He have gone to Gensokyo.   作:風峰 虹晴

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最近新しい小説書きたいとか思ってるけど気にしないであげてね。


part34 その心を貫き通せ

俺は依姫と豊姫の姉妹を倒して、敵の本拠地に来た。警備の人がいて助かった。分りやすいったらありゃしない。月の兎?可哀想だけど致し方ない犠牲です。…………ちゃんと治療してあげないとなぁ……。その為には早く妹紅を連れ帰らないと……。

 

「なんだお前!」

 

「ごめんな、ちょっとゴリ押しで通るぞ。」

 

「ピギッ……。」

 

少し高速移動をし、後ろに回り込んで当て身。すると、警備の月の兎は倒れてしまう。さてと……。俺は扉を蹴る。勢いよく扉は開き、俺は中に入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「ふっふっふ……来た来た……。ついにお前らの出番だぞ……。」

 

「ハイ……ゴ主人様……。」

 

「ゴ主人様ノ仰セノ通リニ……。」

 

たくさんのスクリーンのある部屋で、笑みをこぼす男が座っており、黒髪の着物の女性と、白髪の赤と白の服をきた女性が立っていた……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「うーん……この部屋は?」

 

俺は部屋を探索していると、一つの部屋を見つけた。他の部屋と扉は一緒だが、なんだか雰囲気が違う気がする。俺は扉を開き、中を開く。そこには、大量のスクリーンが置かれている部屋。……誰かがいた形跡があるけど、もういないみたいだな。こんなとき、スカーレットがいれば……と思ったが、自然物は全然ないから無理か……。早く見つけないと……。

 

 

 

 

 

 

 

〜約十分後〜

 

「……多分、というか絶対ここだな。」

 

俺は他の扉より人一倍でかい扉の前に立っていた。俺は一つ深呼吸をする。少し、恐怖もある。けど、やるしかない。絶対に、妹紅を取り戻してやる!俺は両手で重々しく扉を開く。奥には、1人の男が1人。

 

「ふっふっふ……ようやく来たか。待ちくたびれたぞ。それにしても、綿月姉妹を倒してしまうとは驚いたな。」

 

「……お前が今回の事件の首謀者か。」

 

「いかにも。私の名前は八百 瑠輝。よろしく。」

 

「お前とは親睦を深めるつまりはさらさらない。お前は、俺がここに来た理由ぐらいわかるだろ?」

 

「恋人と世話役として世話をしてるやつを取り返しに来たんだろ?」

 

「わかってるならさっさと返しやがれ。」

 

「それはもう無理な話だな……。」

 

男はパチンッと指を鳴らす。すると、別の扉から2人の女性が。片方は見慣れた黒髪ロングに、見慣れた和服。もう1人は、白髪に、赤と白のリボンと白シャツと赤のもんぺの、俺が愛している女性。その2人の目には、自我の光はない。蓬莱山 輝夜と、藤原 妹紅。片方は、俺が世話をしている童話の中の姫。片方は、俺が恋した女性。2人とも、目に光がない。

 

「この2人は私が洗脳させてもらった。」

 

「!?なんだと!!」

 

「2人とも……特に、お前の恋人は洗脳するのに時間がかかったがな……。」

 

「…………ッ!!」

 

俺は力強く拳を握る。こいつだけは絶対に……許さない!

 

「さあ、2人とも!あいつを殺せ!」

 

『ハイ、ゴ主人様。』

 

妹紅と輝夜は俺に襲いかかってくる。俺は横に飛び回避した。そして、輝夜が再び襲いかかってくる。それを俺は……

 

「ふっ!!」

 

「キュゥ……。」

 

腹に思いっきり蹴りを入れる。すると、輝夜はそのまま地面に落ちた。多分これで洗脳は解けたな。…………暫く目を覚まさなさそうだけど……。

 

「お前……躊躇しないんだな。」

 

「輝夜は慣れてる。」

 

普段から悪戯されてお仕置きしてるような感じだから、特に抵抗はない。けど、問題は……。

 

「そうか……しかし、恋人に攻撃することはできないだろ?」

 

瑠輝がそう言うと、妹紅は俺に殴りかかってくる。俺はなんとか受け止める。俺は、妹紅に攻撃できない。まだ訓練とかに付き合ってくれてたときは大丈夫だったはずだ。しかし、途中から妹紅のことを攻撃できないので、妹紅は訓練に参加しなくなった。それからどんどん、手を挙げることができなくなった。

 

「妹紅!目を覚ませ!」

 

「………………。」

 

俺が呼びかけても、妹紅は何も反応してくれない。

 

「………………。」

 

「ぐはっ!」

 

妹紅は拳を受け止めている俺の腹を思いっきり蹴ってきた。俺は手を離し、後ろに少し後ずさる。妹紅はそのまま前進してきて、俺に腹パンをしてくる。

 

「はぁ…はぁ…妹紅!目を覚ましてくれ!」

 

「…………。」

 

妹紅は何も反応しない。虚ろな目のまま、俺のことを見つめる。その目からは、自我を感じず、ただの人形のようだった。俺はそんな妹紅を見て、怒りが湧いてきた。妹紅を連れ去り洗脳した溜輝と、妹紅を守れなかった俺に。

 

「いいぞぉ!!もっとやれ!!」

 

妹紅はその声に応じて、俺にどんどん攻撃してくる。それを俺は、反撃できずに躱すことしかできなかった。俺はどんどん体力を消費していく。しかし、妹紅の動きは、一向に衰えない。多分、洗脳されてるせいで疲労とかを感じなくなってる。

 

「………………。」

 

「!?」

 

一瞬疲れで体が止まり、妹紅の蹴りが命中する。壁に叩きつけられ、全身の骨が砕ける音がした。左腕も脱臼している。俺は吐血する。そろそろ本当に……。……みんなには悪いけど、この方法を取るしかないな。

