He have gone to Gensokyo. 作:風峰 虹晴
「………………………」
「………………………」
俺と妹紅はパチュリーから聞いた情報を元に、妖精メイドを倒しながら探索を続ける……が。
「見つからねぇぇぇぇぇぇ!!」
探し始めて約30分程度……俺と妹紅は倒しながら歩き回り、部屋を開けて回っているが、まだ終わらない。流石に進展が欲しいと俺と妹紅は思いながら歩き回っていた。すると、俺と妹紅はある人物に出会った。黒い髪に大きなリボン。そして特徴的な巫女服……。ついに俺は、この世界に来てから初めて、博麗の巫女、博麗 霊夢と出会った。
「あら、竹林の……あんた誰?」
霊夢は俺の目の前にまで来て、俺のことを睨んでくる。
「俺は焔 炎火。この異変の調査と解決をしに来たんだ。」
俺がそう言うと、霊夢は意味がわからないと言わんばかりの顔で俺のことを睨んでくる。………まあ、異変解決が主な仕事の霊夢にとっては、俺の発言は意味わからないのかもしれない。
「……異変解決?あなたが?」
「俺は永琳先生に言われて来たんだ。妹紅は俺に協力してくれてるんだ。」
「ふぅ〜ん、私は博麗の巫女、博麗 霊夢よ。私も異変解決に来たの。」
そう言うと、霊夢は俺から離れる。永琳先生からの推薦ということで、俺の実力を認めてくれたのだろうか?まあ、とりあえずは探索を続けるとしよう。
「じゃあ、俺は探索を続けるよ。霊夢はどうするんだ?」
「そうね…………あんた達についていこうかしら。」
「………まあ、好きにするといいよ。」
そして、俺と霊夢と妹紅の3人で探索を続けた。しかし、その数分後……。3人で歩いていると。どこから現れたかわからないが大量のナイフが後ろから飛んでくる。しかし、霊夢がとっさに結界を張って防いでくれたので、被弾せずに済んだ。
「あら、塞がれてしまいましたか。」
銀髪に青と白のメイド服を着た女性……十六夜 咲夜がそこにいた。咲夜の右手にはナイフ、左手には懐中時計が握られていた。
「私はここのメイド長、十六夜 咲夜です。以後お見知りおきを……。」
「俺は焔 炎火。隣のが藤原 妹紅、その隣が博麗の巫女、博麗 霊夢だ。」
「そうですか。ご丁寧にありがとうございます。」
俺は言葉を交わしつつも、警戒を一切解かずに話していた。隣の2人も警戒した様子で咲夜を見ていた。
「さて……そこの重要そうな部屋……。そこにここの館の主がいるのか?」
「ええ、そうです。我が主、レミリア様はここにいらっしゃいます。」
「そうか、俺達はここの館の主に話があるんだ。そこを通してもらうぞ。」
「ええ、いいですよ……。」
咲夜がそう言うと、俺たち3人はその扉に向けて歩き出す。すると……。
「ただし、私を倒すことができたのならね!!」
咲夜はそう言うと、ナイフの弾幕を放ってくる。
「霊夢!!先に行け!!ここは俺達が食い止める!!」
「わかった!!」
霊夢は返事をすると、部屋の扉に向けて走る。それを阻止しようと咲夜は霊夢の方へ向かうが、俺と妹紅で炎の壁を作り、それを阻止する。
「お前のあいては俺たちだぞ。」
「……いいでしょう。なら、さっさとあなた達を倒してお嬢様に加勢するとしましょう!!」
咲夜は数本のナイフを投げる。すると、その数本のナイフは百何十本の数に増える。俺は道を防ぐための炎の壁を維持しつつ、自分の前にも弾幕を防ぐために炎の壁を出現させている。だが、このまま持久戦に持ち込むと、俺と妹紅は既に戦闘を経て、消耗している。しかも、2人で炎の壁で道を塞いでいる。元々消耗しているのに、更に消耗を早める行動をしている。だからさっさと終わらせなければならない。
「ふふっ、疲れているようですね。そんな調子では私には勝てませんよ!」
咲夜は消えては現れ、大量のナイフを投げてくる。このままでは負ける……。………こうなったらダメージ覚悟でやるしかない!!
「うおおおお!!炎爆符『ウルトラダイナm……」
「待て、炎火……私に任せろ……。」
妹紅は俺の前に出て、そのまま弾幕を放たずに、咲夜に突進していく。咲夜の放つナイフが体に刺さる。
「ぐぅぅぅ……!」
それでも妹紅は前に歩き続ける。そして、力を振り絞り、
「惜命『不死身の捨て身』!!」
妹紅は炎を纏って、思いっきり咲夜に激突する。咲夜はとっさに後ろに下がって直撃は免れたが、少し後ろに吹き飛ぶ。
「くぅぅ……。」
妹紅はその場に倒れる。炎による煙がそこらを漂う。
「ふっ、残念でしたね。無意味だったみたいですね。」
「いいや!!無意味じゃないぜ!!妹紅!!」
俺は煙の中から咲夜に突進する。
「獄炎拳『ノア・インフェルノ』!!」
俺は超高熱の炎を右手に纏い、咲夜に拳をぶつける。咲夜は勢いで壁にぶつかり、壁が砕け、外へ落ちる。俺は咲夜を飛んで受け止めると、そっと地面に下ろし、元いた場所に戻る。殴った右手は己の超高熱の炎で火傷していた。普段は手に纏ったとしても火傷などはしないが、今俺の使える最高温度の炎を纏ったので、流石に手がやられたみたいだ。右手がかなり痛いが、今はどうでもいい。俺は倒れた妹紅を持ち上げ、壁に寄りかからせた。
「……ありがとな、妹紅……。」
そして、俺は右手の痛みを抑えながら部屋に入る。部屋の中では……霊夢が一方的に攻撃されている光景が目に入って来た。
次回、紅霧異変、終結