火さんが守ってくれるでしょ?」

 

「…………はぁ……。はいはい。わかったよ!連れてってやるよ!連れてきゃいいんだろ!全員掴まれ。」

 

俺がそう言うと全員俺にくっつく。右腕に灯乃子、左腕に凛乃、背中にサラ、ポケットにスカーレットが。全員を保護しながら向かうとしたら…………まあ、今は霊力を大量に使っても大丈夫か。

 

「全員。絶対に離すなよ!!」

 

『おー!!!』

 

「じゃあ、行くぞ!!」

 

俺はまず、能力を使わず、高く高く上昇していく。そして、ある以上のところまで飛んで行くと、それ以上景色は変わらなくなる。多分、博麗大結界である。

 

「ちょっと無理か使い方するが……。」

 

俺は空中に大きな炎の円を描き、大量の霊力を能力を使って使用する。すると、円の中の景色が変わっていく。

 

「今からジェット飛行するから、しっかり掴まってろよー!!」

 

「ええ?」

 

景色の中の円が変化し終えると、空気が思いっきり流れていき、俺は全員を包むように周りが見える程度の強化な炎の保護膜をはり、思いっきり炎を噴射して進む。

 

「きゃあぁぁぁぁぁ!!?」

 

灯乃子と凛乃の悲鳴が聞こえる。ちなみに中は炎に酸素を使われたりせず、俺の霊力のみを依り代にしてるから、問題ない。俺達がいるのは宇宙空間のまっただ中。後ろには青い地球が浮かんでおり、前方には新月の月がある。

 

「わぁ〜……綺麗〜……。」

 

「本当ですね〜……。」

 

「お前ら旅行に来たわけじゃないぞ……。」

 

俺は2人にそう言う。サラは……また寝てる……。こんな状況でも寝れるって、凄い胆力だな。意味がわからない。

 

 

 

 

 

俺は数十分間飛び続けた。もう霊力もそこを着きそうだ。しかし、もう少しで月面。ここで止まるわけにはいかない!

 

「凛乃!灯乃子!サラ!スカーレット!そろそろ着陸するぞ!」

 

『おー!』

 

4人は元気に返事する。いきなり戦闘になるそうな気もするが……こいつらなら大丈夫だろ。

 

「よし、着陸!」

 

俺達は月面に着陸する。……あれ?空気がある。なんでだ?普通なら宇宙空間の中だから空気はないはずなんだけどなぁ……。まあ、あった方がありがたいな。

 

「誰だお前ら!」

 

どこからか声が聞こえる。銃を持ち、制服のような服装を着た、うさ耳人間。

 

「ごめんだけど、ここを通してもらうよ。」

 

「貴様達地上の穢れた者だな!?ここを通すわけにはいかない!」

 

プチッと俺の中の何かが切れる。穢れた?巫山戯んな。こちとら好きでこんなところに来てるわけじゃないんだ。それにお前らが穢れのない種だとかそんなことは知らない。人間を……舐めるなよ!!

 

「4人共!強行突破!!」

 

『おー!!』

 

俺達は妹紅救出のための強行突破を開始した。




ウルトラマン大好きなんですよ。←今更

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