 

「…………。」

 

「はっはっは!!死ねぇぇぇぇ!!」

 

妹紅は拳を繰り出す。妹紅の手は、高速で俺の方に高速で飛んできて………………俺の腹を思いっきり貫通した。

 

「……ゴフッ……。」

 

俺は血を吐く。妹紅にかけないようにして。妹紅はその手を抜こうとする。しかし、その前に、俺は妹紅を抱きしめる。これが俺の最後の抵抗。

 

「も……こ…う……自由に……生きて……くれ……。」

 

俺は定まらない思考の中、必死の思いで作った精神的干渉不可の炎で作りあげたリボン。それを、妹紅の頭につける。

 

「にあっ……てる…ぞ……も……こう……。」

 

「……あれ?ここは……?」

 

俺は妹紅が自我を取り戻したのを確認すると、テレビの電源を消したかのようにプツンと視界が途切れ、意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は家でゆっくりしてると、誰かわからないやつらに当て身をされ、気を失ってしまっていた。その間、夢ではないけど、現実でもない、暗い暗い場所にいた。そこに、知らない男が入ってくる。その男は私の体を奪おうとした。私は抗った。けど、抗いきれなかった。男に私の体は奪われ、私の意識はそこから消えた。

 

「……あれ?ここは……?」

 

私は意識を取り戻すと、何も知らない空間にいた。そして、私の腕は…………何故か、私が恋した男性のお腹を貫いていた。

 

「……ハ……ハッハッハッハッハ!!ついに死んだぞぉ!!これで地上は恐るるに足らず!!そして、この美しい女性を!!私の玩具として利用することができるぞ!!ハッハッハッハ!!」

 

後ろで知らない男が笑っていた。近くに気絶した輝夜が転がっている。

 

「炎火!炎火!!」

 

私は炎火から腕を抜き、肩を揺さぶって声をかける。しかし、私の愛した炎火は、反応してくれなかった。お腹から大量の血が流れ続けている。頭に違和感を感じ、触ってみる。すると、何かがつけられていて、見てみると、赤く、可愛らしく、何故か炎火みたいな温かさがある、リボンだった。

 

「な、何故洗脳が解けている!?」

 

「………………。」

 

私は後ろを振り向く。炎火が死んだのは……こいつのせい……私は……こいつを……。

 

「絶対に許さないぃぃぃ!!!!」

 

私はその男の首を掴み、地面に叩きつける。ピキッとヒビが入る音がする。頭蓋骨にヒビが入ったんだろう。そのまま腕を掴み、炎で燃やす。男の右腕が燃え尽きる。

 

「もう……やめ……。」

 

「絶対に殺してやる…………!!」

 

私は男を踏みつけ、最後にもう一度地面に頭を叩きつけようとした…………が、それはあることに遮られる。

 

「……?」

 

何かに足を掴まれ、後ろを振り返ると、炎火が、私の足を掴んでいた。まるで、「殺してはいけない。」と言っているように。炎火は、命を奪うことをとても嫌っていた。命は大切にするもの。炎火はそう言っていたことがある。私は男を離した。そして、炎火を抱きしめる。

 

「炎火が死んだら意味……ないでしょ……!」

 

私は少しずつ、涙を流す。あの男の仕業にしても、私は、恋人を、この手で、殺してしまった。

 

「……グスッ……炎火ぁ……死なないでぇ……えっぐ……。」

 

私は炎火を強く抱きしめる。何か……死なせないために何か……。

 

「ついたぞ、ここだ!」

 

「あっ妹紅さ……に、兄さん!!」

 

「炎火さん!!大丈夫ですか!?」

 

すると、部屋の中に灯乃子ちゃんと凛乃ちゃんが入ってくる。それにもう1人、紫色の髪と刀を持ったポニーテールの女性。

 

「妹紅さん!ここわかりますか!?月ですよ!」」

 

「え……月!?」

 

なんで炎火達は月に?というか、なんで私はここに?

 

「……まだ生きてる!でも、このままじゃ!」

 

灯乃子ちゃんはそう言う。でも、こんな傷じゃどんな治療をしても意味が……。

 

「1つ……生き延びらせる方法が。」

 

ポニーテールの人がそう言う。

 

「!?教えて!!早くしないと炎火が!!」

 

「……蓬莱の薬です。」

 

「!?」

 

蓬莱の薬。大昔、私が飲んだ、不老不死になる薬。でも、あれは永琳にしか作れないはず……。

 

「1つだけ、昔八意様が作った蓬莱の薬が私の手元にあります。どうしますか?」

 

「勿論、飲ませ……。」

 

私はそう言おうとして、言うのを止める。私はこの薬のせいで、色々な苦しみを味わってきた。親しくなった人との別れが、何度もあった。そんな苦しみを、炎火に味わって欲しくない。けど……。炎火と別れるのだけは嫌!!恋人だから!死んでほしくない!!

 

「飲ませる!!薬をお願い!!」

 

「……わかりました。どうぞ。」

 

紫髪の人は私に、一粒の薬を渡す。それを私は口に含む。そして………………炎火の口に移す。口移し。私は舌で薬を炎火に押し込む。

 

「じ、情熱的……。」

 

灯乃子ちゃんはそんなことを言ってるが、今は気にしてる場合じゃない。私は炎火から口を離す。数秒の間。私には、その時間がとても長く感じた。そして、炎火の傷が、どんどん癒されていく。一分近く経つと、完全に治る。そして……………………。

 

「…………ありがとう妹紅。そして、ただいま。」

 

「……おかえり炎火ぁぁぁぁ!!!」

 

私は号泣しながら、炎火に抱きついた。




最後の方手抜きになってしまいました。

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