He have gone to Gensokyo.   作:風峰 虹晴

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ちょっと間が空いてしまってすみません。


part37 家事係蜜音さん

「おーい!ちょっとこっち来てくれなんだぜー!」

 

「は、はーい!」

 

私は魔理沙さんに呼ばれ、服の整理を少し中断して、魔理沙さんの方に行った。魔理沙さんの家に住まわせてもらってから、早5ヶ月が経ってしまいました。私はあまり人との関わりはあまりありません。特に男性の方は。うっかり自分の体質のことを忘れて人里に行くと多くの男の人に襲われた時は大変でした。魔理沙さんがいなかったら本当にどうなってたか……。また今度、男の人ですが信用できる人に会わせていただくとかなんとか。魔理沙さんが信用する人なら、私も信用できます。

 

「蜜音、そこらへんにある本取ってくれ。」

 

「……はぁ、魔理沙さん、ちゃんと整理してください……。」

 

そこには、色々な道具や物が乱雑に置かれていた。毎日散らかった物を片付けているのに、直ぐに散らかる道具達。……最初のころ、よく地面がほぼ見えない状態となっていたこの家を片付けることが出来たなぁと、振り返りました。

 

「めんどくさいんだぜ♪」

 

「はぁ……この本ですか?」

 

「それそれ!ありがとうな!」

 

魔理沙さんは笑いながら私にそう言った。私は再び服の整理に戻った。割と魔理沙さんは服を持ってるので、大変といったら大変ですけど、割と慣れてしまいました。

 

「今日は能力の訓練しないのか?」

 

「あー……今日はしないですかね。」

 

ここに来てから、家事と並行して行ってること。それは、能力の扱いの訓練です。ここに来てから、私は3種の虫さんの力を借りることができるとわかりました。

 

『グラスホッパー』

 

バッタさんの力を借ります。脚力を大幅に強化してくれて、移動速度、ジャンプ力、キック力が格段に跳ね上がる。最大使用時間は5分。副作用は足の激痛です。

 

『ワスプ』

 

スズメバチさんの力を借ります。スズメバチの羽と、毒針の働きをする槍を作り出し、飛行能力の仕様と、毒の仕様が可能になります。最大使用時間はこれも5分。副作用は体力低下に吐き気、頭痛、目眩です。

 

『ビートル』

 

カブトムシさんの力を借ります。1番の戦闘向きで、全体的に肉体を大幅に強化してくれます。そのおかげで、攻撃力の上昇と、防御力の上昇です。最大使用時間は3分。副作用は全身の激痛です。

 

私は週に3回、使いこなそうと訓練を行ってます。といっても、大した変化は起きてませんが……。

 

「あ、そういえば今日アリスの家に蜜音連れて行くんだった。」

 

「ええ!?そういうことは前に言ってください!」

 

「あはは、ごめんなんだぜ。」

 

魔理沙さんから突然の外出宣言をされ、私は急いで服の整理を終わらせ、準備をする。アリスさんは魔理沙さんのお友達です。前にも会わせてもらいましたけど、優しい人っぽいです。お人形さんが人みたいに動いててびっくりしました。

 

「私はもう用意したんだぜ。」

 

魔理沙さんはいつの間にかいつもの服装に着替え、片手に箒を持って私のことを待っていた。

 

「当たり前ですよぉぉぉぉぉ!!」

 

私は叫びながら服を着替えたり、髪を整えたりして、出かける準備を猛スピードで進めました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……。」

 

「な、なんかごめんなんだぜ。」

 

私は急いで用意を終わらせ、家の外で疲れていました。魔理沙さんしょっちゅうこういうことがあるので、慣れないといけないのかもしれないけど……。

 

「本当ですよ……今度からちゃんと事前に教えてくださいね!」

 

私は魔理沙さんにそう言った。でも、5ヶ月間ほぼ毎日言ってるような……?気にしたら負けですよね、うん。

 

「あはは、わかったんだぜ。じゃあ、アリスの家まで行くんだぜー!」

 

「は、はーい。」

 

私は魔理沙さんの箒の後ろに乗る。すると、魔理沙さんの箒は浮上を開始する。これは慣れた。アリスさんの家に向けて出発しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、またなアリス。」

 

「ええ。蜜音ちゃんもまたね。」

 

「はい。ありがとうございました、アリスさん。」

 

私達はアリスさんの家を出て、アリスさんと別れました。結局、魔理沙さんはアリスさんにお茶に誘われていただけでした。アリスさんとは家事とかの話で結構話が合うので話してて楽しいです。

 

「じゃあ、帰るんだぜ、蜜音。」

 

「あ、はい!」

 

私は魔理沙さんに促されて、箒の後ろに乗る。そして、箒は宙に浮き、前進した。帰るまでの数分間、特に喋ることはないので、私はこの空を飛んでいる感覚を楽しんでいた。

 

「おわあっ!?」

 

「きゃっ!?」

 

突然、箒が体勢を崩し、私達は地面に落下した。私と魔理沙さんは、辛うじて地面にうまく着地した。

 

「ま、魔理沙さんどうしたんですか!?」

 

「襲撃っぽいな……!」

 

すると、周りから人型、しかし人ではない、異形の生物が姿を現した。魔理沙さんから以前教えてもらった、妖怪という存在。私にとっては、あの狼型の妖怪以来、5ヶ月ぶりの遭遇。

 

「蜜音は下がってるんだぜ。」

 

「え、でも……。」

 

妖怪の数は、ざっと見て5、60体はいる。これを1人でするのは、かなりキツそう。

 

「蜜音の能力は副作用が強いからな。今は私に任せるんだぜ。」

 

「……はい、わかりました。」

 

私は魔理沙さんに言われた通り、後ろに下がり、魔理沙さんにこの場を任せる。魔理沙さんは帽子からミニ八卦炉という機械を取り出し、戦闘体制に入った。




次回戦闘回ですかね

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